【ライブレポート】ASIAN KUNG-FU GENERATION、「魂が揺さぶられればなんでもいい」

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ASIAN KUNG-FU GENERATIONがアルバム『ホームタウン』を携えて、ツアー<ASIAN KUNG-FU GENERATION Tour 2019 「ホームタウン」>を開催中だ。同ツアーの東京公演が3月18日、東京・恵比寿LIQUIDROOMで行われた。全35本のうちの二公演目となったこの夜は、フロントアクトとしてHomecomingsが参加、満員のオーディエンスを魅了した。

◆ASIAN KUNG-FU GENERATION 画像

オーディエンスの大きな拍手に迎えられて、まずはHomecomingsのライブがスタート。アルバム『ホームタウン』収録曲「UCLA」にゲストボーカルとしても参加している畳野彩加(Vo)の力強く伸びやかな歌声に、福田穂那美(B)と石田成美(Dr)による時に爽快で時に優しいリズムと美しいコーラスワーク、そしてバンドの黒一点でもある福富優樹のギターが軽快に響く。


▲Homecomings

「みなさん、はじめまして。京都からきましたHomecomingsです。ASIAN KUNG-FU GENERATIONは中学生のときからずっと聴いていたので、呼んでいただいて本当にうれしいのと、共演できるなんて思っていなかったので光栄です。ありがとうございます」とMCでツアー参加への思いを語ったが、「いろいろとお話ししたいこともあるんですが、今日は限られた時間の中でみなさんに曲を聴いていただきたいので、なるべくたくさん曲をやりたいと思います」と続けて、ライブは終盤へ。「Blue Hour」を含めて数曲を演奏した彼らのステージにオーディエンスも身体を揺らして、それに反応。短い時間の中ではあるものの、凛とした優しい空気を会場にしっかりと残していった。

一際大きな手拍子に迎えられ、ASIAN KUNG-FU GENERATIONの4人とサポートキーボードの下村亮介(the chef cooks me)がステージに登場すると会場の熱量が一気に高まる。サウンドデザインにも徹底的にこだわったアルバム『ホームタウン』を引っ提げて行われるツアーということもあり、最新作からの楽曲はもちろん、ライブで披露するのが久々になる楽曲なども含め、新旧を織り交ぜたセットリストでオーディエンスを楽しませた。



「こんばんは、ASIAN KUNG-FU GENERATIONです。東京、大丈夫? 緊張してるようにみえるけど、リラックスして自由に最後まで楽しんで」──後藤正文(Vo / G)

というMCから、イントロのギターフレーズとドラムの響きが印象的なアルバム表題曲「ホームタウン」を披露。サビではリズムに合わせ、手拍子が会場に鳴り響く。ライブは前半から「モータープール」「荒野を歩け」など最新楽曲群の中に、「ループ&ループ」といった人気曲も織り交ぜて展開されていく。アルバム制作を経て、よりパワフルに、そして重心の低くなった伊地知潔のドラムと山田貴洋のベースが作るリズムの上で、喜多建介のギターリフが鮮やか。



中盤ではシングル「リライト」のカップリング収録曲「夕暮れの紅」といったライブで久々の楽曲も披露してオーディエンスを沸かせた。また、後藤がシニカルな笑いも交えたトークをMCで展開しつつ、「同じ時代を生きてこうして一緒にいれることって、結構ラッキーなことだなと思うんですよ。いろんなバンドとの対バンとかもそうなんですけど。こうやって俺たちのツアーの二日目を見てもらえてとてもうれしいです。ありがとう」と集まったオーディエンスに感謝を述べた。

ライブ後半には、2017年末のFEEDERとの対バンツアーで初披露したFEEDERのグラント・ニコラスとの共作「スリープ」をエモーショナルに歌い上げ、『ホームタウン』での新たな試みにもなった共作/提供楽曲で開いたASIAN KUNG-FU GENERATIONのこれまでと異なる一面を見せた。また、「レインボーフラッグ」などの楽曲ではアルバム制作を経て進化したバンドサウンドに対する影響がボーカルに顕著にあらわれ、今まで以上に後藤が発する歌詞の輪郭がはっきりとみえるようになり、聴き手に優しく、力強く届いた。特に「みんなに会えてうれしいです。ありがとう」という後藤のMCから、語り出すように歌われた「ボーイズ&ガールズ」ではオーディエンスが言葉を噛みしめながら聴き入る姿が印象的なワンシーンとなった。


