【インタビュー】DEAN FUJIOKA、冬ソングにタイムレスな音楽エッセンス「80’sの音使い」
日本での音楽活動を本格的にスタートさせているDEAN FUJIOKAが12月20日、2nd EP『Let it snow!』をリリースする。
◆「Let it snow!」Music Video 動画
タイトル曲は日本テレビ系ドラマ『今からあなたを脅迫します』の主題歌として起用されたもので、自身初のTVドラマ主題歌書き下ろしとなる。フューチャーベースのニュアンスとタイムレス感が絶妙なバランスで融合された同曲は、過去の記憶を辿るような歌詞やMIDIコントローラーで構築されたSAXフレーズなどが印象的、この冬を彩るウィンターソングとして仕上がった。DEAN FUJIOKAの海外と日本のエッセンスを織り交ぜた音楽的個性について検証したい。
▲2nd EP『Let it snow!』初回盤A
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2nd EP『Let it snow!』に収録されたのは、J-POPシーンでは新鮮なフューチャーベースやトラップなどの先鋭的なビートと、メロディアスに歌える80’sセンスを取り入れたタイムレスな楽曲たち。その発想は、自身のアイデンティティであるアジアを中心とした“GMT+7〜+9 (グリニッジ標準時に7〜9時間足した時間/日本標準時はGMT+9、ベトナム標準時はGMT+7。そのアジア圏)の時間軸”における縦移動のライフ&ワーク・スタイルから生み出されている。
DEAN FUJIOKAは、グローカル (グローバル × ローカル)なダンスミュージックをはじめ、ドレイクやフェニックスなど幅広い海外サウンドほか、国内外でコアな音楽ファンに支持されているゆるふわギャングやDAOKO、YUC’e、Ujico*などをフェイバリットにあげる音楽センスを持ち合わせている。そんな、彼が生み出す最新型ポップミュージックを収録した2nd EPが『Let it snow!』だ。2018年2月には、初の名古屋、仙台、広島、福岡公演を含む全国6都市で行われる全国ツアー<DEAN FUJIOKA 1st Japan Tour “History In The Making 2018”>の開催を控えるなど、ライブに定評のあるDEANのこだわりの新展開に期待は高まるばかりだ。
「2017年は映画を4本、ドラマは現在進行中で、EP2枚、CMや雑誌、ラジオ、テレビ番組出演など、いろいろな経験をさせていただききました。音楽活動は、ライフワークとして主題歌やタイアップなど、デッドラインのある宿題として時間との闘いで向き合ってきました。やっぱり、聴いてくれる人がいることが嬉しいんですね。メロディーは鼻歌を歌っていたら浮かぶんですけど、歌詞作りはシビアなんです。でも“10年後も歌える曲を!”と思うと、どんなに忙しくても自分で書きたいんですね。全国ツアーについては、そろそろ話し合わなくてはという段階です。全国ツアーについてはかなり具体的なイメージをスタッフさんと出し合っている段階です。なんなら、スケジュールさえあればもっともっと全国を細かくめぐりたいですね」──DEAN FUJIOKA
▲2nd EP『Let it snow!』初回盤B
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タイトルチューンの「Let it snow!」は、日本テレビ系日曜ドラマ『今からあなたを脅迫します』主題歌だ。優しく包み込むような歌声、たゆたうような鈴の音など、雪が降り積もっていく景色が眼に浮かぶかのようなエレクトロビートが牽引するウインターロマンスソング。“雪の思い出と現在”をテーマに描かれたという歌詞は、DEANが別の長編映画の撮影中に滞在した赤道直下のサバン島で、日本を思い浮かべながら書いたという。いつも通り、詞曲のデッサンは愛用するMacBook Proで手がけ、編曲はMitsu.J(Digz)が担当している。注目は、80年代の邦楽ポップロックからインスパイアを受けたという、ギミッカブルなサックスの音色にもある。
「子どもの頃、スキーが好きでした。日本のスキー場の雰囲気ってナイターの照明とかカラフルでロマンチックだったんですよ。そんな雰囲気や思いを楽曲に閉じ込めました。それこそ、冬といったらユーミンさんの曲のイメージも強かったですね。今回、フューチャーベースだけでなくタイムレス感が欲しいなとサウンドにこだわりました。そこで、子どもの時に感じた空気感を表現したくてサックスを取り入れました。フェニックスなど海外のアーティストが日本の80’sの音使いに興味を持ってサンプリングしてたりするじゃないですか? あの感覚を、MIDIコントローラーで出してみたかったんです。歌詞は“冬のテーマソングになったらいいな”と思って書きました」──DEAN FUJIOKA
▲2nd EP『Let it snow!』通常盤
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2017年夏、東京、大阪、福島の3都市で行ったライブ<DEAN FUJIOKA Live 2017 “History In The Making”>で初披露された「DoReMi」。未来への希望である子どもたちへ向けて書かれた新感覚のポップチューンだ。シンプルな音使いの中、スティールパンの響きが温かいサウンドと、ポジティヴィティ溢れるDEAN FUJIOKAによる言葉遊び感あるリリックがユニークなナンバーでもある。曲とアレンジには、安室奈美恵やBIGBANGへの作品提供で知られるSUNNY BOY(TinyVoice)が共作名義で参加。レコーディングの模様は、『Let it snow!』初回限定盤AのドキュメンタリーDVDに収録されている。
