【連載】Vol.127「Mike's Boogie Station=音楽にいつも感謝!=」
福原みほ 新しい年への大きな期待を膨らませたDEC. LIVE!素晴らしかった!!
2021年もライヴには殆ど参戦できなかった。MCを務めたものも含めその数は20に満たない…。早くフツーにミュージック・ライフを送れることを願うばかり。そんな昨年の僕のLIVE記録でトップに輝いたのは“福原みほ”、彼女のステージを三度楽しんだ。クリスマス・ムードで盛り上がる12月24日Blue Note TOKYOで心温まる和やかなファースト・ステージをリポートさせて頂く。
“Wonderful Christmas Time”と題されたステージはリズミックな「LOVE 〜winter song~」(2008年みほ書き下ろし作品)で始まる。観客は待ち切れず早くも手拍子だ。
そしてメンバー紹介。ギター石成正人、コーラスMARU、そしてピアノ/キーボード桑原あい。
2曲目はみほが大好きなChara97年作の「ミルク」。ミディアム・スローなしっとりとしたムードのなかでシッティングで披露。みほは10年にカバーしている。
今度はKBDで始まる「WASABI GREEN」、15年みほアルバム『Something New』収録。MARUがタンバリン。ストレートなラヴ・ソングをリズミックにスウィング。こんなタッチのナンバーで軽くダンスしたくなる。みほと石成&桑原はライヴ初共演となる。
そしてクリスマス・ソングで僕の大好きな「Have Yourself A Merry Little Christmas」。ジュディ・ガーランド主演の1944年公開映画『Meet Me in St. Louis/若草の頃』(日本でのロードショーは51年)でジュディが歌った作品。彼女のディスクもリリースされBillboard誌JUKE BOX CHARTS 27位を記録した。その後フランク・シナトラ、ドリス・デイ、エラ・フィッツジェラルド、ビング・クロスビー、ルーサー・ヴァンドロス、カーペンターズ、ジャクソン5、オージェイズ、ケニーG、マイケル・ブーブレ、サム・スミス、山下達郎(イングリッシュ・ヴァージョンが良い)ほか多くのアーティストは取り上げている。昨年11月リリースされたルシンダ・ウィリアムス『Have Yourself A Rockin’ Little Christmas』(僕がライナー書いてます…汗)にも収録された。そのクリスマス・スタンダードをピアノとGTRをフィーチャーしながらみほがエモーショナルに歌い上げる。そして「I Saw Mommy Kissing Santa Claus」へと続く。お馴染みのこの作品は52年にジミー・ボイドで大ヒットし、BB誌ポップス・チャート1位に輝いた。翌年のホリディー・シーズンにはスパイク・ジョーンズやモリ―・ビーでも話題となった。ロネッツ、ジャクソン5、鈴木雅之らのヴァージョンがマイ・フェイヴァリット。前曲&このナンバーをフィーチャーして“みほクリスマスCD”を期待したいナ!6曲目は20年秋リリースの「Ashes」、みほ&シンガポールのシンガー=ソングライター/チャーリー・リムのコラボレーション。しっとりとしたバラードに聴き惚れる。
続いては配信リリースされたばかりのニュー・ソング「Mother」。♪You never Know~♪、作曲・みほ&森俊之、そして作詞・みほ。この手を離さないで、というフレーズが印象に残るスロー・タッチな傑作楽曲だ。
続いても配信リリースされたナンバー。ポール・マッカートニーの79年クリスマス・ソングから「Wonderful Christmastime」。みほの“鈴”で始まるステージ・タイトル・ソング。ピアノが全体をホワイトに包み込む。みほは曲前に父が大のビートルズ・ファンだということを紹介…。
9曲目はジャジーなイントロから「Sun On My Wings」、1年前発表の楽曲。ダンサブル&パワフルなダイナミックなサウンド展開のメッセージ・ソング。桑原の左手でピアノ&右手でキーボード・プレイが素晴らしい。曲後にみほも触れていたけどあのヘイゼル・スコットを彷彿とさせた。
そして最後は“つなぐ”をテーマにした17年12月リリースの「GRACE」、雄大なスケールのミディアム・アップのダンサブル・チューン。観客は手拍子、♪上を向いて歩いていこう~Grace tomorrow♪。ゴスペル・タッチな歌詞に改めて感動させられる。
曲終了後、拍手が鳴りやまない・・・。アンコールは「All I Want For Christmas Is You」、“恋人たちのクリスマス”で知られるマライア・キャリー94年クリスマス・ソング。桑原のピアノで導入、みほがドラマティックにスロー・イントロを歌い始める。そしてテンポ・アップ、観客手拍子も加わった。MARUもリードをとる、みほとのハーモナイズ・ヴォーカルがぐっとゴージャスなムードを演出していく。
福原みほ2021年最後のステージは華麗なる雰囲気の中で幕を閉じた。
*Pic. by Yuka Yamaji
☆☆☆☆☆
『没後40年 セロニアス・モンクの世界』公開!
