【インタビュー】ベリーグッドマン、経験したことのない苦悩を超えて決意を込めた『SING SING SING 6』

ポスト

■「とにかくこの瞬間だけは合唱したくて」が一番悩ましかった
■卒業式で歌われるクオリティまで持って行こうと思っていました


――「in what rain」と「Remember」って昔の曲でしょう。RoverさんとHiDEXさんが二人でやっていたユニットの。

Rover:そうですね。Roofyの時の曲です。

――それを再録するのも、今がタイミングだったということですか。

Rover:正直、このままでは間に合わないかもというのがあったんですよ。でも、間に合わないから昔の曲を入れるというものの、めちゃくちゃいい曲だから絶対リスナーさんは納得してくれると思ったんで。この2曲はいずれ絶対入れようとしていた曲で、今かなと直感で思いました。

MOCA:「in what rain」も「Remember」も、「ありがとう~旅立ちの声~」の時にデモとして録ってあったんで。その時は採用されなくて、いい曲なのに何でやろ?と思っていた。今回ちょっと実験というか、自分たちの感覚とリスナーの感覚が間違っていなければいい反応があるんちゃうか?と思っていたので、「in what rain」をホワイトデーに先行配信をさせてもらって。LINE MUSICで1位をとらせてもらえた反応があったので「あ、やっぱり」みたいな感じもありましたね。


――「in what rain」はもろに90年代ぽいR&Bチューン。

Rover:これを作っていた7年ぐらい前、NE-YO、K-Ci&JoJo、Boyz II Menとかをめっちゃ聴いていて、R&B強めの二人組だったんですよ。

MOCA:その時、Roverがハモリじゃなかった? 歌ってるパートも、ヒデが7でRoverが3ぐらい。

Rover:そうそう。

MOCA:僕、けっこうライブを観に行っていたんで。HiDEXがMCやって、メインの歌で、Roverがハモリで。彼がサングラスかけていて、HiDEXはかけてない。

――まさかの事実(笑)。真逆じゃないですか。

Rover:お笑いコンビあるあるですよね。昔は逆だったみたいな。

MOCA:需要と供給がマッチしてなかった可能性は高いな(笑)。
――あらら。でも曲は生きていたという。

Rover:そうですね。それはすごい財産だと思います。曲って財産だなと本当に思いましたね。


――そして、このアルバム最大の問題曲、まさかの合唱曲「とにかくこの瞬間だけは合唱したくて」ですけども。まったくベリーグッドマンを感じさせない曲調でありながら、シンプルにめちゃくちゃいい曲という奇跡のような曲。どうやって作ったんですか、これ。

Rover:正直どの曲よりも、この曲が一番悩ましかったです。結局一番最後にできたんですけど、とにかく直感で自分がやりたいものをやろうとは思っていました。合唱曲、吹奏楽曲、オーケストラ曲を書いてみたいという夢があるんで、そのうちの一個かなと。ちょっと歌詞が浅はかなんですけど。

――そんなことない。「みんなのうた」ですよこれは。

Rover:でもメロディラインやコード進行にはこだわって、卒業式で歌われたら感動するんじゃないかという、そのクオリティまで持って行こうとは思っていました。ここまでちゃんとしたクオリティになったのは、シンガーのみんなのおかげですね。大阪の後輩たちなんですけど。

MOCA:後輩からしたらとんだ迷惑ですよね(笑)。やってるジャンルは違うし、どうしていいかわからんみたいな。

――言い方が失礼だったら申し訳ない。これ、別に半笑いでやっているわけじゃないでしょう?

Rover:えーっと、その場の空気で言うならめちゃめちゃ笑いましたよ。後輩らが真面目に合唱してるのを見ていて、めちゃおもろかったんで、笑いましたけど。

MOCA:でも一番音楽をした、みたいな感覚はあったな。自分たちが音楽を始めた頃のように、わいわいアイディアが止まらないくらい出てきたんで。あらためて音楽って楽しいんや!ってスタジオで思えた瞬間でもあったんで、不思議な感覚でしたね。曲はふざけてないし、でも自分らが合唱をやってるというのは完璧にギャグですよね。

――何しとんねん!ってツッコミが入るところですよね。

MOCA:でもそこを超えて、もはや感動すら出てきたし。みんなでスピーカーで聴いた時に。何かわからないけど、思い入れがすごいことになっていますね。あの喜びを忘れられない。

Rover:ただ、まだ怖くてラジオではかけてない(笑)。

――いやいや、これ受けますよ絶対。

MOCA:ベリーグッドマンの曲は1年かけて浸透していくからね。来年くらいにじわってくるかもしれない。


――今まで以上にいろんなところに届く可能性を秘めたアルバム、ということで締めます。アルバムが出たあとは、5月からは最大規模のツアーが待っています。

Rover:行ったことないとこ行こうということで、今までで最大本数の25か所27公演。大阪城ホールを目指している中で、行ったことない土地があるのは無しだろうということで。とにかくみんなに会いに行こうというツアーですね。

