【対談】SUGIZO × アイナ・ジ・エンド(BiSH)、「すごく綺麗な曲をいい意味で汚してくれた」
■僕が最も美しいと思うロマンティシズムの
■『THE ORIGIN』に対する終着地点が「光の涯」
──実際に完成したものをお聴きになっていかがでしたか?
SUGIZO:アイナちゃんの存在感が予想を超えました。想像はしていたんだけど、それ以上に素晴らしくて。本人は至って、“自分は普通の女の子だ”と思っているかもしれないですが、僕にとっては“この子がスターチャイルドだ”というくらい、表現が素晴らしい。地上と宇宙を繋げてくれた存在というか。本当に『2001年宇宙の旅』的な深さを、この人が歌ったことによって得ることが出来たと思っています。MORRIEさんが歌っているときは、言うなれば全てを知っている全知全能の人の歌い方なんです。アイナちゃんが歌うとその全てを忘れて、純粋無垢な存在が、それでも本能で全てをわかっていた、そんな感覚なんです。彼女はそんな自覚はないかもしれないけど、そんな歌声なんです。“無限なる何か”をあなたは持っているんですよ。
アイナ:うううう!すごく有難いお言葉なんですけど、申し訳ないです。
▲SUGIZO |
アイナ:SUGIZOさんがレコーディングでディレクションしてくださっているときの声色やテンポ感が、私にとってすごく落ち着く空気感だったんです。いつものレコーディングブースでは、録音する側からディレクションしている方の表情は見えないんです。全てを耳からの情報でキャッチして、歌に昇華しなければいけないんですけど、SUGIZOさんのときは、なぜかわからないんですが見えてないのに見えているような感覚で。それは歳の差もあるんでしょうけど、それこそ私にとってはSUGIZOさんが全知全能のような存在で。わかってくれているような感じがして、意識が何回か遠のきそうになっていたときにも、多分、意識が遠のいていることにも気づかれているんじゃないかなって思って。だったらそのまま歌ってしまってもいいのかも、と思えたんです。
──なるほど。
アイナ:いつもだったら意識を保とうと逆に意識しすぎて歌声が硬くなってしまう場面だったんですが、そこも無理をすることなく歌えたので。SUGIZOさんのおかげで私の根底にある、ただただ歌が好き、というものを掘り返してもらって、それを表現として昇華できた気がして。そういった感覚で歌えたので、すごく有難いです。
SUGIZO:いやいや、こちらこそ有難いです。それが今後のアイナちゃんの表現に繋がっていくと嬉しいね。今は一番いい時期。一瞬一瞬が吸収できるチャンスだし、その学んだこと吸収したこと全てがむくむくと育って表現者として強大になっていくアイナちゃんの様を見ている感覚。レコーディングしていても吸収率が早いな、とか。この人は多分、物事を知っている人がちょっと道筋やヒントを与えてあげるだけで、自分でどんどん大きくなっていくって感じる。だから不要なことは教える必要がない。そういう意味で言うと、レコーディングしながら脅威にも感じました。自然とやったことで出て来る声がすごく良くて、普通だったらありえないようなブレスもするんだけど、それはそのままにしようって思ったんです。そこは敢えて全部、良しとしたんです。
アイナ:有難いなぁって思っていました。
SUGIZO:僕にとってもすごくエキサイティングな経験でした。
SUGIZO:ああ、そうなんだ。
アイナ:“こういうことだったんだ!”と家に帰ってからわかったこともありました。
SUGIZO:自分がどこにいるかっていう話とか?
アイナ:そうです。今、どこの音程にいるか。出した声がどの音程なのかを鍵盤で探していったりしたんです。“こういうことをすればテクニックというのは磨かれるのかな”って思ったり。その食事会での出来事は忘れられないです。
──そんな今回の「光の涯」ですが、『ガンダムシリーズ』のファンのみなさんに、どんな風に楽しんでいただきたいですか?
