【インタビュー】新生NOCTURNAL BLOODLUST、全貌を語る「やりたいことができる。同じ気持ちになれる」

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■いつかいいことが起きてくれるって
■奇跡じゃないけど信じていた

──しかし、8弦ギターはスタートラインを切ったばかりなのに、あれだけ弾きこなしていると。

Valtz:そうです、スタートラインです。

Masa:恐ろしいですよ。

Valtz:8弦ギターを使うバンドは好きだから、腐るほど聴いてきたんですよ。自分も弾きたいと思っていたので、もともと持っていたし。NOCTURNAL BLOODLUSTでやっと8弦ギターを活かせると思いました。だから、ほんとにやりたいことができるってことですね。

Yu-taro:僕もNOCTURNAL BLOODLUSTから7弦ギターを使うようになったんですけど、まだ全然慣れないです(笑)。チューニングも、今まで自分が使ってきていないものばかりだし。

▲Masa [B]

Valtz:これは“ギタリストあるある”で、チューニング変えると新たな曲が浮かぶっていうのがあるんです。アイデアも出ますし。あと「重いリフとギターソロを弾いて」という要望があるんで、自分には8弦ギターがちょうどいいんです。

Yu-taro:うん、弦が多いっすもんね。

──“弦が多い”って、小学生並の感想ですね(笑)。

Yu-taro:弦多いから、いっぱいいろんなのが弾けるぅ〜(笑)。

Masa:という、Yu-taroは調子いい性格なんですけど、二人はさっき言われたように、間違いなく心強い存在ですね。小学生並の言い方をすると、ドラクエでたとえて“最強装備の勇者が二人加わった感じ”ですね(笑)。これだけの逸材はなかなか集まらない。オールスターみたいなバンドだなって思いますね。

Natsu:二人が加入してテンション上がったし、二人とも「やりたいことが、このバンドならできる」と言ってくれたことも、すげー嬉しいんです。ただ……二人が作ってくる楽曲のレベルがクソ高いんですよ(笑)。1月に音合わせしたときも、そして今でも思っているのが、“この人たちとやったら俺はドラムがうまくなるな”っていう(笑)。マジで、この二人のギタリストは“ドS”なんですよ。Masaの曲もけっこう鬼畜ですけど、それを超えるレベルの難しい曲を持ってくるんで、ドラム的にはちょっと焦ってます(笑)。でも、レコーディングしながら自分の成長も感じられたし、制作中のフレーズのやり取りも楽しい。「こうやったらもっと良くなるよね」というやり取りの楽しさは、久しぶりだなって。


Valtz:でも昨日は、ヒーヒー言ってましたけどね(笑)。昨日もレコーディングだったんですけど、「今年、一番大変だった」と。

Natsu:いや、今年じゃない。今までで一番大変だった(笑)。

Masa:12月16日にリリースするミニアルバムの表題曲を録ったんですよ、昨日。曲は長いし、構成も凄いし、プレイが大変。

Natsu:俺、キック踏みすぎて、1日経った今でも足が痛い(笑)。

Valtz:という曲を録ってます。大変だと思うけど、もちろん妥協しない。

Natsu:こっちも妥協はしない。だからバンドのレベルも上がりますよね。

──ギターアンサンブルは二人で密に決めているんですか?

Yu-taro&Valtz:決めて……ない(笑)。

──ハモリながら同じこと言う(笑)。いいアンサンブル。

Valtz:それぞれが100%やりたい形をデモ段階で持ってきて、スタジオでそれをブラッシュアップしているんで。事前に決めうちというのは基本的にないです。

Yu-taro:例えば、どのバンドもそうだと思うんですけど、メンバーが持ってくる曲が微妙なときが一番気まずいんですよ。でも今、それがないのが凄いなと思う。聴いて、自分にはないもの、かつ純粋にいいなと思える曲ばかり。それが自分にとって刺激になっているんで、すごくいいと思います。


──今回、尋のボーカルスタイルと歌詞の変化もデカいと思うんです。今のところ全編が英詞で、唱法も一番強いところに戻った。

尋:英詞とか日本語詞の質問は、もうどうでもいいんですよ。僕が書きたいことを書いているだけなんで。ぶっちゃけた話、周り回って、自分がNOCTURNAL BLOODLUSTという名前からイメージする曲ができましたって感じなんです。僕がNOCTURNAL BLOODLUSTに持っているイメージとは、人間味や男らしさがあるというもの。NOCTURNAL BLOODLUSTに対して自分はこうしたいっていう表現が、やっとできたなって思います。遠回りだったというか、やってきたことに対して否定はしないですけど、ずっと思っていたことがようやくできた感じです。

──歌詞の中身は、葛藤や怒りがあったり、どんなハードでも俺たちは再び始めるんだという、この1年余りで感じた様々な心情をもろに現わしていますね。

尋:イヤなことが続きすぎると、“いつかいいことが起きてくれる”って、奇跡じゃないですけど、信じていたんで。それを含めて、自分のことを見つめ直したり、残った3人のメンバーともいろいろ頑張ってきたっていうのもあるし、僕らにしか分からない痛みもある。そんなことみんなは分からなくても全然いいんですけど、痛みってものも少し詞に含ませつつ。決して人生は楽しいことばっかりじゃないことも分かったんで。そしてYu-taroとValtzが入って、新しい気持ちで、自分らしさも取り戻した。そういったところが詞に現われていると思いますね。ここにあるのは、新しいNOCTURNAL BLOODLUSTですよ。僕は二人のギタリストにも言ってますけど、NOCTURNAL BLOODLUSTらしさってものを指定しないんです。

──こうでなければいけない、というようなことを?

尋:そんなもの要らないと僕は思ってるんで。NOCTURNAL BLOODLUSTらしさというのは、みんなが感じることであって、僕は新しいNOCTURNAL BLOODLUSTらしさでいきたい。だから、やりたいことがやれるというのは、すごくいいと思う。例えばValtzが作る曲に対して、僕もやりたいことができる。一緒に同じ気持ちになれるってことが大事なんで。

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