【インタビュー】OverTone、全曲ラブソングのコンセプトに成長とグループの勢いを詰め込んだ自信作『愛 and 優』

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■僕らのいろんな形の愛情やファンの方を思う優しさも
■ふんだんに詰め込めたんじゃないかな


――3月にリリースされた、セカンド・アルバム『愛and優』について。あらためて、どんな作品ですか。

八上:全曲ラブソングになっています。本当は去年の年末に出す予定で、冬に出すCDやし、ラブソングがメインでということでやっていたんですけど、出来た時に…僕らのファンのことをオバハンと言うんですけど、オバハンに向けて歌ってる歌詞やなと思うようになって。最後の曲の「GoodNight」は、ライブに来れへん人に向けて作っているんで、そのへんはメンバー共通で、常にファンのことは考えていると思いました。ファンの人への感謝のアルバム、という感じです。

匠:リード曲「I&YOU」と掛けたアルバム名で、ラブの愛とやさしさの優なんですけど、その言葉通りで、僕らのいろんな形の愛情やったり、ファンの方を思う優しさも、ふんだんに詰め込めたんじゃないかなと思います。音楽って、会わなくてもそばにあるものじゃないですか。一人一人の生活の中にあるものやと思っているんで、そこにうまく寄り添えたらなと思います。

――「I&YOU」って、誰かの実話でしたっけ。幼なじみの彼女に思い切って告白するお話。

八上:僕です。


――いい経験持ってるなあ。どうなったのかな、この結末は。

八上:この曲は男目線で書いているんですけど、ほんとうは逆で、僕の幼なじみの女の子が、ずっと僕のことを好き好きと言ってくれていたんですよ。小学校3年生からずっと言っていて、20歳ぐらいに「もう最後にする」ということだったんですけど、ここまで言ってくれてるし、一回付き合ってみたんですけど、やっぱり友達でしたね。僕の中で。

GUCCHI:かわいそうやな、その子。

八上:やめたれや! で、その子、2年前に結婚したんですけど、この「I&YOU」を出した時も、「これ私のことやろ」って連絡来ました。

――OverToneの曲って、実話系、多いでしょ。何だっけ、前のアルバムの、結婚式の歌とか。

匠:「栞」ですね。あれは僕の友達が結婚するにあたって、披露宴で歌ってほしいとお願いされて、自分らの経験を元に歌詞を書きました。歌詞はだいたい経験したことを書いていて、フィクションはあんまりないです。その時に思ったことを書いています。「Guilty」っていう曲は、ちょっとヤバイですけど。

――「Guilty」は、いわゆる一夜限りの恋ってやつですかね。一行目が「欲望のままに剥き出しにする」という。

八上:「Guilty」は、匠くんだけの実話です。

匠:いやいや! 自分で書いてるところは、その時思ってたことを詰め込みました。2番の“メイクやファッションでいくら上辺取り繕ったって”のところ。


▲NOWAR The 匠

――キツイこと言うてますねえ。

匠:すいません(笑)。溜まってたものがあったんで、そのまま書いてしまいました。SNSとか見てたら、見たくないものも見えてきて。基本的に、人が嫌な気持ちになることが嫌なんで、それを直接書いた感じです。

――やっぱり、自分が出ちゃいますか。歌詞は。

アマノ:まあ、そうですね。自分で思わないことは、書いたりしないんで。自分は「GoodNight」が一番好きなんですけど、こういう状況になったら自分はこう思うかな?という歌詞がハマったと思います。2番のサビ前の、“会えない日の夜は少しだけでも声が聴きたくなって”のところですね。そこを歌う時は、感情がこもるというか、周りがあんまり見えてないです。

GUCCHI:僕も、自分がもろ出ちゃいますね。今回のアルバムで言うと、「without you」という曲は、書いているちょっと前ぐらいに大失恋をして、半泣きになりながら書きました。すっごいひねくれた歌なんですけど、ほんまにひねくれて書いていました。

――これはね、別れた子への未練を、グチグチ言ってる歌。

GUCCHI:すごい、グチグチ言ってますね(笑)。最後までグチグチ言ってる。昼間は友達とワイワイしてたの、寝る前になったら「そっか、もういないんか」って考えちゃう、という歌です。…また思い出してもうたな。

匠:自分でえぐりに行ってるから(笑)。

八上:僕は、思い出しながら書くことも多いです。思い出すと、自然とその時の感情になるんですよね。「夢が降る夜に」のサビの歌詞は、ちょうどその時仲良かった女の子がいて、遊びに行ってる時に、「この子とクリスマスに遊んだら楽しいやろな」と思ったので。“二人の出会いを思い出すように待ち合わせ場所へ”というのも、いつも待ち合わせしていた場所を思い浮かべながら書きました。大阪マルビルのスタバやったんですけど。

――やっぱり聴く人には、共感を求めるということかな。現状、女子が多いですか。

八上:そうですね。でもけっこう男目線で歌っているんで、そろそろ男にも届いてほしいです。

――確かに。男心、歌ってるから。

八上:「Guilty」とか、女の子は絶対トラウマあるけどな。

GUCCHI:嫌な気持ちになる可能性がある(笑)。

アマノ:でも、けっこう人気やな。そういう憧れがあるのかな。悪い男が好きな人、多いやんけ。

八上:遊ばれるみたいな。オバハンは、ドMが多いかも知らんな(笑)。匠くん、お似合いやん。

匠:なんでやねん!