SUGIZO:いろんな方がいるので、“こういう風に聴いて欲しい”という想いはないです。あくまでも自分自身の美学で作って来ているものなので、本当に僕が最も美しいと思うロマンティシズムの、『THE ORIGIN』に対しての終着地点がこの曲で。この曲を表現する声はアイナ・ジ・エンドじゃなければいけなかったということです。願わくば、アイナ・ジ・エンドの存在とSUGIZOの存在の化学反応が『機動戦士ガンダム』ファンの多くのみなさんに響くことを祈ります。
アイナ:レコーディング中もSUGIZOさんがずっとガンダムの映像を流しながら2日間やってくださって、本当にガンダムを愛しているんだな、この曲になにかを吹き込もうとしているんだな、というのを身に沁みてわかったんです。私自身はガンダムファンのみなさんにどう思われたい、という具体的なものは今はあまりないんですが、SUGIZOさんのガンダムへの愛情から生まれたこの楽曲を好きなように感じていただけたら嬉しいなと思います。
SUGIZO:アイナちゃんがガンダムについて何も知らなかったことがよかったんじゃないかと思っているんですよね。知っていたなら今回のようにはならなかったと思う。(ガンダムに対して)生まれたてなんです、彼女は。だからこそアイナちゃんがガンダムについて何も知らないことがこの曲についてはよかったと思います。これからいろいろと知っていくとは思うんですが、ただ、この「光の涯」での声は『THE ORIGIN』が呼んだものだと思っています。
(c)創通・サンライズ
取材・文◎えびさわなち
■『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 前夜 赤い彗星』第四弾エンディングテーマ「光の涯」配信情報
「光の涯」SUGIZO feat. アイナ・ジ・エンド(BiSH)
作詞:MORRIE 作曲・編曲:SUGIZO
配信先:ダウンロード/ハイレゾ 各社サービス
※ダウンロード開始日より“TVサイズ”も各社サブスクリプションサービスで順次投入・公開。
■『機動戦士ガンダム THE ORIGIN 前夜 赤い彗星』第一弾〜第三弾エンディングテーマ配信情報
SUGIZO feat. miwa
作詞:miwa 作曲・編曲:SUGIZO
配信日:2019年6月25日(火)より
▼「水の星へ愛をこめて」
SUGIZO feat.コムアイ(水曜日のカンパネラ)
配信日:2019年6月18日(火)より
▼「めぐりあい」
SUGIZO feat. GLIM SPANKY
配信日:2019年6月11日(火)より
配信先:ダウンロード / ハイレゾ 各社サービス
※ダウンロード開始日よりそれぞれの“TV サイズ”が各社サブスクリプションサービスでも順次投入・公開
■アニバーサリーイベント<GUNDAM 40th FES.“LIVE-BEYOND”>
open17:00 / start18:00
9月8日(日) 幕張メッセイベントホール
open16:00 / start17:00
▼出演者 ※50音順
・9月7日(土):SKY-HI、T.M.Revolution/西川貴教、DJシャアザー a.k.a. DJシーザー、TECHNOBOYS PULCRAFT GREEN-FUND feat.ハセガワダイスケ、森口博子、LUNA SEA ・・・and more
・9月8日(日):澤野弘之/SawanoHiroyuki[nZk]、BACK-ON、BiSH、May J.、森口博子、LUNA SEA ・・・and more
※出演者は予定なしに変更となる場合がございます。
※出演者変更に伴うチケットの払戻しは致しかねます。
▼チケット
全席指定 9,800円(税込)
※3歳以上有料
(問)インフォメーションダイヤル 03-5793-8878
【一般発売受付】
・チケットぴあ
電話予約:0570-02-9999 Pコード:642-925
店頭購入:セブン-イレブン、チケットぴあ店舗
ネット予約:https://w.pia.jp/t/gundam40th/
・e+ (イープラス)
店頭購入:ファミリーマート店内Famiポートにて直接購入
ネット予約:https://eplus.jp/gundam40th/
・ローソンチケット
電話予約:0570-084-003 Lコード:70783
店頭購入:ローソン・ミニストップ店内Loppiにて直接購入
ネット予約:https://l-tike.com/gundam40th/
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ネット予約:https://www.animate-onlineshop.jp/pn/pd/1679179/
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