【ライブレポート】糸奇はな、4thワンマンライブで問いかける「どこに心はあるの?」
糸奇はなが11月10日(日)、東京・渋谷Galaxy銀河系にて<4thワンマンライブ "Dreaming In my Own Void">を開催した。
◆<4thワンマンライブ "Dreaming In my Own Void"> 写真
これまでメディアをはじめ自身のSNSでも姿を明かすことはなく、音楽、イラスト、版画、刺繍などの創作活動からモールス信号まで、様々な手法で独自の世界を発信してきた彼女。4度目のワンマンライブとなる今回も非常に注目されていた。
そのパフォーマンスは、ステージの前に掲げられた白い幕にVJとのコラボレーションによる幻想的な映像を映し出し、糸奇はその幕の後ろで歌い、ときおりシルエットが見えるだけというもの。クラシカルでありながら打ち込みを駆使した現代的かつエッジ―なサウンドと、VJが創り出す映像は、彼女の独特な世界を作り上げる。
ピアノの弾き語りになると、そのシルエットは濃く映し出され、オーディエンスは彼女の一挙手一投足を見逃さないよう食い入るように見つめる。糸奇は海外作家の詩を朗読し、さらにその世界を作り上げていく。
ライブでは“どこに心があるの?”と問いかけるような曲「heartless」、全編英詞の「A Love Suicide」、冷たくなったり、燃やしたり、何かを信じたりを繰り返していくという心境を綴った新曲「COLD GHOST」など、全16曲を披露。繊細で、ときに情熱的なその歌声に、オーディエンスは聴き入った。
MCでは、「自分は誰に名前を呼んでもらいたいんだろう」「何もないなぁ、という気持ちがあるけど、何もないからこそ、夢を見ること、信じることはできるって思う」と語った。
ライブの最後、糸奇が一礼するため白い幕の前に現れたとき、観客は悲鳴にも近い歓声を上げていた。
「教えてよ、どこに心はあるの?」と震えるような声で自問自答する彼女。糸奇の心を探す旅は、これからますます多くの観衆を巻き込みながら進んでいきそうだ。またこの日のライブでは、2020年2月8日(土)にワンマンライブが開催されることが発表された。こちらの詳細は後日発表される。
■<4thワンマンライブ "Dreaming In my Own Void">
[セットリスト]
1.悪魔とおどる
2.忘却舞踏
3.きみのいちばんになれないのなら
4.灰色の幻影
5.ROLE PLAY
6.わすれられぬ歌
7.スリーマンス
8.PLAY
9.体内時計
10.A Love Suicide
11.かそう
12.COLD GHOST
13.74
14.偶像
15.あこがれ
[en core]
16.heartless