【対談連載】ASH DA HEROの“TALKING BLUES” 第11回ゲスト:佐々木亮介 [a flood of circle]
■15年も続けてるバンドに対してできることは
■生まれたばかりの業火な炎をぶつけるだけ
佐々木: ASHさんも歌詞は全部自分で書いていますよね?
ASH:はい。歌詞は、書けないときは本当に書けない。
佐々木:歌詞ってイヤですよね〜。僕は田我流というラッパーが好きなんですけど、田我流も「自分でリリック書くの、マジ、嫌い」って言ってました(笑)。
ASH:あんなにパンチライン祭りのリリックを書く田我流が(笑)。
佐々木:自分と向き合う系の歌詞は、辛くなっていきますよね。この前、人が作った曲に、頼まれて歌詞を書いたんですけど、めちゃくちゃ大変だなと思ったんですよ。曲とのバランスとかを考えると、自分の言いたいことだけでは歌詞が成り立たなくなるじゃないですか。本当に曲のことを分かって、この歌詞を書いているのかって、そのときに思ったんですよね。人の曲に歌詞を書くのは、いろんなセンスやスキルが必要だし、歌詞を書く専用の技術があったほうがいい。作曲するNarukazeくんと、曲のこととか、よくしゃべったりするんですか?
ASH:一緒にテーマを決めたり、けっこうしゃべりますよ。曲を作る苦しみも僕は少なからず分かっているから。曲を書いてくれたNaruくんが頭の中で思い描いていたイメージを、グーンと超える歌詞を書くことがボーカリストとしての最大の愛だと思ってます。でも歌詞を書いていると、なんか、痩せますよね(笑)?
佐々木:作詞ってめちゃくちゃ恥ずかしい行為だなって思いますよね。ただカッコつけてるだけの歌詞も、ちょっと違うなと思うし。
ASH:書いているときは、だいぶ鬱になるんです、俺。誰とも会いたくなくなる。正直、連絡もしてほしくない(笑)。
佐々木:いや、分かります。言葉も音楽のように扱えれば本当はいいんですけど。曲は無限に書けそうだと思うけど、歌詞はなんかね……。別にいい加減な歌詞でも本当はよくて、“ああ〜”しか言ってないようなものでもいいと思うんだけど。それでも言語で考えてしまう。言語がイヤだから音楽をやっているのに、そのジレンマが歌詞にあるから(笑)。
ASH:そうそう。俺は歌詞を音として考えたいっていうのもあるんですよ。たとえば、“ここはサ行じゃないな、カ行だな。そうじゃないとビートが止まってしまう”とか。言葉として音として、何がはまるんだろう?っていう、その一文字が出てこなくて1日が終わってしまうこともありますから。そうなると、むっちゃ落ち込む。
佐々木:何もできない日ってありますよね。合理的なことがイヤだからバンドをやってるのに、生産性がないと意味がないとか、急に合理的になっちゃうんですよ(笑)。
──それもジレンマですね。生産性とはちょっと違うんですけど、バンド活動の先輩として、これをやらなきゃダメだよなど、新たなバンドASH DA HEROに佐々木さんから指南をいただけたらと。
佐々木:いや、そんな偉そうなことは(笑)。俺、バンド活動というのは2つに分かれるかなと思っていて。“27クラブ”(27歳で他界したアーティストやアクターの一覧)ぐらいマジで本気でぶつかり合って、いつ解散してもいいってぐらいヒリヒリした気持ちでやるか。もうひとつは、弁護士を入れてでもうまいことバンドをやっていくか(笑)。だって本気でやってたら絶対に10年もたないと思うんですよ。どっかでうまいことバランス取らなきゃ、10年以上も続けるってことが実現できない。もしかしたらあまりカッコ良くないことかもしれないけど、バンドを続けたいなら、それをやらなきゃいけないときがくるとも思う。俺はバンドを15年以上やっているけど、どこかに向かって漕いでいるんじゃなくて、漕ぎ続けることをしたくてやっているというか。それに伴う面倒臭いことも、俺はやる。バンドを続けるってことで俺が思うのは、そういうこと。
ASH:15年やっているからこその観点ですよね。俺、そんなふうに思ったことなかったですよ、昔、バンドをやっていたとき。
佐々木:結成して10年以内のキラキラした若いバンドが人気爆発とかするのは、たぶん解散するかもしれないぐらいのギリギリのところでやっているから。やりたいことを持ち寄って、ギリギリのところでぶつかり合っているので。ところが、だんだんプロになっていくんですよね。外側からのオーダーやこうしなきゃいけないってことに応えていくことになっちゃうから。そこで俺は、プロになっちゃうとつまらないんじゃないかって思っているんです。つまり、常に答えを出す側じゃなくて、疑問を出す側でいたい。じゃないと曲や歌詞を書く意味があまりないと思ってて。「これはこうだ」って説明されるよりも、「オマエはどう?」って言われたほうがドキドキするじゃないですか。
