【ライブレポート】日本ロックシーンを代表する16組が出演、<LIVE HOLIC extra 2022>幕張公演
Photo by AZUSA TAKADA
【DAY2 1月23日(日)】
2日目のトップバッターはKEYTALK。ノスタルジックな旋律が響き渡った「黄昏シンフォニー」、ドラマティックな楽曲構成が楽しい「MABOROHI SUMMER」でオーディエンスを惹きつける。
「KEYTALK、今年一発目のライブです。楽しんでいきましょう!」(小野武正/G)という挨拶を挟み、ロカビリー系のサウンドを取り入れた「暁のザナドゥ」、切ないウィンターソング「Orion」など多彩な楽曲を披露。寺中友将(Vo/G)、首藤義勝(Vo/B)のツインボーカルもさらに深みを増していた。
さらに八木優樹(Dr)のしなやかでタイトなビートとともに「MATSURI BAYASHI」「MONSTER DANCE」などのダンサブルなナンバーを放ち、オープニングをド派手に飾った。
2番手として登場したgo!go!vanillasの1曲目は、最新アルバム『PANDORA』収録のアッパーチューン「one shot kill」。さらに「クライベイビー」「お子さまプレート」を響かせ、ロックンロールの進化型と称すべき音楽性を生々しく描き出してみせた。
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牧達弥(Vo/G)の「今を楽しく生きるために、音楽はすごく大切。みんなの人生がもっと良くなるように、この曲を届けます」というMCにリードされたのは、「LIFE IS BEAUTIFUL」。初期の代表曲「エマ」では、観客が“E・M・A”の振り付けで盛り上がった。
ラストは、アイリッシュのテイストを血肉化させた「マジック」。ロックンロールの魔法が会場全体に降り注ぐ、“これぞgo!go!vanillas”な解放的なステージだった。
00年代以降のシーンを支えてきたストレイテナーはライブアンセム「KILLER TUNE」から。緊張感と壮大さを共存させたサウンドが印象的な「宇宙の夜 二人の朝」(最新ミニアルバム『Crank Up』収録曲)など、冒頭から圧倒的な存在感を見せつけた。
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美しい鍵盤のフレーズとともに切なくも力強い旋律を歌い上げた「さよならだけがおしえてくれた」など豊かな音楽性を体感できる場面も。個性と技術を持ち合わせたメンバーのプレイも格別だった。また、ホリエアツシ(Vo/G/Key)の「みなさんのように、おもしろいこと、感動できることを自分で探して、楽しもうとしている人たちが僕達の支えです」という言葉の後に演奏された「Melodic Storm」もこの日のハイライトだったと思う。
2日目のMCは芦沢ムネト。1回目のトークコーナーでは、KEYTALKの小野武正、八木優樹を招き、「普段は頭から飛ばしていくんですけど、今日はあえて『黄昏シンフォニー』でしっとりはじめてみました」(小野)とこの日のライブについてコメント。さらに6月からスタートする全国50カ所のツアーに触れ、「飛躍的な1年にしたいです!」(八木)と意気込みを語った。
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大きな拍手に迎えられたマカロニえんぴつ。青春の焦燥と希望をカラフルなアレンジとともに放った「はしりがき」、アグレッシブなロックナンバー「洗濯機と君とラヂオ」、ソウルフルなグルーヴが楽しい「レモンパイ」など、冒頭から幅広い音楽性と生々しいサウンドを響かせる。ヒット中の「なんでもないよ、」における、濃密な感情を込めたはっとり(Vo/G)のボーカルも心に残った。
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「音楽にヒントだけをもらいながら、音楽に頼って、作って、生きていこうと思います」というMC、イベントに参加することを選んだ観客への感謝を告げた後、ラストの「ヤングアダルト」へ。ロックバンドとしての覚悟と魅力が真っ直ぐに伝わる大充実のステージだった。
5番目に登場したGRAPEVINEもまた、ライブバンドとしての奥深い魅力をダイレクトに体現してみせた。しなやかなサイケデリアが渦巻いた「阿」、色彩的なメロディが気持ちいい「Arma」。さらに緻密に構築されたリズムと重層的なギターのレイヤーが一つにになった「Gifted」、オルタナR&Bを経由したレイドバック系のビートと奥深いブルーズをたたえた田中和将(Vo/G)の歌声が溶け合う「ねずみ浄土」など、楽曲を重ねるたびにバンドの凄みが増幅していった。
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最後は、どこかにあるはずの光を描いた「光について」、そして、田中がハンドクラップを求めた「Alright」。メジャーデビューから25年、このバンドの音楽は今も深みを増しているようだ。
2回目のトークコーナーには、go!go!vanillasから牧達弥、ジェットセイヤが登場。まずはモヒカン頭のセイヤが「今年は(SPACE SHOWER TVで)バニラズの番組を持ちたい!」とアピール。この日のライブについても、「みんなの楽しそうな姿が見れて、楽しかったです」(牧)と手ごたえを語った。3月からはじまる全国ツアーにも期待!
