【レポート】<THE SOLAR BUDOKAN>DAY3、ComplianS「これができたら何だってできる」

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東京都多摩あきる野市の多摩あきがわLIVE FORESTに作り上げられたRESPECT STAGEを思わせる舞台は、<THE SOLAR BUDOKAN 2020>の新たな試みだ。そこに颯爽と登場したのは<THE SOLAR BUDOKAN>のオーガナイザーである佐藤タイジと超絶ベーシストKenKenによるユニット、ComplianS。

◆ComplianS (佐藤タイジ・KenKen) 画像

佐藤タイジが昨年11月に発表したソロアルバム『My Hero』にKenKenがベーシストとして参加したことから正式なユニットとして発展。「今年1月ぐらいからスタートした」とKenKenは語っていたが、アーティストとして、ミュージシャンとして達人の粋に達している、この2人。期待していたオーディエンスも多かったのではないだろうか。



まずはタイジが優しくギターを奏でながら歌い上げ、KenKenが寄り添うようにベースと電子パーカッションを鳴らす「朝焼けのHumanity」をプレイしたのだが、もう初っ端から極上の絡み合いがたまらない。シンプルだからこそ引き立つクオリティに目を見張るものがあることは当然ながら、生み出される多幸感が凄まじい。YMO「BEHIND THE MASK」のカバーはもはや新感覚といってもいいアレンジ。温かく包み込まれるだけではなく、得も言われぬ浮遊感に身を委ねられる心地よさが秀逸なのだ。

滞りなくライブができるように動き回るスタッフへKenKenが感謝の言葉を述べ、ハリのあるいい声で歌い出したTHE TIMERS「土木作業員ブルース」のカバー。続けて披露したKenKen自身の楽曲「Galaxy Module」は、KenKenの歌と存在感のあるベースにタイジのギターが調和し、ComplianSの曲として新しい息吹がもたらされたかのような仕上がりだ。ComplianSが持つポテンシャルを存分に発揮していく。



そして、タイジが思わず「楽しいな」ともらし、「お茶の間の皆さん、元気ですか? この曲はコール&レスポンスが肝となっておりますので、ぜひついてきてください」と呼びかけてから始まった「踊らなソンソン」は、まさしく強烈な一撃となって響き渡っていく。絶妙な軽快さを伴った力強いグルーヴにグイグイと引っ張られ、“そりゃ、踊るでしょ”と即答したい出来栄えだった。

先日逝去された加部正義(ルイズルイス加部)への想いをKenKenが語ってから始めた「ゴロワーズを吸ったことがあるかい」は、ムッシュかまやつのナンバーであり加部正義のベース演奏でも知られる。両氏との関係性を持つKenKenならではの選曲であり、同曲が高らかに想いを込めて鳴らされた。



そしてラストには、第一週目のシアターブルックのステージ等にも参加したセネガル出身のパーカッション奏者オマール・ゲンデファルをゲストに呼び込み、3人でプリンスの「I Would Die 4 U」をカバー。サウンド全体が生命力に満ちて、凄まじいうねりを生み出した。ミニマムな編成ながら、とんでもないスケール感が夜空に響き渡る。そしてステージを降りる際、「来年もよろしくね。これができたら何だってできる」とKenKenが口にし、その言葉に力強く頷いたタイジ。さすがの2人と言うべきだろう、しっかりと未来へ繋がったライブを見せてくれた。

取材・文◎ヤコウリュウジ
撮影◎柴田恵理

【ComplianS@多摩あきがわライブフォレスト セットリスト】

01. 朝焼けのHumanity
02. BEHIND THE MASK
03. 土木作業員ブルース
04. Galaxy Module
05. 踊らなソンソン
06. ゴロワーズを吸ったことがあるかい
07. I Would Die 4 U

【配信第二週目タイムテーブル】

■ハイブリッド型オンラインフェス<THE SOLAR BUDOKAN 2020>

▼DAY3
10月3日(土) 15:00〜21:00
※アーカイブ期間:10月9日(金)23:59まで
出演者:Anly / THE BAWDIES / ComplianS (佐藤タイジ・KenKen) / 藤原さくら / NakamuraEmi / 四星球 / ストレイテナー / Major in Body Bear (Taiwan) / ヤバイTシャツ屋さん
▼DAY4
10月4日(日) 15:00〜21:00
※アーカイブ期間:10月9日(金)23:59まで
出演者:Afro Begue feat. ComplianS / THE BACK HORN / Char / 民謡クルセイダーズ / 仲井戸“CHABO”麗市 / OAU / ROTH BART BARON / 竹原ピストル / 10-FEET
※仲井戸“CHABO”麗市はコメント出演と<中津川 THE SOLAR BUDOKAN 2017>でのSPECIAL SESSIONを配信予定

【チケット】
販売開始:9月9日(水)18:00〜イープラスにて
・1日券:3,000円 (税込)
・1日券 [サポート1000]:4,000円 (税込)
・1日券 [サポート2000]:5,000円 (税込)
https://eplus.jp/sf/live/festival/ntsb


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