【インタビュー】the GazettE、「“UNDYING”で3部作のDOGMAが最終章ってことになる」

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■代々木はとにかく夢中だったのであまり覚えてないんだ
■とにかく夢中で、楽しいっていう感覚ではなかった


──優しい。それはファンからしたら本当に嬉しいことだろうからね。にしても、1曲のためだけにあのサブステージを作ったのかっていう。そのこだわりはすごいなと。アンコールとかでもう1回くらい使うかな? って思ったから。

REITA:あぁ、サブステージをね(笑)。そこはね、1回だけだからいいんだと思うよ。

葵:それと、もう1回必死で下を走らなくちゃいけないっていうね(笑)。結構距離あるからしんどいのよ(笑)。

──あははは。武道館でのド頭の仕掛けのときも、RUKIがメインステージの高い所から登場して、2曲目にはメインステージの下から迫り上るっていう度肝を抜く構成だったからね。でも、裏では必死だったって聞いたしね(笑)。

RUKI:そう。真っ暗な中でダッシュしたからね。で、結局暗過ぎて見えなくてオデコぶつけてたん瘤でが出来たっていう……。でも、やっぱりライヴって、生のライヴ感ももちろん大事だけど、そういう仕掛け的な面も大事にしたいと思うから。


──いやぁ、武道館も代々木も、オープニングは圧巻だったよ。代々木のオープニングのメインステージでの戒くんの1人舞台もかなりなインパクトだったからね。ドラム台が天井近くまで迫り上って。

戒:あれね(笑)。

葵:外タレみたいでカッコ良かったよね(笑)。

RUKI:そうだね。でもね、個人的な代々木の感想を言うなら、とにかく夢中だったのもあって、あんまり覚えてないんだよね。とにかく夢中だった。楽しいっていう感覚ではなかった。

戒:RUKIは終わった後グッタリしてたもんね(笑)。

麗:俺は純粋に楽しかったけどね。

葵:無邪気だね(笑)。

一同:(爆笑)

RUKI:ツアーでやってきたことをブラッシュアップさせて、落とし込めていたんだろうなとは思うんだけど、自分の中では、ツアーとはまた別な1本だったと感じていて。本当にいろんなところに神経を張り巡らしてたライヴでもあったからね。でも、ライヴの出来としては良かったと思うんだけど、個人的には本当に無の境地だったりしたかな。あの日は、とにかく成功させたいっていう気持ちが強かった。ホールともまた違う規模感だからね、代々木は。

REITA:たしかに、ツアーから約1ヶ月くらい間を置いてのライヴだったから、なかなか感覚を掴むのが大変だったかな。なんか、そういうちょっと悔しさを残すからこそ、また次に頑張りたいって思えるのかなって思うし。だからこそ、またライヴが出来る気がする。

麗:たしかに、そこがあるからこそ、バンドをやっているっていうのもあると思うからね。

──代々木でのライヴは8年ぶりでもあったわけだけど、そこへの気負いはあった?

RUKI:それはないかな。

REITA:うん。そこは関係なかったかな。楽屋の感じもなんか懐かしいというよりは、初見な感じだったし(笑)。

RUKI:あははは。たしかに、初見だったね(笑)。

葵:改装してるみたいだからね(笑)。

──8年前と比べてライヴに変化を感じた?

麗:あまり変わってない気はするけどね。

REITA:昔は、自分たちの意識的なところがまだまだ未熟だったと思う。2デイズやるかやらないかとか、特効をやるかやらないかで、すっごくモメたりしてたの覚えている。言ってみれば、そういうところばっかり気になっていたというか。

麗:たしかに、今思うと、そこ? っていうところにこだわっていた感はあるかもね。

RUKI:アンコールに特効を入れるのは、予定していたみたいだから、盛り上がるかもしれないけど、それは絶対に嫌だとかね。それだけは本当に譲れないとかね。

葵:トッポイね(笑)。

戒:あははは。でも、その時代その時代でこだわりも変わってきていると思うし、そのときそのときの想いもあるからね。今思えば、あったあった、そんなこと、って話に思えるんだけど、そのときは譲れなかったんだと思うし、譲れなかった意味もちゃんと解るからね。それがあっての今かなと。

