【ライブレポ&インタビュー】人間椅子、<ROCK IN JAPAN FESTIVAL>初登場「27年かかりました!」
8月6日、人間椅子が茨城・国営ひたち海浜公園にて開催された<ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2016>に登場。同フェスへの初出演を果たした。
◆人間椅子 ライブ画像(1)
おどろおどろしい空気がよく似合う人間椅子。通常のライブでのイメージだったり、楽曲だったり、様相だったりと理由はいくつもあるのだが、そんな彼らが真夏のロックフェスに出演した場合、何が起こるのか? 初めては一度しか訪れない。この機会を見逃す手は無かった。
なんせ初出演ということで、会場には初見の観客が多かったはずだ。メンバーが登場すると、まずは様子をうかがっているのだろうという雰囲気が伝わってきたが、1曲目「なまはげ」から重厚なサウンドがぶち込まれると、空気が一変。観客は少しずつ引きこまれ、巻き込まれ、彼らの鳴らす音に拳を突き上げて身体を揺らしていく。まるで吸い込まれているかのように次々と観客が集まり、フロアはもちろん、メンバーのテンションも上がっていくのを感じた。
MCでは、鈴木研一(Vo&B)が「バンド歴27年の人間椅子です。午前中にライブやるのは初めてです。」「暑い、暑すぎる。」とコメント。ナカジマノブ(Vo&Dr)は「ヘイみんなー!! アニキって呼んでくれー!!」と絶叫、「今日は精一杯やるんで、楽しんでってくれよー!!」といつも通り気持ちいいほどのハイテンションだ。和嶋慎治(Vo&G)は、1曲目が化け物の曲、2曲目「芳一受難」が幽霊の曲であると説明し「27年間、このような恐ろしい歌、気持ちの悪い歌を歌ってまいりましたが、おかげ様で<ROCK IN JAPAN>初出場です! 27年かかりました!」と喜びを爆発。「こんな感じでね、30年、35年、40年とこれからも人間椅子をよろしくお願いします!」と今後への意気込みを述べると大きな拍手が沸き起こった。
「音楽は怖いけど、わりと親しみやすい人たちでしょ?」と本人たちも話していたとおり、和やかなMCも彼らの魅力のひとつ。楽曲とのギャップで観客の心をグッと掴むと、ラストに「宇宙からの色」「針の山」を続けて披露。気づけば、向かい合って演奏する彼らの口元には笑みが浮かび、全力をかけてこの時間を楽しんでいることが伝わってくる。
ステージが終わると、この日初めて人間椅子に出会ったのであろう青年たちが「やばかった!」と興奮しながら次の会場へと向かう姿が目に入った。日常生活のなかで、自分の知らない音楽と生で出会うタイミングはそうそう無いだろう。音楽フェスっていいものだなあと、しみじみと感じた瞬間だった。
なおBARKSでは、出番を終えた直後の人間椅子にインタビューを敢行した。こちらも合わせてお楽しみいただきたい。
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