MOCA:初めて行くところもけっこうソールドアウトしていて、自分らが思ってる以上に期待値が高いなと思っています。関西は全部ソールドアウトしているし、高松とか前回はソールドしてないのに、今回はしていますから。

――期待値マックスの中、どんなライブ見せてくれますか。

MOCA:前回はホールツアーで、カチッとしたショー仕立ての内容だったと思っているんで、今回はライブハウスらしく何が起こるかわからないドキドキ感を与えるような、自由度の高いライブにしようかなと思っています。

Rover:いわゆる小箱と言われるライブハウスを回るツアーですけど、僕たちにとっては一番楽しい場所なんですよね。メンバー同士でもっと引っ張り上げて行こうとか、熱量が倍々ゲームになっていって、それにお客さんも感化されてワーッと上がっていくみたいな、試合みたいなライブになると思うので、そこが楽しみです。ただただそこに来てくれたみんなと熱く盛り上がりたいです。しかも今回のアルバムは、がっつり聴かせる曲は「in what rain」と「とにかくこの瞬間だけは合唱したくて」ぐらいなんで、アッパー寄りのライブにしたいと思っています。

――楽しみにしてます。そして半年後に出る『7』にも期待しますよ。

Rover:いやー、出るかどうかわかんないですよ。

――いや、出ますね。間違いない(笑)。

Rover:まだ全然決まってないですけど、頑張ります。ただ、あるだろうなとは思っていますけど(苦笑)。

取材・文●宮本英夫

リリース情報

6th Album『SING SING SING 6』
2018年4月4日(水) ON SALE
3月14日(水)よりiTunesにて予約受付開始!  http://po.st/W9sycG

【初回盤】(CD + DVD)
UPCH-7403 \3,780 (tax in)
【通常盤】(CD全10曲)
UPCH-2156 \2,500 (tax in)

(CD)
01. Intro ~シックス?~
02. Hello
03. Musicplication
04. Chill Spot
05. in what rain
06. Sixth Sense
07. 世界中のどんなラブソングよりも feat.erica
08. 友達の歌
09. Remember
10. とにかくこの瞬間だけは合唱したくて
*「SING SING SING 6」 … NBCラジオ「MUSIC WOLF」4月度エンディングテーマ
*Hello … テレビ朝日系全国放送「BREAK OUT」3月度マンスリーアーティスト
*Hello … KFB福島放送「ヨジデス」3月度エンディングテーマ
*Hello … MBS「みんなの甲子園」エンディング
*Hello … NCC長崎文化放送「JUNK BOX」4月エンディングテーマ
*Hello … エフエム秋田 Weekly Number
*Hello … ABSラジオ ABSウィークリーレコメンド
*Hello … JR西日本コミュニケーションズ 高校生×JR大阪駅 黒板アートプロジェクト「#サクラサク桜橋口」プロジェクトムービー イメージソング
*世界中のどんなラブソングよりも feat.erica … TBS系恋愛バラエティ「恋んトス season7」主題歌
*友達の歌 … ABCフード&スマイルフェス テーマソング
■初回盤DVD収録
「ベリー・アコースティック・ライブ Vol.2」収録予定
ハイライト / One Love / ずっと / You

ライブ・イベント情報

<“てっぺんとるぞ宣言”ツアー2018~超高感男の出陣~>
2018年5月3日(木)
Zepp Osaka Bayside

2018年5月6日(日)
福岡DRUM LOGOS

2018年5月7日(月)
福岡DRUM LOGOS

2018年5月12日(土)
神戸Harbor Studio

2018年5月13日(日)
BLUE LIVE広島

2018年5月18日(金)
松阪M’AXA

2018年5月19日(土)
岐阜club-G

2018年5月24日(木)
宮崎LIVE HOUSE WEATHER KING

2018年5月26日(土)
鹿児島CAPARVO HALL

2018年5月27日(日)
鹿児島CAPARVO HALL

2018年5月31日(木)
Zepp Nagoya

2018年6月2日(土)
Live House 浜松窓枠

2018年6月9日(土)
高松オリーブホール

2018年6月10日(日)
岡山CRAZY MAMA KINGDOM

2018年6月15日(金)
長崎DRUM Be-7

2018年6月16日(土)
熊本B.9 V1

2018年6月20日(水)
滋賀U-STONE

2018年6月21日(木)
京都MUSE

2018年6月23日(土)
和歌山シェルター

2018年6月29日(金)
仙台Rensa

2018年7月1日(日)
札幌ペニーレーン24

2018年7月7日(土)
金沢Eight Hall

2018年7月8日(日)
長野CLUB JUNK BOX

2018年7月12日(木)
水戸ライトハウス

2018年7月13日(金)
HEAVEN’S ROCK 宇都宮 VJ-2

2018年7月15日(日)
高崎club FLEEZ

FINAL
2018年7月22日(日)
Zepp DiverCity TOKYO

◆インタビュー(1)へ戻る
この記事をポスト

この記事の関連情報