ここからイベントはクライマックスへと向かい始める。まずは「LIVE HOLICを愛し、LIVE HOLICに愛された男たち」(GEN(B/Vo))04 Limited Sazabys。オープニングから「fiction」「monolith」、そして最新シングル「fade」といった高速チューンを次々と放ち、会場の熱気をさらにアップさせた。
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「耳(人)の数だけ意味があると思ってます! もっと高いところに行きましょう!」(GEN)という煽りとともに「My Hero」などのライブアンセムを連ねると、観客も手を挙げ、身体を揺らしながら全力で楽しんでいた。“出会いと別れ”をテーマにした「Teminal」に刻まれた真摯なメッセージもすべてのオーディエンスに届いたはず。再会の場所はもちろん、4月に名古屋で開催される主催フェス<YON FES 2022>だ。
最新の配信シングル「ラビリンス」から始まったORANGE RANGEは、YOH(B)の体調不良により、YAMATO(Vo)、HIROKI(Vo)、RYO(Vo)、NAOTO(G)とサポートドラムの編成。「ORANGE RANGEのピンチを一緒に楽しんでください!」(HIROKI)と語り掛けると、客席からは温かい拍手が巻き起こった。
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この後、「チャンピオーネ」「イカSUMMER」「HEALTH」と新旧の楽曲を次々と披露。名曲「花」で大きな感動を生み出し、希望と星の光を重ねた「*~アスタリスク~」でポジティブな意志を示した。
「<LIVE HOLIC>でいろんなバンドとつながり、みなさんとの距離感も近くなりました。これからもORANGE RANGEとつながってくれますか?!」(HIROKI)というMCに導かれた「以心電信」によって、会場は心地よい一体感で包まれた。
3度目のトークコーナーのゲストは、フォーリミのGENとHIROKAZ。「LIVE HOLICのお客さんはいいですね。優しいし、温かい」(HIROKAZ)というコメントに対し、客席から大きな拍手が起きた。もちろん<YON FES 2022>の話題も。「開催にこぎつけるのも大変だったので、かましたいですね!」(GEN)と3年ぶりのフェスへの思いを語った。
2日間に渡って行われたイベントのファイナルを飾ったのは、SUPER BEAVER。昨年、初のアリーナツアーを成功させるなど、今や日本のロックシーンの中心的な存在となった4人は、“あなたは一人ではない”という強烈な意志を刻んだ「証明」でライブをスタートさせた。
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常に1対1で観客と対峙してきた彼らのスタンスと直結するような「名前を呼ぶよ」、「会いたいあなたには、あなた自身が会いに行ってください」(渋谷龍太/Vo)というMCから始まった「予感」、そして、音楽をやっている意味、この場所に集まった“あなた”への思いを言葉にした後で放たれた「人として」。リアルな経験に裏打ちされた歌詞、爆発的なダイナミズムと豊かなメロディが共鳴するステージはまさにSUPER BEAVERの真骨頂だ。
ラストは「しっかり生きて、また会いましょう」(渋谷)というシャウトに導かれた「アイラブユー」、すべての絶望に中指を立てるように奏でられた「さよなら絶望」。圧倒的な興奮のなか、イベントはエンディングを迎えた。
日本を代表するバンドが一堂に介した<uP!!! SPECIAL LIVE HOLIC extra 2022 supported by SPACE SHOWER TV>。このイベントは2月6日(日)に大阪・Zepp Osaka BaysideにてDAY3が開催される。出演はAge Factory、THE BACK HORN、TOTALFAT、BIGMAMA、UNISON SQUARE GARDEN。こちらもぜひ期待してほしい。
取材・文◎森朋之
■配信&オンエア情報
一部出演アーティストのライブ映像&コメント映像を期間限定無料配信中。
アーティスト直筆サイン入りグッズが当たるプレゼントキャンペーンも開催。
詳しくはGYAO!の特集ページをチェック。
特設サイト https://yahoo.jp/utd4td
【スペースシャワーTV オンエア概要>】
スペースシャワーTVで<LIVE HOLIC extra 2022>の模様をオンエア決定。
2022年3月26日(土)より3週連続で大特集。
オフィシャルサイト https://www.spaceshowertv.com
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