僕は1965年から本格的に来日公演を楽しむようになった。翌66年もビーチ・ボーイズに始まりハーマンズ・ハーミッツ、ベンチャーズ 、ビートルズ。ちょうどローリング・ストーンズ・ファン・クラブ会長を務めていた頃なんだけど、一方でRSFCスタッフの故・岡井嗣明(弟は四人囃子の大二、音楽仲間だ)の影響でジャズも併せて聴くようになり高校からの帰り道に吉祥寺/Funky でダンモを楽しんだ。そんなこともあってこの年に初めの生ジャズLIVEを楽しんだ。5月4日セロニアス・モンク@サンケイ・ホール、そして7月19日ジョン・コルトレーン@新宿厚生年金大ホールだ。両公演のプログラムはB4のものと同様に僕の宝物である。
モンク66年来日公演プログラム from Mike’s Collection
66年の来日はモンク/ピアノ、チャーリー・ラウズ/サックス(59〜70 w/Monk)、ベン・ライリー/ドラムス(64〜67 w/Monk )、ラリー・ゲイルズ/ベース(64〜69)のクァルテット。東京、静岡、大阪、名古屋、神戸で七公演。“モダン・ジャズの神様”“ジャズの巨人”と称されたその圧巻なステージ、僕は初日の大手町にあったサンケイ・ホールを堪能したがとても貴重な体験だった。コンサートから帰りがけの電車の中でプログラム掲載の福田一郎さん“曲目解説”、糸井五郎さん“ブキッチョとはオレのことかとモンク言い”を熟読したことを思い出す(お二人にはその後幾度となくお世話になった)。
そんなセロニアス・モンクのドキュメンタリー二本が『没後40年 セロニアス・モンクの世界』、1月14日から公開される。一つはヴィレッジ・ヴァンガード・ライヴ、レコーディング・セッション@コロムビア・レコードからの『モンク』(1968)。メンバーは66年来日時と同じ。
そしてもう一作が『モンク・イン・ヨーロッパ』(1968)、68年のロンドン〜ストックホルム〜コペンハーゲン〜ベルリン〜マインツ〜ロッテルダムのライヴ記録だ。
モンク(ピアノ)、レイ・コープランド(トランペット)、クラーク・テリー(トランペット)、フィル・ウッズ(アルト・サックス)、ジョニー・グリフィン(テナー・サックス)、チャーリー・ラウズ(テナー・サックス)、ジミー・クリーヴランド(トロンボーン)、ラリー・ゲイルズ(ベース)、ベン・ライリー(ドラムス)。
『没後40年 セロニアス・モンクの世界』、モンクの凄さがダイレクトに伝わってくるステージ・シーンに感動の連続だ。そこにプライベート映像が鏤められていて心が和む。ファンキー・タッチなモンクのピアノが僕らを打倒するのだ。凄くROCKも感じさせることも付け加えておく。
◆没後40年 セロニアス・モンクの世界
*『MONK モンク』MONK
1968年/58分/アメリカ/B&W/スタンダード/モノラル
*『モンク・イン・ヨーロッパ』MONK IN EUROPE
1968年/59分/アメリカ/B&W/スタンダード/モノラル
*2022年1月14日(金)より、ヒューマントラストシネマ渋谷、UPLINK吉祥寺ほか全国順次ロードショー!
