ハリウッド映画100年の音の歴史を網羅『ようこそ映画音響の世界へ』、監督が明かす制作秘話および新場面写真解禁
▲アイ=リン・リー
2020年8月28日(金)より、新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷、立川シネマシティほかにて全国順次公開となる、ハリウッドの映画音響にフォーカスした世界初のドキュメンタリー映画『ようこそ映画音響の世界へ』。この度監督が明かす制作秘話と新たな場面写真を解禁した。
◆『ようこそ映画音響の世界へ』 関連動画&画像
本作は、世界的に活躍する映画監督たちや、『スター・ウォーズ』(77)などを手掛けたベン・バート、『地獄の黙示録』(79)などで知られるウォルター・マーチ、『ジュラシック・パーク』(93)などに携わったゲイリー・ライドストロームといった映画音響界のレジェンドを始めとした、その道のスペシャリストたちへのインタビューと共に、“音”が映画にもたらす効果と重要性に迫る感動と興奮のドキュメンタリー。
この度解禁となるのは、女性音響技術者を捉えた新場面写真および女性監督ミッジ・コスティン監督がインタビューで明かした制作秘話。新場面写真では、『デッドプール』(16)、『ラ・ラ・ランド』(16)など日本でも大ヒットした映画の音づくりを手掛けた効果音編集者アイ=リン・リーが、真剣にミキサー台に向かう姿や、自身の仕事について楽しそうに語る技術者たちを捉えている。世界中の観客を楽しませるハリウッド映画の影で裏方と呼ばれる仕事だが、それでも彼女たちの表情は輝いている。そこには本作の監督を努めたミッジ・コスティンによる「映画の”音”への情熱」が投影されているのだ。
本作が初の長編監督作品となるコスティンは、ハリウッドに女性音響スタッフがほとんどいなかった1990年代からトム・クルーズ主演の『デイズ・オブ・サンダー』(90)やブルース・ウィリス主演の『アルマゲドン』(98)などといった作品で音響の技術を磨いてきた。元々音に興味があったわけではなく、初めは映像編集の仕事の傍ら、お金のために音響編集の仕事を引き受ける程度だった。彼女の興味は「物語」にあったからだ。しかし、作業していくうちに「音」こそが物語やキャラクターを明確にし、感情を表現できるということに気がついた。それから音に情熱を注ぐようになり、現在は自身の母校であり、ルーカスやスピルバーグを輩出した南カリフォルニア大学の映画芸術学部で教鞭を振るっている。『フルートベール駅で』(13)、『ブラックパンサー』(18)の監督を務め、本作にも出演しているライアン・クーグラーは彼女の教え子の一人だ。
ある日、同僚のボベット・バスターから本作製作の提案を受けたコスティンは「より多くの人に”音”の重要性を届け、人々の意識を開く」という自身の夢を叶えるためのまたとないチャンスだと思い、監督を引き受けたという。本作は、女性が少ない現場で活躍してきたコスティンならではの視点で描かれる。映画の音の歴史を紐解いていく前半から、現代の映画音響の進化が明かされる後半になるにつれ、多くの女性スタッフの活躍も紹介している。その理由について、「男性だけの歴史にしたくなかった」と話しており、実際映画内では、映画音響の仕事に性別は関係ないと考える女性技術者の声を聞くこともできる。
▲アンナ・ベルマー
▲ローラ・ハーシュバーグ
例えば、映画『ブレイブハート』(95)などを手掛けた効果音ミキサーのアンナ・ベルマーは「アクション映画はスタッフも男性だと思う人が多いが、性別を気にするなんてバカみたい。問題は経験よ」と話し、『ダークナイト』(08)や『インセプション』(10)などを手掛けたミックスダウン技術者のローラ・ハーシュバーグは「ミキサー台は複雑に見えて男じゃなきゃ扱えないと思ってしまいそうだけど、実際に必要なのは指作の動きだけ」と語っている。
今や性別問わず映画を愛する多くの者たちが働く現場となった映画業界。彼らは音の持つ効果を信じ、自らの仕事に誇りを持って日々挑戦を続けている。「私は自分の仕事が大好き。関わった作品を見直すとすごいと思うし、満足感がある」、「楽しくてその上お金がもらえる」、「夢みたいな仕事よ」と自慢の仕事への思いを語る姿は実に楽しそうである。
▲アリソン・ムーア
本作の魅力は映画音響の歴史や秘密が次々と明かされるということだけでなく、映画愛のあふれる音響技術者たちの仕事風景や、彼ら・彼女らによって語られる仕事に対する熱い思いにこちらまで幸せな気持ちになるというところにある。映画愛、仕事愛に包まれた感動と興奮の映画音響ドキュメンタリー『ようこそ映画音響の世界へ』は、8月28日(金)より新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷、立川シネマシティほか全国順次公開となる。
配給:アンプラグド
(C)2019 Ain't Heard Nothin' Yet Corp.All Rights Reserved.
