【今さら聞けない楽器のア・ソ・コ】お題「黒鍵」

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“楽器”と一口に言っても、多種多様さまざまな部品から構成されているのはご存知の通り。え、そんなの当たり前じゃない?的なものから、和楽器のマニアなところまで、今さら人には聞けない“楽器のア・ソ・コ”、ご紹介します。第18回のお題は「黒鍵」です。

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ピアノやオルガンなどにある黒色の鍵盤。白い鍵盤(白鍵)に対して山が突き出たような形をしており、♯(もしくは♭)の音を鳴らす。

通常、白鍵と白鍵の間に黒鍵がはさまれる形で配置されているが、“白鍵・黒鍵・白鍵……”とすべて画一的に並んでいるわけではなく、白鍵の“ミ”と“ファ”、“シ”と“ド”の間には黒鍵は配置されていない。これは、やや不規則な配置にすることで、この鍵盤がどの音なのかを視覚的にわかりやすくするためと言われている。

また、1オクターブは黒鍵が鳴らす♯(もしくは♭)を含めて12の音で構成されているが、“ミ”と“ファ”、“シ”と“ド”の間に黒鍵がなくても、聴感上では違和感なくなめらかに聴こえ、“ミ”と“ファ”が連続して鳴っても、急に音が高くなったような印象は与えない。

ちなみに、フレデリック・ショパンの「12の練習曲 作品10 第5番変ト長調」は、黒鍵を使うことを意識して作られた曲だとされ、右手による主旋律のほとんどが黒鍵によって演奏されることから「黒鍵」もしくは「黒鍵のエチュード」と呼ばれている。

文:竹内伸一



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