「Digital Performer 10」4年ぶりのアップグレード、ループトリガー機能や新ストレッチオーディオ、ビート検出など多くの機能を搭載して登場
MOTUがDAWソフト「Digital Performer」が4年ぶりのアップグレードを発表、「Digital Performer 10」(以下DP10)が登場した。2月下旬発売予定で、現在予約受付中だ。
米アナハイムで開催されたNAMM 2019で発表され、SNSを中心に大きな注目を集めた「Digital Performer」の最新バージョン。1985年、その前身となるPerformerの登場から数えて約34年の歴史を誇るDigital Performerが、バージョン10となって革新的な新機能とともにリリースされる。
今回のアップデートでは、音源の拡充、ユーザーインターフェイスの充実、エディット・ミックスにおいての操作向上、オーディオストレッチのアップデート、VST 3サポートなど、音楽制作においてより広範囲にわたった対応を果たすとともに、コンサート・ライブサウンドシーンでの音源送出や、劇場などの音響効果、そして楽曲のプリプロダクション時に発揮する、新しいClips Windowの追加など、革新的な機能が多く取り入れられている。
■ループ/フレーズをトリガーするクリップウインドウ
新たに登場したClips Window(クリップウィンドウ)は、Digital Performerにループトリガーの機能を追加する。同じくDP10より新たに搭載されたコンテンツブラウザーからオーディオやMIDIをクリップウインドウにドラッグアンドドロップし、リアルタイムでクリップをトリガーすることが可能になった。
■ストレッチ・オーディオ - 今までにないオーディオへのアプローチ
個々のビートに対しての深い編集から、全体的なテンポの変更まで、新しいストレッチオーディオを使用することで、より早く、かつカンタンに操作が可能に。個々のオーディオビートを選択し、タイミングを調整。新しいStretch Edit レイヤーを使用し、アンカーポイントを操作することで、想像したリズムタイミングを正確に実現する。
■BEAT DETECTION 2.0 - テンポとビートの究極のコントロール
魔法のようなDP10のBeat Detection(ビート検出)は、個々のループのほか、マルチチャンネルのステム、そしてフルミックスされたオーディオに含まれる、リズミカルなオーディオのビートを検出する。ビートが検出されたらDPの新しいストレッチ・オーディオ機能と、業界をリードするDPのテンポチェンジ機能を使って、オーディオをプロジェクトのテンポとタイムラインに即座に一致させる。
■すべてのファイルに即座のアクセスできるコンテンツブラウザ
バーチャルインストゥルメンツ、ループ、クリップ、プラグインなど、DPで使用するすべてのリソースに、コンテンツブラウザはすぐにアクセス可能。必要なものはなんでも、ドラッグアンドドロップの操作ですぐに使用できる。
■VCAフェーダー - ミックスのための強化されたコントロール
これまでの伝統のアナログコンソールと同様に、DP10に搭載されたVCAフェーダーはミックス手法に革命をもたらす。1台のVCAフェーダーで任意のトラック数を相対的な音量を自由にコントロール可能。
▲すべてのリソースにアクセスできるコンテンツブラウザ(左)と、ミックスのために強化されたVCAフェーダー(右)。
■VST 3サポート - お好みのVST 3プラグインを起動
DP10はVST 3のプラグイン、バーチャルインストゥルメンツに対応。また、今まで通りVST 1もしくはVST 2規格のプラグインにも対応している。
■数百のバーチャルインストゥルメンツとループ素材を収録
DP10は5GBに及ぶサウンドバンクが付属。アコースティック&エレクトリックドラムキット、ピアノ、ギターやベース、そしてチャーチオルガン、エレクトリックオルガン、弦楽器、木管&金管楽器、シンセサイザー、民族楽器、ボイスサンプルやコーラス、パーカッション、SE(サウンドエフェクト)などを収録。300種以上の楽器、1,100もの音色と500種類のループから構成されている。
■6GBのフリーループ&サンプルパックが付属
Big Fish Audio、Lucidsamples、Loopmastersといった著名コンテンツプロバイダが提供する、ロイヤリティフリーのサンプル素材が付属。
■SCALABLE UI - 完璧で明瞭なUIを実現
DP10ではあらゆる画面解像度のディスプレイを最大限に活用することができる。コマンドプラスとコマンドマイナス(Windowsの場合はコントロールプラスとコントロールマイナス)を押すだけで、DPのUI全体を拡大または縮小が可能。
■RUN COMMAND - DPの機能へ即時アクセス
コンピュータキーボードのShift - Spaceを押すとRun Commandウインドウが表示され、Digital Performerに搭載されているすべての“機能”に瞬時にアクセスすることが可能。使いたい機能がどのメニューにあるか思い出せない場合、Run Commandに、その名前や機能の一部を入力すればOK。
このほか数多くの新機能を搭載するDP10は、通常パッケージに加えクロスグレード版、旧バージョンからのアップグレード版、アカデミック版などをラインナップする。また、2018年11月1日以降にDigital Performer 9シリーズを購入したエンドユーザーには、DP10への無償でのアップグレードが適用される。詳細はハイ・リゾリューションのサイトでチェックを。
製品情報
価格:オープン(実勢価格 65,000円 税別)
◆Digital Performer 10 クロスグレード版
価格:オープン(実勢価格 48,000円 税別)
※購入時に別途クロスグレード申込書の呈示が必要。
◆Digital Performer 10 旧DPバージョンからのアップグレード版
価格:オープン(実勢価格 21,450円 税別)
※価格は為替レートに依存
◆Digital Performer 10 Performerからのアップグレード版
価格:オープン(実勢価格 32,745円 税別)
※価格は為替レートに依存
◆Digital Performer 10 EDU アカデミック版
価格:オープン(実勢価格 48,000円 税別)
※マルチライセンスに関しては別途問い合わせを。
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