アンコールの歓声に迎えられ、再びステージに戻ってきたメンバーは、「ソラニン」「Re:Re:」を立て続けに披露。「ソラニン」のイントロのギターが鳴った瞬間に歓声が沸き上がり、会場のボルテージが沸騰。「Re:Re:」のサビではオーディエンスの大合唱が起こった。

「魂が揺さぶられればなんでもいい。それが文学でもいいし、詩作でもいいし、絵画でもいいし、ダンスでもいいし、友だちといることでもいいし、それが一番大事だなと思っていて。自分が作るものがみんなのことを縛るものではなくて何かを解放するものであって欲しい」──後藤正文(Vo / G)


最後にこうメッセージを残して新曲「解放区」を披露、東京公演の幕を下ろした。<ASIAN KUNG-FU GENERATION Tour 2019 「ホームタウン」>は残すところ10本となる前半のライブハウス公演、そして13本のワンマンホールツアーが行われる予定だ。ライブハウスの各公演にはゲストアーティストによるフロントアクトも用意されている。

■<ASIAN KUNG-FU GENERATION Tour 2019 「ホームタウン」>

3月16日(土) 宮城・SENDAI GIGS ※フロントアクト:Age Factory
3月18日(月) 東京・恵比寿LIQUIDROOM ※フロントアクト:Homecomings
3月21日(木祝) 愛知・Zepp Nagoya ※フロントアクト:Homecomings
3月28日(木) 大阪・なんばHatch ※フロントアクト:Homecomings
3月29日(金) 大阪・なんばHatch ※フロントアクト:ROTH BART BARON
4月08日(月) 東京・Zepp Tokyo ※フロントアクト:MONO NO AWARE
4月09日(火) 東京・Zepp Tokyo ※フロントアクト:ROTH BART BARON
4月12日(金) 北海道・Zepp Sapporo ※フロントアクト:Tempalay
4月15日(月) 福岡・Zepp Fukuoka ※フロントアクト:Tempalay
4月17日(水) 熊本 B.9 V1 ※フロントアクト:折坂悠太
4月18日(木) 鹿児島 CAPARVO HALL ※フロントアクト:折坂悠太
4月21日(日) 沖縄・ミュージックタウン音市場 ※フロントアクト:唾奇
▼以降ワンマン公演
5月18日(土) 埼玉・サンシティ越谷 大ホール
5月19日(日) 埼玉・サンシティ越谷 大ホール
5月22日(水) 神奈川・横須賀芸術劇場
5月25日(土) 宮城・仙台サンプラザホール
5月29日(水) 東京・中野サンプラザ
5月30日(木) 東京・中野サンプラザ
6月01日(土) 茨城・茨城県立県民文化センター
6月04日(火) 埼玉・大宮ソニックシティ 大ホール
6月07日(金) 北海道・札幌 わくわくホリデーホール
6月12日(水) 大阪 フェスティバルホール
6月13日(木) 大阪 フェスティバルホール
6月16日(日) 愛知・名古屋国際会議場センチュリーホール
6月21日(金) 広島・上野学園ホール
6月23日(日) 群馬 音楽センター
6月29日(土) 石川・本多の森ホール
6月30日(日) 新潟県民会館
7月04日(木) 千葉・市川市文化会館
7月10日(水) 兵庫・神戸国際会館 こくさいホール
7月12日(金) 福岡 サンパレス ホテル&ホール
7月14日(日) 香川・サンポートホール高松・大ホール
7月21日(日) 静岡市民文化会館 大ホール
7月24日(水) 神奈川・パシフィコ横浜
7月25日(木) 神奈川・パシフィコ横浜
▼チケット
3月〜4月公演:スタンディング ¥5,500 / 2階指定席(一部会場) ¥6,000 (税込)
5月〜7月公演:全席指定 ¥6,000 (税込)
一般発売日:2/9(〜4/21公演)|4/13(〜6/21公演)|5/18(〜7/25公演)
※3歳以上チケット必要
※ドリンク代別途必要(3〜4月公演)
※高校生以下対象 学割あり

