【インタビュー】VALSHE、2018年第一弾作品で「自分と対極にある世界……それが情念だった」

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■恋愛ゲームだということを忘れて
■主人公の気持ちや行動に感動してしまった

──情愛がどんな結末を迎えるかも必見ですね。「激情型カフネ」に対してもう1曲の「ラピスラズリ」は乙女向けPCゲーム『マジェスティック☆マジョリカル』のエンディングテーマで、ピアノから始まる透明感が美しい曲です。ここで描かれているのは相手の幸せを願う愛ですか?

VALSHE:「激情型カフネ」が真っ黒だとしたら、「ラピスラズリ」は真っ白ですね。純粋な愛だと思います。

──ゲームのテーマ曲ということを想定しながら作った曲ですか?

VALSHE:台本を読ませていただいて、ゲームの世界観に寄り添った曲作りをした作品ですね。自分はテーマがあった上で“こういう曲はどうかな?”って考えていく作り方がもともと好きなんですよ。なので、この曲に関してはサウンドも歌詞もゲームと親和性の高いものになっていると思います。

──鍵盤やストリングスを効果的に使ったサウンドも?

VALSHE:そうですね。宝石をモチーフにしているゲームでもあるし、宇宙に輝いている星をイメージするような、キラキラした世界観の中で鳴っている音楽を思い描いて作りました。歌詞は自分自身がストーリーを読んで共感したり、感動した部分を書かせていただきました。

▲「激情型カフネ/ラピスラズリ」【ラピス盤】

──特に共感したのはどんな部分なんでしょうか?

VALSHE:発売前のゲームのストーリーなので詳しく掘り下げて語ることはあまりできないんですけど、主人公の女のコは強い願いを抱いて下界に降りていくんです。そこで恋を選ぶか、願いをあきらめるか選択を迫られるんですね。恋愛ゲームだということを忘れてストーリーとして主人公の気持ちや行動に感動してしまって、“わかる!”っていう気持ちになったり。自分と重なる部分も含めて歌詞にしました。

──『マジェスティック☆マジョリカル』にハマってしまったんですね。

VALSHE:そうですね(笑)。

──キャラクターデザインイラストを、VALSHEさんとともに活動してきたイラストレーターの白皙さんが担当したそうですね。

VALSHE:はい。昔から一緒にやってきた白皙が手がけているということもあって、制作前から前のめりでしたし、読めば読むほど作れば作るほど、思い入れの深い曲になったなと思っています。


──「ラピス盤」のジャケットのイラストも白皙さんですよね。「ラピスラズリ」のミュージックビデオについても教えていただけますか?

VALSHE:こっちのほうは久しぶりに白皙描き下ろしによるイラストのミュージックビデオになっています。昔ながらのファンの方は“もう、こういうミュージックビデオは作らないんじゃないか”と思っている方も多いと思ったので、作らせてもらえたことが嬉しかったですね。年月が経ってイラストも進化しているし、ムービングにもすごくこだわっているので「激情型カフネ」も「ラピスラズリ」も両方とも見てほしいと思ってます。

──ヴィジュアル的にも対極にあるんですね。ちなみに「ラピス盤」付属DVDに収録される“激笑型VALSHE”というのはどんな映像なんですか?

VALSHE:これは完全なバラエティ映像です。30分くらいの大ボリュームで、楽曲との落差が大きい映像です(笑)。

──ヒントは?

VALSHE:ヒントは水と洗面器です。

──もしかしてベタなコントですか?

VALSHE:それは洗面器じゃなくて金だらいですよね(笑)。とにかく意外性盛りだくさんで、危うくスタッフからNGが出そうになった映像ですので、ぜひチェックしていただければ。

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