【インタビュー】DAIGO、TAKURO作詞作曲の15周年記念シングルに「自分の発想にない楽曲」

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DAIGOが7月11日、ソロ5thシングル「真夏の残響 / 今夜、ノスタルジアで」をリリースする。同作は、氷室京介が書き下ろした楽曲「MARIA」で2003年、DAIGO☆STARDUSTとしてメジャーデビューを果たしたDAIGOのソロデビュー15周年記念シングルとして発表されるもの両A面シングルの2曲を書き下ろしたのは以前から交流のあるGLAYのTAKUROだ。「機会があったら曲を書くよ」と約束していたことが現実のものになった。

◆「真夏の残響」「今夜、ノスタルジアで」ミュージックビデオ

楽曲提供のみならず、TAKUROとHISASHIがレコーディングにも参加しているナンバーには、“今までのDAIGOを良い意味で裏切るような歌を歌って欲しい”というTAKUROの想いが込められ、40歳になったDAIGOの新たな側面を引き出した作品となった。TAKUROやHISASHIとのレコーディングエピソードを交えながら、DAIGOが今、この楽曲を歌う理由を語る。また、デビュー記念日である7月21日には中野サンプラザで<DAIGO VS DAIGO☆STARDUST>を開催、5年ぶりに姿を現すグラマラススターDAIGO☆STARDUSTがDAIGOに勝負を挑むソロデビュー15周年記念ライブの予感についても訊いた。

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■身体の中にGLAYの血が流れている
■DNAに刻まれるぐらいに影響を受けた

──GLAYのTAKUROさんが書き下ろしたシングル「真夏の残響/今夜、ノスタルジアで」はこれまでのDAIGOさんに新しい風を吹き込んでいて、とても新鮮でした。DAIGO☆STARDUSTとして15年前にデビューして以降、変化や成長を遂げてきたDAIGOさんですが、今作は15周年を意識して制作されたんですか?

DAIGO:そうですね。GLAYのみなさんとは以前から仲良くさせていただいていて。TAKUROさんと話をさせていただく中で、「機会があったら曲を書くよ」って言ってくださったことがあったんです。とは言え、TAKUROさんもお忙しいし、僕もBREAKERZで活動している。もしTAKUROさんに曲を書いていただくなら最高のタイミングでお願いしたいという想いがあったんですね。それでソロデビュー15周年を前に、改めて正式にオファーさせていただきました。

──最初にTAKUROさんから“曲、書くよ”っていうお話が出たのはいつ頃なんでしょうか?

DAIGO:2年前ぐらいから、片鱗はありましたね。

──ということはBREAKERZの<10周年 10番勝負 -VS->の前ですね?

DAIGO:そうですね。<10周年 10番勝負 -VS->で共演させてもらった時も「DAIGOくん、俺、忘れてないからね」って言ってくださって、「ぜひお願いします」ってお話したのは覚えています。

──満を持して実現したんですね。「真夏の残響/今夜、ノスタルジアで」はTAKUROさんが作詞作曲を手掛けたほか、ギターレコーディングにTAKUROさんとHISASHIさんが参加していますが、お2人はDAIGOさんにとって、どんな存在でしょう?

DAIGO:高校時代から聴き続けているし、GLAYさんの曲を聴いて育ったんですよね。僕の身体の中にGLAYの血が流れているというか、DNAに刻まれているぐらいに影響を受けたバンドです。いちファンでもありますし、今もロック界を代表するバンドとして活躍されているので、ずっと夢を見せてくれている存在。めまぐるしく変わっていく時代の中で変わらないメンバーでやり続けている姿に、パワーをもらっている人はホントにたくさんいると思うんですが、僕もその1人です。

──少年時代から聴いていたバンドと同じフィールドで活動するようになったわけで。だからこそ、改めてさすがだなと感じたこともあると思うんですが?