■<Tour 2019 「ホームタウン」>フロントアクト PROFILE

▼Age Factory
“現代若手ロックシーンのバケモノ”と称される清水エイスケ(Vo/G)、西口直人(B)、増子央人(Dr)からなる古都奈良発のロックバンド。「戦う人間のために音楽を」というメッセージを掲げ、感情を露わにした破壊的・攻撃的楽曲から誰しもに当てはまる情緒を巧みに表現した楽曲までを武器として活動中。
http://www.agefactory.biz/

▼Homecomings
京都を拠点に活動する4ピースバンド。<FUJI ROCK FESTIVAL>への三度にわたる出演や、Norman Blake(Teenage Fanclub)、Mac DeMarcoといった海外アーティストとの共演経験も。2018年には京都アニメーション制作映画『リズと青い鳥』主題歌を担当、京都新聞のイメージキャラクター抜擢、チャットモンチーのトリビュートアルバム参加、NHK朝の子供番組『シャキーン!』への楽曲提供など多岐に渡る活動を展開。
http://homecomings.jp

▼ROTH BART BARON
三船雅也(Vo/G)、中原鉄也(Dr)による東京拠点の2人組フォークロックバンド。2014年、1stアルバム『ロットバルトバロンの氷河期』をフィラデルフィアにて制作。2015年に2ndアルバム『ATOM』をカナダ・モントリオールで制作。2017年にEP『dying for』英国ロンドンにて制作。2018年に3rdアルバム『HEX』を発表。またサマソニ、フジロックなど大型フェスにも出演。活動は国内のみならず、USやASIAにもおよぶ一方、国の重要文化財『山形・文翔館』での公演も成功させるなど、独創的な内容とフォークロックをルーツにした音楽性が魅力。
https://www.rothbartbaron.com/

▼MONO NO AWARE
東京都八丈島出身の玉置周啓と加藤成順が、大学で竹田綾子と柳澤豊に出会って結成。ポップの土俵にいながらも、多彩なバックグラウンドを匂わすサウンド、期待を裏切るメロディライン、言葉遊びに長けた歌詞で、ジャンルや国内外の枠に囚われない自由な音を奏でる。<FUJI ROCK FESTIVAL’16>のROOKIE A GO-GOの投票から翌年のメインステージに出演。2017年3月に1stアルバム「人生、山おり谷おり」発表。2018年8月に2ndアルバム『AHA』をリリース。
http://mono-no-aware.jp/

▼Tempalay
結成から1年にして<FUJI ROCK FESTIVAL’15>のROOKIE A GO-GOに出演。2016年1月に1stアルバム『from JAPAN』をリリースし、同年3月にアメリカの大型フェス<SXSW2016>を含む全米ツアーを行う。2017年2月に新作EP『5曲』を発売。敬愛するアンノウン・モータル・オーケストラ来日公演のオープニングアクトを務める。同年夏にGAPとのコラボ曲「革命前夜」を収録した2ndアルバム『from JAPAN 2』をリリース。西海岸やカナダの海外インディーシーンを感じさせる脱力系サウンドに中毒者が続出中。
https://tempalay.jp/

▼折坂悠太
平成元年、鳥取生まれのシンガーソングライター。幼少期をロシアやイランで過ごし、帰国後は千葉県に移る。2013年よりギター弾き語りでライヴ活動を開始。2018年2月より半年かけて、全国23箇所で弾き語り投げ銭ツアーを敢行し話題を集め、<FUJI ROCK FESTIVAL’18>、<RISING SUN ROCK FESTIVAL 2018 in EZO>、<New Acoustic Camp>など夏フェスにも多数出演し、10月3日に最新作『平成』をリリース。
http://orisakayuta.jp/

▼唾奇
2018年にワンマンツアーを全国7か所で開催、全会場即完売。<SUMMER SONIC’18>にも出演しており、今やHIPHOPシーンだけに留まらずその名を広め続けている。
https://www.pitchoddmansion.com/




