【連載】THE BOHEMIANSの5人全員かたまりダイナマイト連載[Vol.53]本間ドミノ先生「レコード棚あさり(本棚あさり)」

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気づけば2016年もあと1ヶ月ちょっと。みなさまいかがお過ごしでしょうか? じわじわと年末ムードも漂ってきた今日このごろですが、9月に7th album『kaiser strong majestic love』をリリースし現在は<GREAT NATIONAL LOVE TOUR 2016 ~愛で行こう!編~>まっただなかのザ・ボヘミアンズより、キーボーディスト・本間ドミノ先生の連載が届きましたよ! はい、ご無沙汰しております! ですが今回の内容ももちろん大作。それが我らがザ・ボヘミアンズの連載です! ということで、いつもは本間先生のミュージックライフを覗き見ることができる「レコード棚あさり」をお贈りしておりますが、今回は特別編として「本棚あさり」となります。人気漫画の数々をミュージシャンに例えまくってみました!

  ◆  ◆  ◆

~本間ドミノ先生の「レコード棚あさり(本棚あさり)」~
■第11回:「漫画をバンドに例えるのは10年かかると思いました」

本間ドミノです。

前回の私の回から1年以上経ってた。
季刊の雑誌じゃあるまいし。
すいません。

現在THE BOHEMIANSは、ツアー中です。
前半の6本を終えて、これから後半。
大分(初!)、福岡、小倉(初!)、岡山、名古屋、そして東京キネマ倶楽部です。
各地その場でしか生まれないものが今回も溢れまくってます。

ツアー中というのは常に血が滾っている感じがして、移動が多いということもあり季節の風景や匂いが普段より鮮明に思えます。
会場のお客さんの良い顔というのも、例外なく鮮やかです。
きっと楽しいから、時間が合う人は遊びに来てください。

さて今回は、前回のビートりょうが山形県の温泉地をバンドに例えてましたので、何か他のパターンないかなと思って考えてました。
結果レコード棚じゃなく本棚を漁り

「漫画をバンドに例えると」
「競馬をロックに例えると」
が思い浮かびました。

今回は、漫画でやります。
なぜなら、『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の連載が終わってしまったから。

これは、
「ビートルズが解散した」
のと同義です。

おそらく誰も終わることを望んでいない、一つの時代が終わったのです。

ここ数年で、僕らが大好きな時代のミュージシャンが次々あの世へ旅立っています。
ルー・リード、ベン・E.キング、デヴィット・ボウイ、ジョージ・マーティン、プリンス、レオン・ラッセル……。
何か、こち亀の終わりと相まって、本当に時代は変わっていると実感したのです。

……いやいや。
ビートルズは手塚治虫先生でしょう。
という人がいるかもしれません。
一旦黙ってて下さい。
手塚治虫先生は、エルヴィス・プレスリーです。

漫画は好きですがそれほど詳しくないと思うので、本当に好きな漫画だけで話して行きます。
異論は多々あると思いますので、どうしても納得出来ない人は、直接私に話しかけて下さい。

で、一つのバンドと一つの漫画を並べて書いていたら途方もないことになったので、ビートルズ=こち亀という流れの中でいくつか絞って、あくまでその文脈の中で他の漫画とバンドも挙げていきます。

さて、
こち亀=ビートルズ
それは「破壊力と情緒の同居」故です。

世間で名曲として挙がる「レット・イット・ビー」「ヘイ・ジュード」などのバラードは、下町人情物語を書かせたら右に出るものなし、な秋本先生の一つのおハコと被ります。

その一方で秋本先生は、とある1話の表紙において、「派出所の屋根の上に重装備且つ銃を持った歩兵が匍匐前進の姿勢で身構えている」描写をします。その他は平穏な派出所まわりの情景です。
笑いとともに、「ヘルター・スケルター」並みの破壊力を感じます。

初期を知る人は知っていることですが、ハンブルグ時代のビートルズ並に、こち亀というのはぶっ飛んでいます。

記念すべき第一話、競馬中継をラジオで聞いている両さん。タイミング悪く道を聞きにきたおじさん。見事両さんは予想を外し、おじさんにいちゃもんつけて拳銃ぶっぱなすところから始まります。
後輩イケメン警官中川は「拳銃を自由に撃てるから」警官になってます。

漫画における「破壊力」とは、例を挙げると、鴨川つばめ先生の『マカロニほうれん荘』=ヴェルヴェット・アンダーグラウンドかなと思います。これはある種宇宙を感じる「知性」も伴い、収集がつかなくなってどちらも長続きしませんでした(全て憶測です)。

しかしそこに「知識」が加わり、時代とともに進化していける土台ができていったのがこち亀です。
秋本先生は、インターネットが普及する遥か前から、ネット社会・コンピュータについての説明/注意喚起とも思える話を結構な本数、書いています。細かい画と説明が数ページにわたることもありました。『G.I.ジョー』などのおもちゃ等、あらゆる分野でそういう「回」があります。携帯電話/PHSについてのそれは何よりわかりやすいものでした。流行に敏感、且つ、流行る前から全て理解した上で、誰にでもわかるストーリーを描き、両さんが歴史的建造物を破壊するという類のポピュラーなオチにもっていき、漫画として単に「面白い」ものにしました。