「まず、“世代を超える新しい「ドレミの歌」”というコンセプトを思いつきました。サウンドは太陽がしっかり見えるトロピカルなイメージで。その頃、ドレイクをよく聴いてたんですよ。そんな影響で、音数を減らしたりカリビアンなスティールパンの音を入れてみたり。その後、NHKさんから僕の生まれ故郷である福島県でのドキュメンタリーのお話をいただきました (初回盤Aに6曲のライブ映像と共にオリジナルドキュメンタリーが収録)。歌詞は道しるべとなり、子どもたちの未来に寄り添うような歌にしたいなと。遊び心もあって“後半の、ドレッミファッソラッシドォ!”のところは、サグいラッパーのフロウをイメージしてます。子どもたちが“変なの!”って思ってくれたら嬉しいな(苦笑)」──DEAN FUJIOKA
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アジア15ヵ国でオンエアされた『CANON EOS M6』アジアエリアCMソング「Speechless」。エレクトロニカであり、インダストリアルなアンビエント風トラックが没入感の高い、白昼夢のように耳心地のいいミディアムチューンだ。印象的なフィンガースナップや、時折時空を超えていくかのような演出効果を生み出す魔法めいたサウンド展開が、架空のSF映画的であり、ストーリーテリングされた緊張感ある雰囲気を醸し出している。途中、ふと現実へ引き戻されるラップパートのインパクトもDEANらしさだ。同曲は前述したSUNNY BOYも参加している。
「3月にCM用に作りました。そして1ヵ月前ぐらいかな。サビ以外の歌詞がなかったので、久しぶりにデータを開いてSUNNY BOY君と構成から組み直して、新規にビートも組んでもらって、新しいチャレンジとしてコライト(共作)しました。サウンドのイメージとしては“隠された何かを見つけ出す”というか“隠された美しさ”や“隠されたシステムの秘密”だったり(笑)。探っていくような感じ、得体の知れない雰囲気をサウンドで表現したくて。ミックスにもこだわりました。アジアでオンエアされたんですけど、カメラの商品パンフレットや、大きな看板が出ていたり、ベトナムやインドネシア、台湾など、ファンの方が嬉しいことに露出先を教えてくれたんですよ。」──DEAN FUJIOKA
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なお、DEAN FUJIOKAは2nd EP『Let it snow!』リリースを記念して12月24日(日)、初の配信特番となるDEAN FUJIOKA『Christmas Streaming Party』を生配信する。同番組ではEP制作秘話や先日公開となったミュージックビデオの撮影エピソード、2018年2月に行われる全国ツアーの意気込みが語られるほか、マルチな活動をするDEAN FUJIOKAの素顔が垣間見られるクリスマス・イブならではのスペシャルな内容となる予定だ。
■2nd EP『Let it snow!』
【初回盤A (CD+DVD)】AZZS-72 ¥1,800 (tax out)
・DVD収録内容:<DEAN FUJIOKA Live 2017“History In The Making”~ Homecoming in Fukushima ~>より、「Permanent Vacation」「Unchained Melody」など最新曲を含む6曲のライブ映像、そして自身の生まれ故郷である福島で、地元の子供達とステージで共演するまでの過程に密着したドキュメンタリーを収録 (収録時間:約60分)
【初回盤B (CD + Live Photobook 32P)】AZZS-73 ¥1,800 (tax out)
7月に行われた<DEAN FUJIOKA Live 2017“History In The Making”>、東京・大阪・福島の全公演のライブ写真より厳選されたカットで構成されたフォトブック32Pがついたトールケース仕様
【通常盤 (CD)】AZCS-2071 ¥1,200 (tax out)
▼収録曲 (3形態共通)
01.Let it snow! ※日本テレビ系日曜ドラマ『今からあなたを脅迫します』主題歌
02.DoReMi
03.Speechless ※CANON EOS M6 ASIA AREA CM SONG
04.Let it snow! (Instrumental)
05.DoReMi (Instrumental)
06.Speechless (Instrumental)
■<DEAN FUJIOKA 1st Japan Tour“History In The Making 2018”>
(問)サンデーフォークプロモーション 052-320-9100
2月09日(金) 宮城・トークネットホール仙台 (仙台市民会館) 大ホール
(問)チケットGIP 022-222-9999
2月12日(月・祝) 神奈川・パシフィコ横浜 国立大ホール
2月13日(火) 神奈川・パシフィコ横浜 国立大ホール
(問)キョードー横浜 045-671-9911 (日曜・祝日を除く、月〜土 11:00〜18:00)
2月16日(金) 広島・広島JMSアステールプラザ 大ホール
(問)夢番地・広島 082-249-3571 (平日 11:00〜19:00)
2月18日(日) 福岡・福岡市民会館 大ホール
(問)BEA 092-712-4221 (月〜金 11:00〜18:00、第2・第4土 11:00〜15:00)
2月23日(金) 大阪・フェスティバルホール
2月24日(土) 大阪・フェスティバルホール
(問)キョードーインフォメーション 0570-200-888 (10:00〜18:00)
■スペシャル配信プログラム『DEAN FUJIOKA「Christmas Streaming Party」』
▼LINE LIVE
https://live.line.me/channels/21/upcoming/6323883
▼YouTube A-Sketch チャンネル
https://www.youtube.com/watch?v=rZzV3FZB04A
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