【2017年グラミー特集】世界に向けてフェミニズムを訴える、ビヨンセ

アメリカのテキサス州ヒューストン出身のビヨンセは、世界的に名の知れた歌手であると同時に、シンガー・ソングライター、ダンサー、音楽プロデューサー、女優といくつもの顔を持つ。マイケル・ジャクソンを敬愛し、世界で最も才能に溢れたシンガーと称されるアーティストのひとりだ。

◆ビヨンセ画像

1997年にデスティニーズ・チャイルドとしてデビューし、グループとして5作、ソロ･アーティストとして4枚のアルバムをリリースし、全トータル･セールスは1億枚以上を誇る。2010年グラミー賞において6部門で受賞し、女性アーティストでは史上最多受賞の記録を持っている。2016年に音楽と映像が一体となったビジュアル・アルバムというコンセプトのもとに『Lemonade』を発表し、このアルバムは2017年グラミー賞の『年間最優秀アルバム』にノミネートされた。

『Lemonade』は、ブラック・ミュージックと白人のインディーズ・ロック、エレクトロニック・ミュージックなどを融合した先鋭的なサウンドを持つ。「私はフォークも好きだし、オルタナティヴ・ロックもソウルも好きなの。だから私のことをポップ・シンガーでもR&Bシンガーでも、どう呼んでもらってもかまわない」と、ビヨンセは述べている。

『Lemonade』では、夫の浮気を知った後、黒人としての自身のルーツを探りながら苦境にあっても人生に光を見出していく女性が表現されており、女性の地位向上のためにフェミニストとしても活動を続ける彼女らしい作品となった。「人々がフェミニズムについて理解しているかどうかはわからないけれど、フェミニストとは、男性と女性の平等の権利を信じている人のことを言うの。もし、自分の娘が息子と同じ権利を持っていると信じるなら、あなたはフェミニストよ」とはビヨンセの弁だ。彼女の音楽には、常に男女平等への思いが込められているのだ。

第59回グラミー賞 ノミネート 9部門
・最優秀アルバム
・最優秀レコード
・最優秀楽曲
・最優秀ポップ・ソロ・パフォーマンス
・最優秀ロック・パフォーマンス
・最優秀アーバン・コンテンポラリー・アルバム
・最優秀ラップ/サング パフォーマンス
・最優秀ミュージック・ビデオ
・最優秀ミュージック・フィルム

写真：Getty images


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