【インタビュー】ベリーグッドマン、過去最高のバリエーションで聴かせる新しいシーズンのアルバム『SING SING SING 7』
■いっぱいいっぱいというところから少し余裕のある感じで
■ベリーグッドマンにしかできないことを確立していきたい
──Microさんとの「線香花火」は、せつない夏と恋の終わりを描くスロー・チューン。これはどうやって?
MOCA:原宿のユニバーサルミュージック本社の近くにMicroさんがやっているThe Sunrise Shackというコーヒーショップがあって、そこに行った次の日に電話が来て“昨日来てくれたみたいでありがとう”って。“今日何か予定ある? 俺に1日付き合ってよ”って、そこからスタジオを3つぐらい案内してもらって、最後にDef Techのスタジオに行った時に“何か作ろうか”って。それがすごくいい感じだったんですよ。だからお願いして作り始めたというよりは、勝手にそうなったというか、それがきっかけですね。最後の仕上げは大阪に来てくれて。
Rover:みんなで歌詞をああでもないこうでもないって、Microさん中心にやっていただいて。いざRECしようということになって、気づいたら40分ぐらいで終わってた。
MOCA:Def Techとツーマン・ライブをやった時(2018年3月)に“一緒に曲作りたいね”という話をしたことがあったんですけど、5人で何を歌うかというイメージが湧かなくて実現しなかったんですよ。“コラボってうまいこといかへんな”と思っていたら、全然できると思っていないタイミングでこの曲が生まれたということで、やっぱり音楽ってすごいなと思いました。自分たちだけじゃ絶対できなかったし、夏の終わりの9月ぐらいにひそかにバズってくれたらいいなと思いますね。
──あと大事だと思ったのは、真ん中に入っている「Happy 7」ですね。“幸せならなら手をたたこう”とか“幸せは歩いてこない”とか。どこかで聞いたフレーズがちょこちょこ入ってくるのが素敵。
MOCA:ありがとうございます、気づいていただいて。
Rover:そこはMOCAの歌詞ですね。リリシストなんで。
MOCA:幸せというテーマを考えた時に“幸せなら手をたたこう”とか“幸せは歩いてこない”しか出て来ないし、リズムを変えたら行けるかんな?と。歌詞はみんなのものという感覚でとらえてるので、お借りしたというか、もう刷り込まれていますからね。
▲『SING SING SING 7』【初回限定盤A】
▲『SING SING SING 7』【初回限定盤B】
▲『SING SING SING 7』【通常盤】
──幸せとは何ぞや?というのは、永遠に歌い続けるテーマだと思うんですけどね。たとえばデビュー当時と比べて幸せの定義って変わってきました?
MOCA:うーん、あんまり変わらないかな。どっちかというと、今までは苦しい時のほうが多かったんです。パッとしないというか。でも今はある程度自分たちが想像していたよりも大きなステージでやらせてもらえたり、多くの人に聴いてもらえたりして、これをキープしてより発展させていかなければならないという苦悩はあると思いますけど、それも楽しんでやれているので。いっぱいいっぱいというところから少し余裕のある感じで、時代に合ったよりよい音楽、ベリーグッドマンにしかできないことを確立していきたいとは思っています。
Rover:変わってきている部分もありますけど、逆を言えば不幸にならないことが大事だと思っています。自分によって生まれる不幸は絶対に作り出したくないんですよね。それと、僕たち3人が幸せになっていっても置いてきぼりになる人がいると思っていて。例えば音楽をやってる後輩やスタッフに対して、つい偉そうになったりして置き去りにしてしまう部分もあると思うし、そこの注意力みたいなものが薄れていくと、自分の中で無明になると言うか不幸の原因になるかなと。
──無明ですか。なるほど。
Rover:自分が自分でわからなくなることが一番不幸だと思うので。だから幸せが何かはわからないですけど、それは不幸にならないように頑張ることかなと思います。とヒデが言っていました。
MOCA:言わへんやろ。
──せっかく良い話したのに(笑)。でもよくわかりましたよ。「Happy 7」はすごく意味のある歌詞で“誰かのために”“幸せを分け合いたい”という表現にハッとしました。