■監督:ミッジ・コスティン
■出演:ウォルター・マーチ、ベン・バート、ゲイリー・ライドストローム、ジョージ・ルーカス、スティーヴン・スピルバーグ、デヴィッド・リンチ、アン・リー、ライアン・クーグラー、ソフィア・コッポラ、アルフォンソ・キュアロン、クリストファー・ノーラン、バーブラ・ストライサンド
2019年/アメリカ/英語/94分/カラー/ビスタ/5.1ch
◆『ようこそ映画音響の世界へ』 オフィシャルサイト
2020年8月28日(金)より、新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷、立川シネマシティほかにて全国順次公開となる、ハリウッドの映画音響にフォーカスした世界初のドキュメンタリー映画『ようこそ映画音響の世界へ』。この度監督が明かす制作秘話と新たな場面写真を解禁した。
◆『ようこそ映画音響の世界へ』 関連動画&画像
本作は、世界的に活躍する映画監督たちや、『スター・ウォーズ』(77)などを手掛けたベン・バート、『地獄の黙示録』(79)などで知られるウォルター・マーチ、『ジュラシック・パーク』(93)などに携わったゲイリー・ライドストロームといった映画音響界のレジェンドを始めとした、その道のスペシャリストたちへのインタビューと共に、“音”が映画にもたらす効果と重要性に迫る感動と興奮のドキュメンタリー。
この度解禁となるのは、女性音響技術者を捉えた新場面写真および女性監督ミッジ・コスティン監督がインタビューで明かした制作秘話。新場面写真では、『デッドプール』(16)、『ラ・ラ・ランド』(16)など日本でも大ヒットした映画の音づくりを手掛けた効果音編集者アイ=リン・リーが、真剣にミキサー台に向かう姿や、自身の仕事について楽しそうに語る技術者たちを捉えている。世界中の観客を楽しませるハリウッド映画の影で裏方と呼ばれる仕事だが、それでも彼女たちの表情は輝いている。そこには本作の監督を努めたミッジ・コスティンによる「映画の”音”への情熱」が投影されているのだ。
本作が初の長編監督作品となるコスティンは、ハリウッドに女性音響スタッフがほとんどいなかった1990年代からトム・クルーズ主演の『デイズ・オブ・サンダー』(90)やブルース・ウィリス主演の『アルマゲドン』(98)などといった作品で音響の技術を磨いてきた。元々音に興味があったわけではなく、初めは映像編集の仕事の傍ら、お金のために音響編集の仕事を引き受ける程度だった。彼女の興味は「物語」にあったからだ。しかし、作業していくうちに「音」こそが物語やキャラクターを明確にし、感情を表現できるということに気がついた。それから音に情熱を注ぐようになり、現在は自身の母校であり、ルーカスやスピルバーグを輩出した南カリフォルニア大学の映画芸術学部で教鞭を振るっている。『フルートベール駅で』(13)、『ブラックパンサー』(18)の監督を務め、本作にも出演しているライアン・クーグラーは彼女の教え子の一人だ。
ある日、同僚のボベット・バスターから本作製作の提案を受けたコスティンは「より多くの人に”音”の重要性を届け、人々の意識を開く」という自身の夢を叶えるためのまたとないチャンスだと思い、監督を引き受けたという。本作は、女性が少ない現場で活躍してきたコスティンならではの視点で描かれる。映画の音の歴史を紐解いていく前半から、現代の映画音響の進化が明かされる後半になるにつれ、多くの女性スタッフの活躍も紹介している。その理由について、「男性だけの歴史にしたくなかった」と話しており、実際映画内では、映画音響の仕事に性別は関係ないと考える女性技術者の声を聞くこともできる。
▲アンナ・ベルマー
▲ローラ・ハーシュバーグ
例えば、映画『ブレイブハート』(95)などを手掛けた効果音ミキサーのアンナ・ベルマーは「アクション映画はスタッフも男性だと思う人が多いが、性別を気にするなんてバカみたい。問題は経験よ」と話し、『ダークナイト』(08)や『インセプション』(10)などを手掛けたミックスダウン技術者のローラ・ハーシュバーグは「ミキサー台は複雑に見えて男じゃなきゃ扱えないと思ってしまいそうだけど、実際に必要なのは指作の動きだけ」と語っている。
今や性別問わず映画を愛する多くの者たちが働く現場となった映画業界。彼らは音の持つ効果を信じ、自らの仕事に誇りを持って日々挑戦を続けている。「私は自分の仕事が大好き。関わった作品を見直すとすごいと思うし、満足感がある」、「楽しくてその上お金がもらえる」、「夢みたいな仕事よ」と自慢の仕事への思いを語る姿は実に楽しそうである。
▲アリソン・ムーア
本作の魅力は映画音響の歴史や秘密が次々と明かされるということだけでなく、映画愛のあふれる音響技術者たちの仕事風景や、彼ら・彼女らによって語られる仕事に対する熱い思いにこちらまで幸せな気持ちになるというところにある。映画愛、仕事愛に包まれた感動と興奮の映画音響ドキュメンタリー『ようこそ映画音響の世界へ』は、8月28日(金)より新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷、立川シネマシティほか全国順次公開となる。
『ようこそ映画音響の世界へ』
配給:アンプラグド
(C)2019 Ain't Heard Nothin' Yet Corp.All Rights Reserved.
■監督:ミッジ・コスティン
■出演:ウォルター・マーチ、ベン・バート、ゲイリー・ライドストローム、ジョージ・ルーカス、スティーヴン・スピルバーグ、デヴィッド・リンチ、アン・リー、ライアン・クーグラー、ソフィア・コッポラ、アルフォンソ・キュアロン、クリストファー・ノーラン、バーブラ・ストライサンド
2019年/アメリカ/英語/94分/カラー/ビスタ/5.1ch
◆『ようこそ映画音響の世界へ』 オフィシャルサイト
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