*(C)1968 All rights reserved by Michael Blackwood Productions
監督:マイケル・ブラックウッド/クリスチャン・ブラックウッド
公式HP : https://monk-movie.com
☆☆☆☆☆
【CD and Book】
◆ビリー・ジョエル
僕らがビリー・ジョエルに注目したのは確か1977年だった。日本独自シングル「The Stranger」しCFでお馴染みになったと某データにはある。確かにそうだけど、このナンバーはサタディ・ナイト・フィーヴァー時代のディスコで大ブレイクしたのだ。その頃、僕は丁度各地のディスコに招かれDJしていたけどビリーの「The Stranger」をターン・テーブルに乗せるとフロアにクーキャーが集結して揃ってダンス・ダンス・ダンスだった。そして当時から僕はビリーが絶対的にR&Bファンだと触れ回ったりもしていた。彼のレパートリーを聴いているとそのルーツの一つにドゥ-ワップも感じる、「The Longest Man」!ビリーが白人ドゥ-ワップ、フォー・シーズンズのファンであることは「Uptown Girl」を引っ張り出すまでもない。そして「Say Goodbye Hollywood」は先出CD『ビリー・ジョエル/ジャパニーズ・シングル・コレクションーグレイテスト・ヒッツー』のライナーでも触れられてるけどまさにロネッツである。
話しは飛ぶけど1960年代中期、まだ15歳だったビリーは既にプロのミュージシャンとして活動していた。その頃大ヒットしたシャングリラズの「Remember」「Leader of the Pack」はマイ・フェイヴァリット・ナンバーで当時日本盤シングルを即ゲットして今も大事に保管している。ずっと後になってからのことだけどその楽曲のレコーディングにビリー・ジョエルが参加していたことが判明、これには吃驚させられた。
from Mike’ Collection
from Mike’ Collection
この年末年始はビリー・ジョエルのCDを聴いたりDVD観たり、そしてビリーのムックも読んでワクワク。
● 『ビリー・ジョエル/ジャパニーズ・シングル・コレクションーグレイテスト・ヒッツー』(ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル/SICP 31510〜2)
ソロ・デビュー50周年記念として昨年末リリースの2枚CD+DVD。我が国でリリースされた全シングルとミュージック・ビデオを収録、81ヴァージョン!ブックレットには勿論全JPシングル・ジャケットがしっかり掲載されている。
レイ・チャールズとの「Baby Grand!」には改めて涙してし、エルヴィス・プレスリーやバディ・ホリーetc多くの人名登場の「We Didn’t Start The Fire」も懐かしく、当時何人まで分かるかこの曲で仲間とヒアリング大会したもんだ。ソラミミだったけど“チャビー・チェッカー サイコー”は大ウケした(汗)。
●MUSIC LIFE ビリー・ジョエル(シンコーミュージック・エンタテイメント)
そして“MUSIC LIFE “に掲載された70年代末のインタビューをfeat.してビリーの息吹をダイレクトに感じることが出来る“読み物”満載なのが本書。特に原田真二(彼には僕も何度かインタビューした)とビリーの対談は共にブレイクしていた時期ゆえに読ませる内容だ。とにかく様々な角度からビリー・ジョエルの魅力を再認識できる。その昔お世話になったBJ担当ディレクター諸氏の小野志朗さん、喜久野俊和さん、大坂映さんらの証言もじっくり読ませて頂いた。何よりも鈴木道子先生とビリーのツーショットに拍手なのだ。
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【ライヴinfo】
◆BIG HORNS BEE Party vol.7 “DELIGHT”FUNKY SESSION with special guests MARI KANEKO & KenKen-The funky family stone is back! -
NHK朝ドラ“カムカムエヴリバディ”は面白い。だいぶ前になるけどよく一緒させて貰った世良公則も出演、サッチモ・ナンバーも楽しめたりする。物語に登場した平川さんの“ラジオ英語講座”の話題は諸先輩からよく聞いた。湯川れい子さんもその番組で英語を学んだとのことだ。その“カムカムエヴリバディ”の音楽で頑張っている金子隆博’s BIG HORNS BEEの“Funky Parrrty!”VOL.7!このパ~~~ティーではお馴染みになった金子マリがスペシャル・ゲスト。マリのステージにはそれこそ幾度となく味わっているけど、果たして今回どんなファンクで、ファンキーで、ロックな作品を取り上げるか今からワクワクだ。息子のKenKenもジョイン!Make it Funky with BIG HORNS BEE feat. MARI & KenKen, RIGHT ON!!!
