【速レポ】<SATANIC CARNIVAL>dustbox「もう、俺をコントロールできない」

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結成20周年を迎え、ニュー・アルバム『The Awakening』を携えて全国ツアー<The Awakening TOUR>真っ只中のdustboxがSATAN STAGEに登場。「<SATANIC CARNIVAL>、いってみようか」というSUGA(Vo、G)の声を合図に、フロアも一体となったカウントダウンでスタートした1曲目は「Try My Luck」。YU-KI(Dr)による超高速ビートとギターのカッティングが炸裂すると、瞬く間にフロア前方はモッシュ&ダイブの嵐が起こり、会場内には大きなシンガロングも轟く。

◆dustbox画像

この曲から、前半はこれかでもかというキラーチューン&ファストでキャッチーな曲の連投。最新作からは、ロックンロールからキッチュなB級感溢れるパンクなどなど多彩な要素をぎゅっと1曲にした異形メロディック「Farley」、そして「Not Over」「Bitter Sweet」というグッドメロディの大合唱チューンへとなだれ込んで、フロアを沸きに湧かせていく。




なんというか、いつも思うがズルイ。曲も選曲も、これでアガらないわけないでしょうというトドメのような曲をどれだけ持っているんだ?と思う。キャリア20年、メロコアキッズの誰もが知り、速攻でシンガロングできる曲だらけだ。


「さっきあやぺた(Dizzy Sunfist)がこのジャンルを無くしたくないって言ってたけど、本当にその通りで。この間ライブで、“メロコアとかってもう、あれじゃない?”って言われて、すげえ腹たって。まだ死んでねえから。まだいけっから」というJOJI(B、Vo)のむちゃくちゃ熱いMCの後にビシッと、極上のメロコアチューン「Riot」を響かせるはずが、違う曲のイントロを弾きはじめるSUGA。「勘弁してくださいよ~」とJOJIに突っ込まれ、「しっかりメロコアやります」と仕切り直して「Riot」へ。全国各地のライブハウスを沸騰させて20年、この親しみやすさというか天然ぶりもまた愛される理由だろう。

大合唱の「Rise Avobe」から「Resistance」で多くのダイバーを生み出したあとは、「<SATANIC CARNIVAL>にふさわしい曲を持ってきた、もう、俺をコントロールできない」(SUGA)と最新作でも奇天烈でホラーでパンクな「Out Of Control」で、フロアをカオスに。曲の後半では、MEANINGのHAYATOが登場し強烈なシャウトをぶちかまして、颯爽と去っていくというこれまたアウト・オブ・コントロールぶりだった。


現在のツアーのファイナル・シリーズで東名阪のZEPP公演を行なうことを発表したdustbox。このZEPPという大きな会場を決めた理由についてJOJIは、「俺たち世代がメロコアを引っ張っていかなきゃいけない。もっと聴かせたいと思ってるの」とMCで語った。そして続けた曲が「Here Comes A Miracle」だ。大きなシンガロングが響きわたる会場に、「まじで奇跡を起こし続けたい」とSUGAが叫ぶ。汗まみれで歌う観客を、続く高速チューン「Hurdle Race」で再び暴れさせ、そして最新作から「You Are My Light」へ。ステージ先頭でイントロを奏ではじめるSUGAを、そっと促し彼のスタンドマイクの前まで誘導していくJOJI。ふたりのナイスなコンビネーションに、観客から笑いと拍手が湧く。


この大きなステージ、巨大な空間でも、ライブハウスのような親密な雰囲気も感じさせてくれるdustbox。ラストは、「20年。20年やって、まだまだドキドキできる、そんな場所をありがとう。これからも一緒に頑張っていこうぜ」(SUGA)といって、「Jupiter」で晴れやかに締めくくった。

取材・文◎吉羽さおり
撮影◎半田安政(Showcase)

【dustboxセットリスト】

1.Try My Luck
2.Farley
3.Not Over
4.Bitter Sweet
5.Riot
6.Rise Above
7.Resistance
8.Out Of Control
9.Here Comes A Miracle
10.Hurdle Race
11.You Are My Light
12.Jupiter

■<SATANIC CARNIVAL'19>

6月15日(土) 幕張メッセ国際展示場9-11ホール
6月16日(日) 幕張メッセ国際展示場9-11ホール
・物販開始 BOOTH AREA 開場 9:00
・LIVE AREA 開場 10:30 / 開演 12:00

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