Rover:僕が教えてもらったのはこの考え方。ハッピーと聞いたらすごく明るいものだと思いますけど、すごく真剣な話でもあって、どういうふうに幸せになっていきたいのかというと、大きな夢というものがたぶんキーワードになってくると思うんですね。例えば子育てをしている方だったら、その子が健康で大きな夢を持って誰かのために頑張れるような人間になってほしいということだと思うし。この曲はたぶん、まだ続きがあるような気がしてますね。サビの歌詞を考えたのはヒデで、“この街で生きてる幸せを探して”という、“この街で”というところにビックリしたんですけど、でもそうだなと。これからどこに住むかもわからないけど、僕たちが生まれたのは“この街”だし、抽象的でありながらも核心的なことを言ってくれていると思います。
──いい歌詞ですよこれは。みなさん、幸せとは何かを時にはじっくり考えてみてはいかがでしょう。これを聴きながら。そして次の幸せが、9月28、29日の大阪・ユニバーサルスタジオジャパンでの野外ライブ。
Rover:はい。嬉しいです。スパイダーマンの前の方に芝生とステージがあって、普段はオープンなんですけどライブの時は仕切って、そこでやります。なので、ほかの方も音は聴こえますね。そういうことも含めて、元気いっぱいライブしたいと思っています。
──USJ中に鳴り響くんじゃないですかね。
Rover:あと、僕が大好きなホットドッグがあるんですよ。850円とかするんですけど、ソーセージが特製でチーズがかかっていて、それを2本食べたいです。2DAYSなんで4本ですね。
──ここで言っておけば、誰か持ってきてくれるんじゃないですか(笑)。
Rover:でもチーズが冷めると固まっちゃうんで。アツアツが食べたいんですよ。だから屋台に行かないと。
──細かいなあ。MOCAさんは初の野外ライブにどんな抱負が。
MOCA:間違いなくハッピーな空間になるとみんな信じてるので、期待を超えつつ、いつも通りの感じで楽しませたいと思っています。
Rover:現実逃避できるようなね。
MOCA:ただの野外ライブじゃないんで。1デイ・スタジオ・パスが付いているんで、ライブを朝10時半から見て昼からはみんな遊んでもらえる。それで“また1年頑張ろう”と思ってもらえるぐらいのパワーを与えれたらと。
Rover:しっかりUSJのPRもできるように。僕たちの地元・大阪の最強のテーマパークなんで。
──キャラクターとも絡んだりして?
MOCA:絡みたいですね。
Rover:そんなのも、あるかもしれない。
──楽しみです。そして次のアルバムもきっと早いんでしょうね。
Rover:どうですかね?
──これ毎回言ってますけどね。結局半年後にはいつも出ちゃってるので(笑)。
MOCA:このペースで行けば来年ですかね。
Rover:だとすると、年末年始が制作で忙しくなるな。
MOCA:12月にもう一発出るかもしれない。
Rover:それは無理(笑)。でも頑張って作り続けたいと思います。
取材・文●宮本英夫
リリース情報
2019.07.31 ON SALE
<収録楽曲 CD全形態共通>
1. イントロ 7
2. スタートライン
3. 夢のまた夢
4. My Line
5. 大丈夫
6. Good Day
7. Happy 7
8. とにかくこの瞬間だけはぐっすり眠るために爪弾きたくて
9. 線香花火
10. Secret Drive
[初回限定盤A] CD+DVD ¥3500(税抜)UPCH-7499
DVD : 『“もっと てっぺんとるぞ宣言”ツアー2019「i AM the BEST」バック・ステージ・フィルム』
5月から行われているホール・ツアー”もっとてっぺんとるぞ宣言”ツアー 2019「i AM the BEST」より5/6 大阪国際会議場 メインホールでの40分を超えるパフォーマンス映像及びバックステージの模様を収録。
[初回限定盤B] 2CD ¥3148(税抜)UPCH-7500/1
DISC 2 : Remix Remix Remix
※ライブ定番となっている人気曲のRemix音源5曲を収録したボーナスCD
1.Supernova (KSUKE Remix)
2. Good Time (WHITE JAM Remix)
3. Brand New World (WHITE JAM Remix)
4. Mornin’(WHITE JAM Remix)
5. ウグイス (Remix)
[通常盤] CD ¥2500(税抜)UPCH-2187
ライブ・イベント情報
<大阪公演>
・公演日:2019年8月22日(木)
・会場:ZEPP OSAKA BAYSIDE
<東京公演>
・公演日:2019年8月26日(月)
・会場:豊洲PIT
<ベリーグッドマン 超好感祭 2019 ~あなたとベリグでユニバーサル・スタジオ・ジャパン!~>
2019年9月28日(土) & 29日(日)
UNIVERSAL STUDIOS JAPAN グラマシーパーク特設会場
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