【インタビュー】AISHA、ポジティブ&ハッピーを届けるラブソング

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■自分の大事なものに気づいて

──そして、7月に配信リリースされたばかりの新曲「My Home」。これは映画『いけいけ!バカオンナ〜我が道を行け〜』の主題歌になっている曲。いつ頃作ってたんですか。

AISHA:「My Home」は、1年ぐらい前? けっこう前なんです。実は私、結婚式が大好きで、「奥さんがAISHAちゃん大好きなんで来てもらえますか」とか、サプライズで歌わせてもらうことがちょこちょこあって。結婚式って、愛情に包まれてる二人と、ファミリーもフレンズもいて、いつもすごくいい気持ちになるんで、Minnieさんに「ウェディングソングを作って、企画をやりたいんです」と言ってたんですよ。それで5曲ぐらい作ったんですけど、そのあとに映画のお話をいただいて…最初はこの映画のために一から曲を作ろうと思ってたんですけど、「結婚がテーマ?じゃあぜひ」ということで、作っていた曲を送ったら監督が気に入ってくれて、「My Home」をエンディングにしようということになりました。そしてもう1曲、「Love Story」という曲も気に入ってもらえて、一番感動的なウェディングシーンで流れることになったんです。主演の文音さんも「AISHAの曲を使ってほしい」と監督に言ってくれたみたいで。

──知り合いでしたか。

AISHA:前にラジオ番組に呼んでもらったことがあったので。そこからすごいミラクルが起きました。



──「My Home」には、どんなイメージがあったんですか。これ、どんな二人なんだろう。

AISHA:もう結婚式が決まったという感じよりも、ちょっと手前の、「これからずっとあなたと一緒にいたい」とわかった時の、気づきのイメージですね。どこにいても何があっても、人生のいい時も悪い時も「君が隣にいればどんな時でも大丈夫」という、安心感を感じる曲になるといいなと思いました。歌詞の方向性は、ダークなことを言ってからハッピーなほうに持っていったほうがいいかな?とか、いろいろ考えたんですけど、Minnieさんは、結婚式は一番ハッピーな日だから「ダークな話は1ミリも聞きたくない」って言うんです。私は「えー、そうですかー?」とか言いながら、何回も書き直しましたね。あと、映画を見た時に、この曲は恋愛だけじゃなくて、仲間やフレンドシップにもジャストフィットするなと思いました。もちろん恋愛を考えて書いた曲なんですけど、「君がとなりに」というのは、ファミリーでもフレンズでも恋人でも、自分が大切に思う人へのメッセージになってると思います。



──歌詞に出てくる「You are My Home」というのは、すごく英語的というか、日本語ではあんまり言わないかなと。

AISHA:そうですよね。日本語で考えたことなかったけど、「あなたは私の家です」ってちょっと変ですね(笑)。You are My Home、あなたが安心する場所、かな。

──「We’re Home」という歌詞もあって。

AISHA:You and Me、This is Home。家じゃなくても、家から遠くてもどこにいても、あなたが隣にいれば、私が隣にいれば、We’re Home、大丈夫だよ、安心して、みたいな感じです。

Minnie P.:ホームとハウスは違うんですね。ハウスは物としての家で、ホームというとあたたかい空間という意味になるので、実際になくても大丈夫。

──ああー、なるほど。

Minnie P.:私、大サビがすごく好きなんです。

AISHA:♪誰といても君のことばかり、しつこいかな〜?

Minnie P.:そうそう。しつこいじゃない?

AISHA:そう、私、すっごいしつこい(笑)。大好きな人にはずっとそれを感じててほしい。

Minnie P.:AISHAだけじゃなくて、女子はそうだと思うんです。だから♪I’m in Love with you, do you Love me too?と言っちゃう。「私のこと好き?」って。そこにすごく共感します。

AISHA:うれしい〜。


──AISHAはもともと、女子の本音ラブソングが多いでしょう。

AISHA:そうですね。でもここまでポップにどーん!と出してる曲は初めてかもしれない。私を応援してくれてる人を、ANGELSって呼んでるんですけど、ANGELSがみんな「今までと違って新鮮」って言ってます。

──それは曲調のせいもあるかも。

AISHA:トラックがすごく涼しくて、気持ちいいですよね。トロピカルな場所に到着した気持ちになれる。

──これは映画の中の、どういうシーンで?

