【インタビュー】SHANK、新作EPとライブ映像作品に“本質と実験”「進化してる部分がないと意味がない」

■くすぶることもあるんでしょうけど
■腐らなきゃいいんですよ

──そして、今回はライヴDVD/Blu-ray『THE HEAVY CLASH at SHINKIBA STUDIO COAST』も同時リリースされます。

庵原：思い出ですね。

松崎：みんなにも思い出として留めて欲しいな、と。

──SHANKって、ワンマンをあんまりやらないから、貴重な映像になってると思います。

松崎：こういうタイミングじゃないとワンマン自体やらないだろうし、ワンマンじゃないとやれない曲もありますしね。

庵原：作品を出せば出すほど、やんなくなる曲でも出てくるから。

▲松崎兵太(G, Cho)

──このライヴではリリースした全作品から曲をピックアップして披露してます。

庵原：ワンマンツアーの各会場でセットリストは変えてるんですけど、全体的にやろうと。

松崎：昔の曲、何年もやってない曲の中から、自分らがよりテンションがアガる曲を選んで。候補になったのが40曲ぐらいでしたね。

──何か印象的な曲はありますか？

松崎：ワンマンツアーでやるようになったのは「#8」。

──1stフルアルバム『Loving our small days』に収録された曲ですね。

松崎：この曲はリリースツアーではやったけど、そこから去年ぐらいまで1回もやってないんですよ。

庵原：あんまり愛着が湧かなかった（笑）。

松崎：はははは。たぶん、自分らが思ってたより表現できてなかったんでしょうね。でも、フラッとやり始めたら、少しずつ自分らの中に入ってきて。

庵原：謎にお客さんの反応も良かったですね。

──このライヴは現場でも観させてもらいましたけど、ずっと高いテンションをキープしてたのが印象的でした。

庵原：ワンマンをやる上で、ダレる／ダレないということをいちばん気にしてましたね。毎回、「もうちょっとできたかな？」みたいに、別に納得はいかないんですけど、それもSHANKっぽいかなって。

▲DVD / Blu-ray 『THE HEAVY CLASH at SHINKIBA STUDIO COAST』

──加えて、200キャパでも3000キャパでも10000キャパでも変わらないスケール感のライヴをするんだなと。

庵原：それはそうっすね。

──気取りもなく、驕りもなく、演出といってもミラーボールを回したぐらい。

松崎：しかも、オレが歌ったときですよね、それ（笑）。

──そうでしたね（笑）。

庵原：あのために、照明のリハをやりましたから（笑）。まあ、好きなことをやってるだけなんで、頑張ってる感は出したくないんですよ。

──答えにくい部分もあるかもしれませんが、今後について、どう考えていますか？

松崎：とりあえず、通常運転できるようになったときに備えて、ちゃんとやれるような準備はしておかないとなとは考えてますね。それがいつになるかわからないけど、そこへ向けて、バンドが何をできるのかって。

庵原：挑戦的に何かをやってみる、というのはいろいろ模索してて。9月６日に恵比寿LIQUIDROOMでアコースティックライヴをやるんですけど、それも考えてたこともひとつですし。その状況に応じて、無理しない範囲で、臨機応変にやっていければ。

──気持ちの奮い立たせ方は難しいところもあるのかなと思います。

庵原：たしかに、どこへエネルギーを向ければいいのか、っていうのはみんな悩んでますよね。やっぱ、それでくすぶることもあるんでしょうけど、腐らなきゃいいんですよ。

取材・文◎ヤコウリュウジ
撮影◎緒車寿一
取材協力◎下北沢SHELTER




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