金子マリ
KenKen
*2022年2月10日 Blue Note TOKYO
ファースト・ステージ 開場17:00 開演18:00
セカンド・ステージ 開場19:45 開演20:30
http://www.bluenote.co.jp/jp/artists/big-horns-bee/
☆☆☆☆☆
湯川れい子 洋楽裏話 千夜十夜 with マイク越谷“第四夜“ エルヴィス・プレスリー!
音楽ファン永遠のアイドル&スーパースター、20世紀最高の偉大なるアーティスト、エルヴィス・プレスリー!第四夜ではザ・キングの魅力、素晴らしさを徹底して語り尽くします。我が国エルヴィス伝承者最高峰、湯川れい子が徹底熱弁。乞うご期待です。
ゲストは音楽&トークでエルヴィス のカッコ良さを伝え続けるシャウター、ビリー諸川!ビリーのエルヴィス 50年代オン・ステージは世界中で大人気。おだてたらひょっとしてのって2〜3曲歌ってくれるかも………。日本人でジェイムズ・バートンやチャーリー・ホッジ、グレン・D・ハーディン、D・J・フォンタナとサン・レコードでレコーディングした唯一の人物、それがビリー諸川です。
”エルヴィスTCBバンドに加えてドラムスはD・Jフォンタナって、歴史上も無いんじゃないの!?そんなビリーさんの歴史的録音についても詳しく語ります“(Reiko Yukawa)。
ナビゲーターはMike Koshitani。生まれて初めて体験した海外コンサートは1972年11月ハワイでのエルヴィス ・オン・ステージ。れい子先生監修の『ワークス・エルヴィス 』著者……。
そしてこの日の三人は1980年代から20年、エルヴィス ・プレスリー・ファン・クラブ主催“エルヴィス生誕祭”で共演していたのです。
アルコールのいける人はお好きなお酒を手に。飲めない人はソフトドリンクで。お食事もありますヨ。そうそう「今のうちに聞いておかないと、損するよ!!」とれい子さんが言っていま~す。
もちろん今回もプレゼント・タイムが待ってます!
◆ゲスト : ビリー諸川 https://ameblo.jp/billy/
◆ナビゲーター:湯川れい子 @yukawareiko Mike Koshitani https://www.barks.jp/keywords/mikes_boogie_station.html
◆日時:2022年2月13日 日曜日
OPEN 12:30 / START 13:00
◆入場料:予約¥3000 (+お飲み物¥600 アルコールもご用意してあります)
▲お食事もございます
◆予約サイト
https://www.loft-prj.co.jp/schedule/reserve?event_id=200995
◆お問い合わせ:LOFT9 Shibuya
TEL: 03-5784-1239(12:00-22:00)
◆「Mike's Boogie Station=音楽にいつも感謝!=」まとめページ
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