AISHA:「My Home」は一番最後、クレジットと共に流れます。映画を見て、もう号泣しました! いい曲なのと、いい映画なのと、完璧ですよね。こんなに大好きな映画のエンディングを歌えるなんて信じられない。本当にうれしいです。3回号泣しました。

──基本、コメディタッチの映画だけれども。

AISHA:漫画をムービーにしていて、だからコメディっぽいキャッチーなシーンとかもあるんですけど、笑う瞬間もあるし、きゅんとする瞬間もたくさんありました。あと、映画のテーマが「アラサー」なんですよ。だんだん大人になってきて経験することが、リアルに描かれてます。就職したり、振られて傷ついたり、結婚だったり、女の子の大事な経験が全部カバーされてる感じです。男子は、好きな子や、奥さんや、ファミリーの中の女性や、大切な人と見てほしい。でもボーイズ同士でも楽しめますよ。

▲AISHA/「My Home」

──そしてもう1曲が、8月5日配信リリースの「Love Story」。こっちはもっとふんわりと、あったかいタイプの曲。

AISHA:「Love Story」は、ガーリーな、乙女な気持ちを歌ってます。映画の一番クライマックスの、「どうなるんだ? 間に合うのか? 大丈夫か?」という時にかかります。

──これはどんな二人なんだろう。「My Home」とは違うのかな。

AISHA:そうですね。「My Home」よりさらに結婚に近いというか、♪Will you marry me、ずっと永遠に笑いたいよ、と歌ってます。書いたきっかけは、AISHAはディズニーが大好きで、ディズニーのラブストーリーには必ずプリンスチャーミングがいて、『アラジン』でも『シンデレラ』でも『スノーホワイト(白雪姫)』でも、素敵な出会いに女の子はみんなあこがれると思うんですよ。あこがれていた人にやっと出会えたということがテーマになってます。♪子供のころから夢みてたんだ、こんなLove Story〜。

──この歌詞、「自信がなくて 誰かと自分を ずっと比べていた」とか、過去の暗い気持ちもスパイスとして入っているでしょう。

AISHA:最初はもっと入ってたんですけど、暗い話をしようとするとMinnieさんに「これ暗くない?」って言われちゃうんで(笑)。何度も書き直しましたけど、今は書き直してよかったなと思います。

──みなさんまず映画を。そしてさかのぼってAISHAの過去の曲も。知るきっかけになるといいですね。

AISHA:映画のタイアップなんて、奇跡な話なんですよ。大きなレコード会社で、映画の担当がいて、話を振ってくれるとかじゃなくて、この形になったのはすごいことなんですよ。本当に奇跡が重なって、2020年の奇跡は使っちゃったかな…。嘘嘘、ジョークです! ここからですよ。でも本当にうれしいです。夢みたい。

──ライブも見たいけれど、もう少し先になりそうなので。まずは映画と、「My Home」と「Love Story」を楽しんでもらいましょう。

AISHA:私、最近すごく悲しい出来事があって、ひとりぼっちな気持ちになって、不安を感じる日があって、その時に「My Home」を聴いたんですよ。そうしたら寂しい気持ちが一気に吹き飛んで、「AISHAは一人じゃないんだ。大好きな友達がいて、信頼できるスタッフもチームもいて、なんて幸せ者なんだろう」って、当たり前に思ってたことが当たり前じゃないことに気づくきっかけになったんですね。自分の曲ですけど。AISHAのANGELSちゃんたちも、ひとりぼっちの気持ちになっちゃう瞬間はみんなあると思うんですけど、この曲を聴いてもらって、それは勘違いだよと気づいて、仲間や友達や家族や、自分の大事なものに気づいて、それは宝物なんだよということを思い出してほしいなと思います。

取材・文◎宮本英夫

リリース情報

■「My Home」
2020年7月8日(水)配信リリース
映画『いけいけ!バカオンナ〜我が道を行け〜』主題歌

■「Love Story」
2020年8月5日(水)配信リリース
映画『いけいけ!バカオンナ〜我が道を行け〜』挿入歌

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