【速レポ】<中津川ソーラー>NAMBA69、「中津川、優勝!」
本番直前、NAMBA(Vo&B)が確認で少し声を出すだけで、続々とRevolution STAGEへ人が吸い寄せるように集まってくる。そんな様子を感じ取ったのか、「ちょっと歌ってみようかなと」とNAMBAが口にし、「TAKE ME HOME,COUNTRY ROADS」をプレイ。客席前方ではダイブやモッシュも起こり、もはやステージが始まったかのような盛り上がり。
◆NAMBA69 画像
そんな後押しも作用したのだろうが、この日のNAMBA69のテンション感は凄まじかった。新たなメロディックサウンドの提示といえる2ndフルアルバム『CHANGES』を今年5月に発表し、現在は絶賛リリースツアー中の彼ら。新作の素晴らしい出来栄えと現場で爆発する熱が合わさった結果、ライヴは軒並みソールドアウト。機運が高まりまくってる様を、この<中津川ソーラー>でも見せつけてくれたのだ。
ド頭の「LOOK UP IN THE SKY」から、NAMBAは必要以上に煽ることもなく、どっしりと真ん中で歌い上げ、ko-hey(G&Cho)は駆け回りながら絶妙な存在感を放つコーラスでサウンドに膨らみをもたせ、K5(G&Cho)に噛み付くようにギターを弾き倒し、SAMBU(Dr&Cho)はちょっとしたことぐらいじゃ揺るがない土台を築き上げる。とんでもなく強固なバンドサウンドが響き渡っていくのだから、オーディエンスのヒートアップもとまらない。
崩壊寸前までカオティックにぶっ壊しながら、飛び抜けたキャッチーさを持つ「 MANIAC III」、モダンなヘヴィネスとメロディックパンクが融合し、彼らだからこそなし得た音世界を構築した「BLOOD SUCKING DOG」と勢いは衰えることなく、加速しっぱなし。涙腺直撃な美メロがたまらない「LET IT ROCK」を絶妙な流れで差し込むのも秀逸だった。
ダンサブルなポップさで脳みそをかき回される「MANIAC」では超高速サークルピットが出現し、あまりの勢いに「中津川、優勝!」とNAMBAが叫んだり、再び披露された「TAKE ME HOME,COUNTRY ROADS」ではko-heyとともに大合唱したりと、ステージ上の熱気に負けじとオーディエンスも大暴れ。「今日はみんながヒーロー!」とNAMBAが語ったのも頷ける状況だ。どこまでも一緒にいこうとバンドは投げかけ続け、それを真正面から受け止めるオーディエンスの関係性も美しかった。
バンド名に個人名が入っているように、どうしてもフロントマンであるNAMBAばかりが注目されてきたNAMBA69だが、今の彼らはそんな見方では把握しきれないことが伝わったはず。NAMBA69は、NAMBAの、ko-heyの、K5の、SAMBUのバンドであり、それぞれが役割以上のことを果たしながら、情熱と音楽が混じり合った輝かしいライヴを見せてくれた。
取材・文◎ヤコウリュウジ
撮影◎上山陽介
【NAMBA69 セットリスト】
2. MANIAC III
3. BLOOD SUCKING DOG
4. LET IT ROCK
5. PROMISES
6. SUMMERTIME
7. MANIAC
8. CHANGES
9. TAKE ME HOME,COUNTRY ROADS
10. HEROES
11. INTRO
■<中津川 THE SOLAR BUDOKAN 2019>
9月29日(日) 岐阜県 中津川公園内特設ステージ
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