ビートルズは、まず誰にも真似出来ない楽曲をジョージ・マーティンと一緒に作りました。
そしてそれは当時どんなに前衛的と思われても、売れました。
それはつまり絶対的なポップネスを兼ね備えていたということで、同じ時代のミュージシャンにとって脅威でした。

ここまで書いて、共通点の話は出来ないというかあまり面白くないし意味が無いと思い始めました。
もっと感覚的なもののような気がしてきました。

とにかく一体誰が肩を並べることができるであろう秋本先生の底知れぬ好奇心と博識、日本の経済成長期から現在までのオールジャンルの文化、歴史、科学、あらゆる分野の遍歴が、こち亀を読めば結構な%でカバーできると言っても過言ではありません。世の「社会の先生」達は、こち亀を全巻教室に並べるべきだ。漫画が嫌いな子供はそうそういません。少年少女は勝手に知識をつけます。

こち亀が好きなんです。
ただそれだけの話。

ところで、ローリング・ストーンズ=『ゴルゴ13』です。
永久にブルースへの憧れを鳴らすバンドですので、
『ゴルゴ13』のハードボイルドが失われたことは、『ゴルゴ13』史上ありません。
そういうことです。

で、やっぱり一つのバンドと一つの漫画を並べて書いていたら途方もないことになります。
ジャンプ/マガジン/サンデー/チャンピオンなど
このバンドはジャンプっぽい!とか考え始めると尚のことその細分化もしたくなります。
ちなみにぼくらの先輩方を例にとると
怒髪天はマガジンです。『はじめの一歩』あたり。
ピロウズはサンデー。……例えは浮かばず。
考えときます。

10年かかりそうなので、
あくまで感覚でいくつか挙げて終わらせて下さい。
この回は、さわりということで。

  ◆  ◆  ◆

『ドカベン』=ファッツ・ドミノ
『セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん』=ペイヴメント
『ジョジョの奇妙な冒険』=プライマル・スクリーム
『タッチ』=フリッパーズ・ギター
『H2』=小沢健二
『グラップラー刃牙』=THA BLUE HERB
『鉄鍋のジャン!』=CASCADE
『じゃじゃ馬グルーミンUP!』=ファウンテンズ・オブ・ウェイン
『将太の寿司』=DEEN
『王様はロバ〜はったり帝国の逆襲〜』=電気グルーヴ
『OH!MYコンブ』= ホフディラン
『幕張』=CHAGE&ASKA
『ARMS』=アッシュ
『めぞん一刻』=アメリカ
『うしおととら』=The Mad Capsule Markets
『おやつ』=TOMOVSKY

(※洋楽邦楽問わず)

  ◆  ◆  ◆

今夜思いつくのはこのくらい
飽きてなかったらまたやろう

ではライブで。

あ、、ボヘミアンズは、何になるんだ?
ジャンプかチャンピオンな感じはするんだが……
回答求む。

  ◆  ◆  ◆




7th album『kaiser strong majestic love』

2016年9月28日(水)発売
QEZD-10001〜2 (BUMP-059)
CD+DVD ¥3,000(+税)

[CD]
1. GIRLS (ボーイズ)
2. JUMPIN' JOHNNY & THUNDER FLASH
3. Brighter guy, Brighter girl
4. あういえ
5. 悲しみのグロリア
6. 恋の1秒野郎
7. BEAT GOES ON
8. LOVE COLLECTOR
9. TOTAL LOVE
10. kaiser strong majestic love

[DVD]
“SUPER SUMMER FIRE ATOMIC BOHEMIANS SHOW 2016”
2016.08.07 at 下北沢 SHELTER
01. 恋の8cmシングル
02. so happy go lucky!
03. bohemian boy

<GREAT NATIONAL LOVE TOUR 2016 ~愛で行こう!編~>

10月28日(金) 千葉 LOOK
OPEN/START 18:30/19:00
10月30日(日) 仙台 enn 2nd
OPEN/START 18:00/18:30
11月06日(日) 札幌 BESSIE HALL
OPEN/START 18:00/18:30
11月12日(土) 新潟 CLUB RIVERST
OPEN/START 18:00/18:30
11月13日(日) 長野 the Venue
OPEN/START 18:00/18:30
11月20日(日) 心斎橋 JANUS
OPEN/START 18:00/18:30
11月22日(火) 大分 club SPOT
OPEN/START 18:30/19:00
※ゲスト: Droog
11月23日(水・祝) 福岡 Queblick
OPEN/START 18:00/18:30
11月24日(木) 西小倉 LIVE SPOT WOW!
OPEN/START 18:30/19:00
※ゲスト: Droog
11月26日(土) 岡山 PEPPERLAND
OPEN/START 18:00/18:30
11月27日(日) 名古屋 CLUB UPSET
OPEN/START 18:00/18:30
12月10日(土) 東京キネマ倶楽部
OPEN/START 18:00/18:30

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