▲GUCCHI

――ライブって、盛り上げたり、ぐっと来させたり、どんな感じなんでしょう?

八上:とりあえず最初は盛り上げて、聴かせて、ちょっと盛り上げて、また聴かす。短いライブの時は、そういうイメージでやっています。でもたぶん僕らは、聴かせる方が合ってるかなというふうには思います。

――歌詞、メロディ、ハーモニーが売りになっているから。

八上:なんでかというと、盛り上げる曲だと、僕、汗だくになるんです。びちゃびちゃなんです。

――それかい!

八上:夏場は大変です。丸いのが、びちゃびちゃになって踊っています。

――もっと、ライブに来たくなること言おう(笑)。OverToneのライブに来ると、どんないいことがあるのか。

GUCCHI:結果、ほんわかしたライブかなと思うんで。僕らがわちゃわちゃしているんで、そこに全体を巻き込んで行けたら、和気あいあいと帰れるライブになると思います。もしくは、「うるさかったなーこいつら」って思いながら帰るか(笑)。でもそういう人も、ちゃんと巻き込んで行けるように。

八上:仲の良さが持ち味、みたいなことがあるよな。あとは、GUCCHIの動きだけは見てほしい。こんな動きする人間、普通はいないです。

GUCCHI:ここにおるやん! 体ごと乗って歌って、それは意識していますけど、気持ち悪いと言われるのは納得いかない(笑)。

匠:本人はあくまでかっこいいと思っているんですよ。

八上:でも、昨日のライブもそうだったんですけど、GUCCHIの前のお客さん、みんな笑っているんですよ。映像見返して、俺も爆笑したもん。一つの作品やで、あれは。

GUCCHI:ダイナミックやん。いいように言ったら。

アマノ:個人的に思っているのは、ライブに来た人の、感情をぐちゃぐちゃにしたいんですよ。出てきた時は楽しかったのに、次はもう泣いてるみたいな、それをぐちゃぐちゃにしてやりたい。涙あり笑いあり。そういうライブにしたいと思っています。

八上:アマノのせいで、オバハンがドMなんちゃう?(笑) アマノの特徴は、高音のハモリがめちゃくちゃきれいです。スーッと耳に入ってくる。そこを聴いてほしい。

――それ絶対見に行こう。汗でびちゃびちゃな男と、変な動きをする男と、高音がきれいなドM男と(笑)。匠くんは何を見せますか。

GUCCHIこの人は、あざといんですよ。

匠:なんでそんな、マイナスのこと言うの。

八上:プラスやん。かっこいいから、あざとくできる。ライブ中、僕と匠くんが真ん中に立つんですけど、お客さんの目を見たら、全部匠くんを見ている。

アマノ:何しても可愛いって言われるからな。

GUCCHI:ある意味、目担当ですよ。

匠:保養みたいな感じですかね。そんなこと言っちゃっていいんですか。

GUCCHI:サムいわ。自分で言うな(笑)。

匠:まあでも、チームとして親近感が湧いてくれたらいいなと思うんですよ。自分たちも飾らずにステージに出るんで、お客さんも、自分らも一緒にライブしているぐらいの気持ちになってくれれば。

――みなさんぜひ。4月末からツアーも始まりますんで。最後に、近未来の夢、野望、目標を聞きましょうか。でっかい夢、どうぞ。

八上:夢は、日産スタジアムでワンマン・ライブですね。僕らの中で日本一のステージだと思っていて、収容キャパもそうですし、東方神起を見に行った時も、点ぐらいにしか見えなかったんですよ。これになりたい!と思って、やるからには日本一のステージに立ちたいんで、「日産スタジアム、ワンマン・ライブ、2025年」って決めました。

――それはいい夢。でっかく書いておきます。

全員:お願いします!

取材・文●宮本英夫

リリース情報

2ndAlbum『愛 and 優』
2019.03.20リリース
ZLCP-0371 ¥1,389(税抜)
1.Intro~僕たちの愛 and 優~
2.I&YOU
3.Guilty
4.without you
5.雪が降る夜に
6.GoodNight

ライブ・イベント情報

<OverTone Live Tour 2019~愛 and 優~>
4/29(月・祝)
大阪 umeda club QUATTRO
キョードーインフォメーション
TEL 0570-200-888
4/30(火)
愛知 ell.FITS ALL
サンデーフォークプロモーション
TEL 052-320-9100
5/2(木)
福岡 DRUM SON
キョードー西日本
TEL 0570-09-2424
5/3(金)
鹿児島 SRホール
キョードー西日本
TEL 0570-09-2424
5/5(日)
岡山 ペパーランド
夢番地(岡山)
TEL086-231-3531
5/24金)
仙台 space Zero
キョードー東北
TEL 022-217-7788
5/26(日)
東京 渋谷WWW
ディスクガレージ
TEL 050-5533-0888

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