【速レポ】<SATANIC CARNIVAL>Ken Yokoyama、「ここ日本ではそうないと思うぜ」
今年の<SATANIC CARNIVAL>初日もいよいよ後半戦へ。SATAN STAGEではKen YokoyamaことKen Bandが、折り返し最初のステージを展開した。特にSEもなくステージに姿を表した4人はそのまま所定の位置につくと、黙々と準備を始める。GRETSCHのシグネチャーモデルを手にした横山健(Vo&G)は、観客からの「健さーん!」の声に笑顔を見せつつ「楽しんでますか、<SATANIC CARNIVAL>! 4年連続、4回目の出演となりますKen Yokoyamaです。いい雰囲気だね!」と挨拶。そこから「Punk Rock Dream」で勢い良くライブをスタートさせた。バンドのエネルギッシュな演奏に、オーディエンスは序盤から大合唱で応えたり、クラウドサーフを連発でしたりと、全身を使ってリアクションする。
◆Ken Yokoyama画像
続く「Maybe Maybe」でもその合唱の声は弱まることなく、むしろますます大きくなっていく。これに呼応するように、横山は自分のマイクをフロアに投げ入れ、観客に歌わせようとする。もちろん横山自身も他のメンバーのマイクを使って、一緒にその歌に加わる様は、バンドメンバー4人だけでなく、この会場にいる観客全員と一緒にステージを作っているように映った。
曲が終わると、横山はステージ前方に座り込み、ギターの速弾きを繰り返す。その様子は、まるでギターを初めて手にしたキッズそのもの。少し落ち着いてフロアを眺めた彼は「すごい景色で、めっちゃ楽しそうに見えるよ」と嬉しそうに語る。そして次に歌う曲について「世界中で有名な曲だから。一緒に歌おうぜ!」と説明してから、「If You Love Me (Really Love Me)」へ突入。Minami(G)、Jun Gray(B)、Matsuura(Dr)という鉄壁のメンバーとともに、横山は強靭だけど軽やか、そして胸にしみるサウンドを会場中に響き渡らせた。さらに「Last Train Home」でも、横山はマイクを客席に投げ込み、観客と一緒に歌うことでライブの一体感を高めようと努めた。
曲間のMCでは若手バンドから「<SATANIC CARNIVAL>に出たいんです!」とよく相談されることに触れつつ、「横山“SATANICに何も権限なし”健です」とおどけながら自己紹介。2日間に拡張された同フェスについて「ここまでラウドでうるさいバンドが揃うのは、ここ日本ではそうないと思うぜ」と、この空間が当たり前ではないことをアピールした。
ライブ後半戦は、最新の代表曲「I Won't Turn Off My Radio」から開始。冒頭のフレーズでは横山の歌とギターをかき消さんばかりに、オーディエンスの歌声が幕張メッセ中に響き渡る。それはバンドの演奏が加わってからも同様で、いかにこの楽曲が若い世代からも愛されているかが伺えた瞬間だった。さらに「Ten Years From Now」「Ricky Punks III」といったライブの人気曲が連発され、初期の名曲「Believer」ではこの日一番の大合唱が発生。横山は満面の笑みでマイクをフロアに放り投げ、時に演奏に徹し、時にオーディエンスと一緒に歌う。間違いなく、この会場にいる者がひとつになった瞬間だった。
ライブはここで終わると思われたが、横山の「もう1曲やってくわ。スカの曲でハッピーに踊って終わろうか」を合図に「Pressure Drop」を最後にプレゼント。スカの心地よいリズムに合わせて観客は楽しげに踊り、その光景にバンドの面々も笑顔を浮かべる。こうして終始ハッピーな雰囲気で、Ken Bandのステージは幕を下ろした。フェスのどんなポジションに登場しても常にマイペースに、自分たちらしいステージを繰り広げるKen Band。ライブ中、横山は「こんなにたくさんフェスがあるのは、いろんな人たちに観てほしいから」と語ったが、この日のステージからもその思いは強く伝わったはずだ。
取材・文◎西廣智一
撮影◎岸田哲平
【Ken Yokoyama セットリスト】
02. Maybe Maybe
03. If You Love Me (Really Love Me)
04. Last Train Home
05. I Won't Turn Off My Radio
06. Ten Years From Now
07. Ricky Punks III
08. Believer
09. Pressure Drop
■<SATANIC CARNIVAL'17>
物販開始BOOTH AREA開場09:00 / LIVE AREA開場10:30 / 開演12:00 / 終演予定21:15予定
▼出演アーティスト
10-FEET
TheBONEZ
coldrain
Crystal Lake
Dizzy Sunfist
dustbox
ENTH
GOOD4NOTHING
HER NAME IN BLOOD
Ken Yokoyama
マキシマム ザ ホルモン
NAMBA69
Oi-SKALL MATES
ROTTENGRAFFTY
SA
SAND
SHANK
SiM (NEW)
四星球
[O.A.] SABANNAMAN
2017年6月18日(日)幕張メッセ国際展示場9-11ホール
物販開始BOOTH AREA開場08:00 / LIVE AREA開場09:30 / 開演11:00 / 終演予定20:15予定
▼出演アーティスト
04 Limited Sazabys
a crowd of rebellion
Crossfaith
Fear, and Loathing in Las Vegas
G-FREAK FACTORY
GARLICBOYS
HAWAIIAN6
HEY-SMITH
ジャパハリネット
KEMURI (NEW)
locofrank
MONGOL800
NOISEMAKER
RIZE
SHADOWS
SLANG
SWANKY DANK
打首獄門同好会
WANIMA
■<SATANIC CARNIVAL'17>放送スケジュール
スペースシャワーTV「SATANIC CARNIVAL'17 ダイジェスト」
7月22日(土) 22:00〜23:00
▼本編<3時間×2Days=全6時間、たっぷりとお届け>
フジテレビNEXT ライブ・プレミアム「SATANIC CARNIVAL'17」
8月1日(火)2日(水) 21:00〜24:00
http://otn.fujitv.co.jp/sataniccarnival17
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