RUKI:そうそう。その時期はセットリストよりも、そういうポリシー的なところの方が大事だったりしたんだと思う。何よりもそういうところが重要だった。

REITA:必要なことではあったんだろうなって思うね、すべてが。

麗:今回の代々木のセットリストに関しても、魅せ方に関しても、すべてそこまでの経験があって生まれたモノだと思いますからね。ちゃんと的が絞れていたというか。アンコールに予想しなかった旧曲を持って来てサプライズをぶち込んだとしても、そこまで全体の印象が崩れることなくまとめられるだけの計算はちゃんと出来るようになっていた。

戒:うん。ツアーの流れもちゃんと考えつつ、アンコールの意味というのもちゃんと考えつつ、代々木という場所で魅せたかった「DOGMA」をオープニングにした魅せ方と、ラストを「OMINOUS」から「UNDYING」に繋げて締めくくるっていう、やりたかったことを、全部詰め込んだベストな形で魅せられたライヴだったんじゃないかなって思いますね。

──「UNDYING」は、DOGMAを掲げてのプロジェクトの、最後を飾る音源で、「OMINOUS」との関連性も深く感じる1曲だけど、「UNDYING」へと繋げた先に、ワールドツアーと日本でのスタンディングツアーも控えているわけで。ワールドツアーも、基本、今回のツアーの流れに沿ったセットリストで魅せていくの?

REITA:いや、海外はまたちょっと違う魅せ方になると思う。もちろん、アルバムの曲もやるけどね。俺が海外のバンドが来日したときに見たいと思うライヴって、やっぱり新曲ももちろんだけど、もっと知っていて聴きたいと思う曲をやってほしいって思うからね。またいつ海外に行けるか分からないし、the GazettEを1番感じてもらえるライヴにしていけたらなと思うから。

RUKI:俺も、海外のバンドを観に行って新曲ばっかりやられたら、ちょっとオイッってなるからな。

──でも、今回のツアーも代々木でのライヴも、アンコールではガッツリ過去曲を聴かせてくれていたし。

RUKI:いやいやいや、アンコールじゃ遅い。本編にまんべんなく散りばめてほしいからね。自分に置き換えるとそう思うから、海外では、アルバムも聴かせつつ、過去曲もちゃんとまんべんなく散りばめたセットリストでライヴしてこようと思います。

──海外ツアーはどれくらいぶりになる?

戒:3年前になるかな。やっぱり当時も、その時期にリリースしたアルバム曲もやりつつ、ライヴの定番曲とされてる曲を散りばめながら魅せた感じだったんで。でも、海外は本当に反応がダイレクトなんで、伝わってる感がすごく分かるし、気持ちいいし楽しい。

──海外が求めるthe GazettEを、どこに、どんなふうに感じる?

麗:海外の方々が、我々に望むところですよね。そこがね、謎なんですよね。当時は地球の裏側で3,000人とか4,000人が集まってくれること自体が不思議だったし。3年前のツアーは、それを確かめに行ったっていう感覚だったんです。でも、実際、本当に熱いファンの人たちが待っていてくれて、ライヴをやったらすごく盛り上がってくれて感動したんです。バラードでもすごく盛り上がってくれるんですよ。何か、the GazettEの音楽の中に、彼らを高揚させるものがあるんだろうなと思うんですけど、いまだに、それがどういうところなのかっていうのは、自分たち的にも謎なんです。海外のファンの人たちが、the GazettEにしかない何かを感じてくれているとするなら、逆にそれはどんなところなのか、知りたいなって思います。きっと、それこそがthe GazettEの個性でもあると思うので。the GazettEの価値観っていうものを、今回のツアーで知ることが出来たらいいなと思います。そこを自覚して、そこをブラッシュアップしていけたら、もっと向上できると思うので。

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