DAIGO:驚きの連続です。「真夏の残響」はプリプロ前日に音源をいただいて「すごく素敵な曲だな」と思ったんです。でも、プリプロのときに僕の仮歌を聴いたTAKUROさんは「変えてみようかな」ってメロディをその場でどんどん変えていくんですよ。「曲は歌い手のものだからDAIGOくんが歌っていちばん輝く曲にしたい」って、イメージしたものにどんどん近づけていく。

──DAIGOさんの声や歌い方を聴いて、“だったら、ここのメロディはいじったほうが、声が活きる”と思ったんでしょうね。

DAIGO:たぶん、そうでしょうね。TAKUROさんはTERUさんの声の魅力をいちばんわかっていらっしゃると思いますし、そういう想いでGLAYの楽曲をずっと作り続けてきたんだろうなって。だからこそ、今のGLAYが在るんだなと思いました。それに、「真夏の残響」はTAKUROさんの「サビ始まりにしようかな」という提案で今の構成になったんです。一度作ってくださった曲を壊して、また作り上げていく、その繰り返しの作業を目の当たりにできて、本当にいい経験をさせていただきました。結果、最高の形になったんですよね。

▲「真夏の残響/今夜、ノスタルジアで」初回盤A

──「真夏の残響」は切なくて透明感があって、ギターの清々しいアルペジオもあいまって“水”をイメージさせるサウンドになっていると感じました。歌詞にも“水しぶき”とか“海辺”という言葉がありますし。

DAIGO:TAKUROさんは「ふだんのイメージとはまた違う、大人なDAIGOくんを表現したい」っておっしゃってくれてたんです。実際、聴いた時は大人っぽさを感じたのと同時に、TAKUROさん節もあってキャッチーな曲だなって。忘れられない人への想いを綴った恋愛の曲にも捉えられる歌詞ですけど、僕は人生の中で経験する大切な人との別れを思い浮かべました。自分も40歳、いろいろな別れを経験する年代だし、人の生命は永遠ではないので、そういう想いも込めて歌いたいと思った曲ですね。

──歌詞に出てくる“大切な人”は、聴く人によっては恋人かもしれないし、友人かもしれないし、家族かもしれないっていう。

DAIGO:リアルタイムな想いではなく、過去がフラッシュバックした時に溢れ出してしまった想いを歌っている曲なので、TAKUROさんから“サビではあまり声を張らないように歌ってほしい”というオーダーをいただきました。ボーカルレコーディングでは言葉を大切にしながら、少し大人な表現ができたんじゃないかなと。BREAKERZではサビで声を張る楽曲が多いので、ニュアンスに苦労しましたけど、夏から秋に移り変わっていく切ない季節にピッタリなんじゃないかと思います。

──サウンドも繊細で漂うような浮遊感がありますもんね。

DAIGO:HISASHIさんの付点8分のディレイのフレーズであったり、TAKUROさんのフレーズがまたいいんですよね。演奏に“その人らしさ”が出るって凄いことだと思うんですけど、ギターソロも“HISASHIさんだ!”って感じるんじゃないかな。ベースは氷室京介さんのサポートで弾かれていた西山史晃さん、ドラムもToshi Nagai(GLAY / 氷室京介サポート)さんが叩いてくださっているんですが、いい緊張感の中で歌わせていただきました。

──TAKUROさん、HISASHIさん、Toshi Nagaiさんという3/5がGLAYを構成するバンドサウンドなわけですが、DAIGOさんの楽曲になっているところも凄い。

DAIGO:そうだといいんですけど(笑)。


──ミュージックビデオには深紅の薔薇がモチーフとして出てきますが、DAIGOさんからリクエストしたことは?

DAIGO:アーティスト写真やジャケットはモノクロの世界の中で薔薇の花だけが赤いヴィジュアルになっているんですけど、ミュージックビデオも「真夏の残響」にふさわしい世界観でソロならではのことをしたいなと思ったんです。

──アンティークなカメラも出てくるし、ノスタルジックな雰囲気で憂いのあるDAIGOさんの表情もまさに大人ですね。

DAIGO:そうですね。小道具もいろいろ使っています。洗練されたムードで、曲の世界観に合っているんじゃないかと。

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