■アルバム『ホームタウン』

2018年12月5日発売

▲初回生産限定盤

▲通常盤

【初回生産限定盤 (2CD+DVD)】KSCL-3121~3123 ¥4,600+tax
※プレイパス対応
【通常盤 (CD)】KSCL-3124 ¥2,913+tax
初回仕様:※プレイパス対応

▼CD1
01. クロックワーク
02. ホームタウン
03. レインボーフラッグ
04. サーカス
05. 荒野を歩け
06. UCLA
07. モータープール
08. ダンシングガール
09. さようならソルジャー
10. ボーイズ&ガールズ
▼CD2『Can’t Sleep EP』(初回限定)
01. スリープ
02. 廃墟の記憶
03. イエロー
04. はじまりの季節
05. 生者のマーチ
▼DVD(初回限定)
※ASIAN KUNG-FU GENERATION America Tour Documentary Pt.2 (Latin America)
※初回生産限定盤付属DVDには2017年行われたアメリカツアーより南米編のライブや海外ファンの私生活を追いかけたライブドキュメンタリーを収録。

■イベント『伊地知 潔 360° Panorama Drum Peformance 2019』

5月16日(木) 東京・吉祥寺CLUB SEATA
open19:00 / start19:30
5月24日(金) 宮城・仙台Hook
open19:00 / start19:30
6月14日(金) 大阪・アメリカ村BEYOND
open19:00 / start19:30
6月17日(月) 愛知・HOLIDAY NEXT NAGOYA
open19:00 / start19:30
7月13日(土) 福岡・専門学校ESPエンタテインメント福岡
open18:00 / start18:30
▼チケット
前売¥3,000(税込) / 当日¥3,500(税込) / 別途ワンドリンク代¥600(税込)
発売日:2019年4月3日(水)AM10:00~予定
Pearl web Shop http://pearlgakki.ocnk.net/
【伊地知潔 本人使用機材 ご購入・イベント参加特別特典】
・チケットご購入時、伊地知潔 使用スネアドラム、もしくは使用スプラッシュシンバルのご予約を頂いた方には、当日私物一点に直筆サイン&2ショット撮影付。
・ご希望の方はチケットお申込み時に、“スネアドラムor スプラッシュシンバル予約付チケット”を選択して下さい (但し、複数ご購入の場合でも、プレゼント品はおひとり様1点迄とさせて頂きます)。
・イベント特典付のスネアドラムは数に限りがございますことをご了承下さい。
・商品は当日の引き渡し&ご清算となります。その際カード払いができませんことをご了承下さい。
・お申込み後のキャンセルはできません。
・予約数達した場合でも、楽器店にてスネアドラムの販売はしておりますが、その際、イベント参加特典は付きませんことをご了承下さい。
★本人使用“SensiTone Steel” スネアドラム(STA1450S)x1台 イベント販売価格 ¥35,000(税込)
★本人使用“AAX O-Zone 12" Splash” (AAX-12OZSP)シンバル イベント販売価格 ¥18,000(税込)

▼当日物販特典
・当日、物販コーナーにて伊地知潔 シグネチャー・ドラムスティック 2pr、もしくは伊地知潔 シグネチャー・ドラムスティック 1pr+スティックバッグを購入された方には公演後、本人が一点に限りサイン (但し、複数ご購入の場合でも、プレゼント品はおひとり様1点迄とさせて頂きます)。
★Pearl 伊地知潔 シグネチャー・ドラムスティック 1pr(167H) + スティックバッグ(PSC-STBOS #B) イベント販売価格 ¥4,500(税込)
★Pearl 伊地知潔 シグネチャー・ドラムスティック 2pr(167H) イベント販売価格 ¥2,500(税込)

▼ライブ会場限定販売
★Pearl x ASIAN KUNG-FU GENERATION コラボドラムスティック箸 イベント販売価格 ¥1,200(税込)

・入場特典として、本人サイン入り直筆ポートレートを1名につき1枚プレゼントします。
・多くの方が特典を受けられるよう、終演後の“Meet &Greet”のスムーズな進行にご協力ください。
(問)パール楽器製造株式会社営業部企画課 047-484-9111

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