ASH:めちゃくちゃいい話ですね、深い。
──例えば解散したバンドが再結成したときって、みんな笑顔なんですよ。
佐々木:そうですよね。オトナになって、プロとして続けるための何かを分かっているからだと思う。それがカッコ悪いって話じゃなくて。好きか?と言われたらってことで。うまくやれていない時間をだらだら過ごしたり、壊れかけでもやめないで続けてきた人達が好きなんですよ、俺は。そのほうが次の新曲にワクワクできるっていうかね。やめてから再び合流して、新曲ですって出した作品が、やめる前の緊張感を超えたって話は聞いたことないので。だったら、意地を張ってでも続けてるほうがチャーミングかなと思っちゃう(笑)。続けるためにやる、というのが俺は好きですね。
ASH:それもめちゃくちゃロックだと思う。
──そんなa flood of circleとASH DA HEROのガチンコ勝負となる2月24日の渋谷Spotify O-EAST公演。どんな意気込みでしょうか?
佐々木:俺らが対バンを申し込むことはあっても、誰かから対バンに誘われるってことが最近減ってたんですよ。コロナ禍になって新しく誰かと出会うって機会もすごい少なかったから。今回はASH DA HEROさんとの初対バンで、初めてのバンドと対バンは何が起こるかも、どういう空気になるかも分からなくて、それが超楽しいじゃないですか。“だいたいこんな感じになるでしょうね”という予定調和は…つまらないでしょ(笑)。だから今回は、燃えますし、超絶に楽しみ。俺、空気がいいライブも好きだし、悪いライブも好きなので。“空気が悪い、ヤバいね”ってニヤニヤしちゃうタイプです(笑)。そして誘ってくれて、マジで嬉しい。
ASH:俺もそう。アウェイの空気って燃えるんですよ(笑)。ただ今回はロックバンド=ASH DA HEROの対バン初陣なので。ある種、ASH DA HEROはここから始まる。それこそ15年以上もロックンロールし続けているa flood of circleに対して僕らができることは、生まれたばかりの業火な炎を思いっきりぶつけるだけ。
佐々木:それが一番いいっすよ。いいときにASH DA HEROを観ることができるなって思ってます。
ASH:今からメラメラしてるんで。いい意味でヒリヒリした対バンをオーディエンスに体感してほしい。“私が好きだったロックはこうだ”とか“ライブハウスっていいな”と感じてほしい。コロナ禍になって忘れかけてる人も多いと思うけど、“忘れんな。超熱くて、汗でグチャグチャになって、笑って、というのを俺らはやってきたじゃん”って。その炎を消したくないし、あの頃を一夜のうちに思い出させてやるから。
取材・文◎長谷川幸信
写真◎井上 翔
■ASH DA HERO × 佐々木亮介 [a flood of circle] 直筆サイン入りチェキ プレゼントキャンペーン概要
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※必ずご自身のアカウントを“公開”にした状態でご参加ください。アカウントが非公開の場合は参加とみなされません。
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【賞品名・当選人数】
ASH DA HERO × 佐々木亮介 [a flood of circle] 直筆サイン入りチェキ
2名様
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2022年2月15日(火)〜2022年3月15日(火)23:59まで
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※ 以下のような場合には、ご当選の権利を無効とさせていただきます。
1.ご住所入力の不備により、賞品がお届けできない場合。
2.ご不在などにより、運送会社での保有期間を超えて賞品をお届けできなかった場合。
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■<ASH DA HERO presents「GACHINKO」>
【ASH DA HERO vs a flood of circle】
2021年2月24日(木) 東京・渋谷Spotify O-EAST
open17:00 / start18:00
出演:ASH DA HERO / a flood of circle / MAKE MY DAY(ゲストアクト)
