【対談】DAISHI(Psycho le Cému) × 一聖(BugLug)「絶対デュエットしたいです」
サイコ・ル・シェイムが5月9日に復活後、初の完全オリジナルアルバム『Light and Shadow』をリリースする。BARKSではボーカルのDAISHIをフィーチャーし、先輩、同世代、後輩という3世代のボーカリストとの対談を実施。先日公開された第1弾はSHAZNAのIZAMに登場してもらったが、第2弾は全くの初対面だというBugLugのボーカリスト、一聖。中学生の時に雑誌でサイコ・ル・シェイムの記事を見てヴィジュアル系の概念をひっくり返され、アルバムを購入、文化祭でサイコのヒット曲をカバーしたというエピソードがDAISHIを驚かせた。最初はやや緊張気味だった空気も話が進むにつれてなごやかになり、世代の違いを超えて共鳴。この2人がデュエットする姿が見られるのもそう遠いことではないかもしれない?
◆ ◆ ◆
■ 文化祭で「愛の唄」を歌いました/一聖
■ そんなコ、初めて会うた(笑)/DAISHI
── お2人は初対面だそうですが、一聖さんはサイコ・ル・シェイムのことを以前から好きで聴いていたとか?
一聖:僕がサイコ・ル・シェイムさんについて話し始めたらキリないですよ。思い出がいっぱい詰まっているので。
DAISHI:ホントですか? そんな人、初めて出会いましたよ(笑)。
一聖:ヴィジュアル系にハマったのがキッカケだったんです。自分が知った時にはダークなイメージのバンドが多かったので「アクが強いな。ヴィジュアル系すげーな」と思っていたんですけど、ある日、雑誌でサイコ・ル・シェイムさんの記事を見て「えー!? ……異次元」って(笑)。すみません、最初は「これはヴィジュアル系じゃない」と勝手に判断してました。
DAISHI:いえいえ。
一聖:その後、友達に「サイコ・ル・シェイムはカッコいいから絶対見とけよ」って映像を渡されて、それがWOWOWで放映したデビュー当時の番組で。
DAISHI:ああ、コントやったヤツですね。
一聖:そうです。曲がすごくカッコいいのに笑いも取ってたから、「ヴィジュアル系って笑い取っていいの?」って衝撃でした(笑)。
DAISHI:あの時はつるっつるにスベってましたけどね(笑)。
一聖:個人的にそれまではカッコつけてキメキメでやるのがヴィジュアル系だっていうイメージがあったので、新しい切り口でやっている人たちっていう印象が強かったんです。で、どんどんハマっていって、それが中学の時ですね。
DAISHI:わあ、その頃からヴィジュアル系聴いてたんですね。確かに当時、サイコ・ル・シェイムみたいなバンドはあまりいなかったかもしれないですね。
▲Psycho le Cému |
DAISHI:みんながやってないことをやろうと思っただけですよ。ホントはカッコいいまま売れたかったですもん(笑)。当時って(同期が)俺らとMUCCと蜉蝣だったんですよ。LUNA SEAさんとかGLAYさんみたいな王道のバンドがいると落ち着くものですけど、「ど真ん中のバンドがいない状況だね」って当時、MUCCとよく話してました。その頃のMUCCも“地下室”って感じで唇に黒いアイシャドー塗ってたし。蜉蝣もぶっ飛んでて、初ライブが一緒だったんですけど、1曲目で大ちゃん(大佑/Vo)が9回ぐらいダイブしてましたからね(笑)。
一聖:おおおお〜っ。
DAISHI:初ライブで何してんの?って。めっちゃカッコいいなと。
── 一聖さんにとってサイコ・ル・シェイムは自分の中のヴィジュアル系のイメージを壊してくれたバンドなんですかね。
一聖:そうですね。見事にひっくり返されました。「えっ? こんなのもアリなの?」って思いました。それからCDをいっぱい買って「絶対コピーしたいな」と中学の頃思ってました!
▲BugLug |
一聖:それから文化祭で「愛の唄」を歌いました。
DAISHI:マジっすか? そんなコ、初めて会うた(笑)。
一聖:そうなんですか?
DAISHI:だってYouTubeとか観てるとサイコ・ル・シェイムの曲カバーしてるの、だいたい外人ですからね(笑)。それがこんな日本人の若いコが……。
一聖:ここにいます(笑)。当時は勉強なんかどうでもよかったので友達と遊ぶのがテッパンで、昼からカラオケに行ってたんですよ。行くと歌いたい願望が強いから「聴いとけよ!」って感じでサイコ・ル・シェイムさんの曲、いっぱい歌ってましたもん。
DAISHI:(笑)。
一聖:「この星に願いを…」とか「クロノス」、「一億のパルチザン」とか。
DAISHI:「この星に願いを…」は嬉しいですね。僕、作詞してるので(笑)。
一聖:いちばん最初に手にしたのがミニアルバム『Prism』(2002年)で、そこで衝撃を受けました。
DAISHI:ちなみに文化祭では学生服で歌われたんですか?
一聖:や、ヴィジュアル系になろうとして頑張っていたので原宿の竹下通りでいろいろ買い集めました。メイクもできないのに自分でして、よくわからない状態で出てました。
DAISHI:うん、そういう頃の夢があるから、バンド組んでメジャーデビューするんだと思うんですよね。僕も学生時代、文化祭に出て体育館でBUCK-TICKさんとかZi:Killさんとか歌ってましたもん。当時はまだD’ERLANGERさんの曲は難しくてできなかったんですけど。美術部のコたちが僕らが歌うっていうので、でっかいBUCK-TICKさんの絵を描いてくれたりして。
一聖:スゴイですね。
── それだけ人気があるバンドだったんですね。
DAISHI:ほとんど男のコの高校なんですけどね(笑)。
一聖:ウチも男子校でした(笑)。でも、男だけだからこその盛り上がりもありました。
DAISHI:ウチは女子が1/3ぐらいいたので、急にモテましたけどね(笑)。「何があったんや?」ぐらいに。
一聖:わかります。あのモテた瞬間は忘れないです。
── それはもう、歌うしかない!って思いますよね(笑)。
DAISHI:体育館だから、いきなり800近いキャパですからね。
一聖:そうですよね。
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