▼チケット
一般発売:1月22日 10:00〜
各種プレイガイド
【ASH DA HERO vs The BONEZ】
2021年3月22日(火) 東京・渋谷Spotify O-EAST
open17:00 / start18:00
出演:ASH DA HERO / The BONEZ / Newspeak(ゲストアクト)
▼チケット
一般発売:1月22日 10:00〜
各種プレイガイド
【ASH DA HERO vs ROTTENGRAFFTY】
2021年4月22日(金) 東京・渋谷Spotify O-EAST
open17:00 / start18:00
出演:ASH DA HERO / ROTTENGRAFFTY / 桃色ドロシー(ゲストアクト)
▼チケット
一般発売:1月22日 10:00〜
各種プレイガイド
■ASH DA HERO3ヶ月連続新曲デジタルリリース
▼3月2日(水) 「Remember」
▼4月6日(水) 「Just do it」
■a flood of circle<Tour 伝説の夜を君と>
3月09日(水) 神戸太陽と虎 (w/THEイナズマ戦隊)
3月11日(金) 熊本Django (w/THEイナズマ戦隊)
3月12日(土) 鹿児島CAPARVO HALL (w/THEイナズマ戦隊)
3月19日(土) 水戸LIGHT HOUSE
3月21日(月・祝) 八戸ROXX
3月22日(火) 八戸ROXX
3月24日(木) 盛岡CLUB CHANGE WAVE
4月12日(火) 千葉LOOK
4月14日(木) 新代田FEVER
4月16日(土) 金沢vanvanV4
4月17日(日) 長野Live House J
4月21日(木) 京都MUSE (w/DOES)
4月22日(金) 広島CLUB QUATTRO (w/DOES)
4月24日(日) 高知X-pt. (w/DOES)
4月30日(土) 横浜Bay Hall (w/DOES)
5月07日(土) 仙台Rensa
5月12日(木) 帯広MEGA STONE (ゲストあり)
5月14日(土) 旭川CASINO DRIVE(ゲストあり)
5月15日(日) 札幌PENNY LANE24(ゲストあり)
5月27日(金) 名古屋BOTTOM LINE
6月01日(水) 岡山PEPPERLAND
6月03日(金) 福岡BEAT STATION
6月04日(土) 大分club SPOT
6月10日(金) 大阪梅田TRAD
6月12日(日) 高松DIME
7月08日(金) 東京LINE CUBE SHIBUYA
■a flood of circle 11th Full Album『伝説の夜を君と』
【通常盤(CD)】TECI-1756 ¥3,300(tax in)
【初回限定盤(CD+特典CD)】TECI-1757 ¥4,950(tax in)
【伝説のBOX】TEI-219 ¥16,500(tax in)
※初回限定盤+ライブ5本分を収録したDVD4枚+グッズ付き豪華BOX仕様
※レーベルオンラインショップ限定発売
▼CD収録曲
01. 伝説の夜を君と
02. 北極星のメロディー
03. クレイジー・ギャンブラーズ
04. Welcome To Wonderland
05. セイントエルモ
06. A
07. バタフライソング
08. 狂乱天国
09. テンペスト
10. 白状
11. R.A.D.I.O
12. ブレインデッド・ジョー
13. 世界が変わる日
▼初回限定盤特典CD収録曲
※2021.10.16 下北沢SHELTER<AFOC COVER NIGHT>より
01. Blues Drive Monster (the pillowsカバー)
02. Black Market Blues (9mm parabellum bulletカバー)
03. 群青日和 (東京事変カバー)
04. BLACK BANANA (Reiカバー)
05. メリールー (SIX LOUNGEカバー)
06. WINDOW開ける (UNISON SQUARE GARDENカバー)
07. ひとりぼっちのジョージ (THE PINBALLSカバー)
08. コバルトブルー (THE BACK HORNカバー)
09. フルカラープログラム (UNISON SQUARE GARDENカバー)
10. About A Rock’n’ Roll Band (the pillowsカバー)
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