【2016年グラミー特集】グラミー・トリビュートライブ ~フランク・シナトラ生誕100周年~

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May you live to be 100, and may the last voice you hear be mine.「皆が100歳まで生きますように。そして最期に聞くのが私の歌声でありますように」

フランク・シナトラの有名な言葉。彼はよくこう言ってコンサートを締めくくっていたという。1915年12月12日生まれのシナトラは、生きていれば今年で100歳となる。シナトラが100歳まで生きることはかなわなかったが、その歌声は永遠。

その生誕100周年を記念して、シナトラを愛してやまないトップ・アーティストたちが集まり、彼の名曲で100歳の誕生日を祝う「グラミー・トリビュートライブ ~フランク・シナトラ生誕100周年~」がシナトラゆかりの地である米ラスベガスで開催。12月2日アンコール・シアター・アット・ウィン・ラスベガスで行われたこの豪華な歌のバースデーライブをグラミー賞に先立ち、WOWOWで1月31日に放送する。


▲(中央)フランク・シナトラ、(左上から時計回り)トニー・ベネット、レディー・ガガ、アリシア・キーズ、ボノ(U2)、アッシャー、アダム・レヴィーン、セス・マクファーレン、キャリー・アンダーウッド、ハリー・コニックJr、ザック・ブラウン、セリーヌ・ディオン、ジョン・レジェンド

第2次世界大戦前の1930年代から1990年代まで長きにわたり活躍した、20世紀のアメリカを代表する歌手にして偉大なるエンターテイナー、シナトラ。歌手だけでなく、映画スター、監督、マリリン・モンローなど多くの女優と浮き名を流したプレイボーイ、ジョン・F・ケネディ大統領の友人、そしてマフィアとの黒い関係がささやかれる…などなど、70年以上のキャリアを誇る大スターは、さまざまな顔を持っていた。そしてそんな華々しい経歴の中で確かなことは、彼は1800曲以上をレコーディングし、数々の大ヒット曲を生み出してきた偉大な歌手であり、その後の音楽シーンに絶大な影響を与えたレジェンドであるということ。

このライブは、シナトラの名曲に酔いしれるだけでなく、彼が歩んだ軌跡を追い、彼がどれほど多くのアーティストに影響を与えている存在なのかを歌とエピソードで伝えていく。シナトラという存在を知るドキュメンタリー的な要素もあるので、シナトラ・ファンにはもちろん、あまり知らない人にもおススメな豪華ライブだ。40年代から晩年期までのシナトラの歴史を振り返る構成となっており、ポイントごとにLLクールJや、かつてシナトラのプロデュースを手掛けたクインシー・ジョーンズほか、俳優のジェレミー・レナー(『ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション』『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』ほか)とバート・パトリック(『ターミネーター2』ほか)など豪華ナビゲーターが登場する。

そして、気になる出演アーティストだが、これが最高に贅沢。
まず注目したいのが、セリーヌ・ディオン。彼女はシナトラとデュエットしたこともあるが、先日逝去した夫レネもまたシナトラの大ファンだった。今回、彼女が熱唱した「All The Way」はふたりのウェディング・ソングだったことでも有名。ライブ当時、夫の看病中だったセリーヌは、この特別な曲をシナトラと夫に捧げると言って歌っている。

そして、シナトラゆかりの人物で絶対にはずせないのが、トニー・ベネットだろう。シナトラが「音楽界最高の歌手」と讃えたトニーは、古き良きアメリカの美学を今に伝える第一人者。グラミー賞の常連である生きるレジェンドが登場すると、会場は総立ち!「I've Got the World on a String」でライブを盛り上げる。

さらにアリシア・キーズが、シナトラのピアノナンバー「I've Got a Crush on You」をしっとりと歌えば、会場はたちまち大人のジャズバーの雰囲気に。「あなたに夢中」と歌う恋の名曲は、元々、ガーシュウィン兄弟がミュージカル用に作った曲のため、セリフのように相手に語りかける歌詞になっている。本来は、情熱的で陽気な恋の歌だったが、1939年にリー・ワイリーがスローでセンチメンタルなバラードにアレンジして以来、女心を歌ったバラードとして有名に。その後、シナトラが男目線で歌い、さらに歌の世界観を広げたジャズ・スタンダード・ナンバーだ。アリシアは、この昔から語り継がれた恋のメロディーを、ピアノの弾き語りでシナトラに捧げる。それは、まるでシナトラへのラブレターのように響き、会場の雰囲気もシナトラの面影をしのぶようにしっとりとしたムードに包まれた。その他、アダム・ラヴィーン(マルーン5)、アッシャー、ジョン・レジェンド、キャリー・アンダーウッド、ザック・ブラウンなどが、ジャンルや世代を超えたアーティストたちが出演している。

ちなみに、ちょっと変わった出演者に映画『テッド』の監督であるセス・マクファーレンがいる。彼もまたシナトラの大ファンだということで、唯一歌手ではないのに出演し、歌を披露する。キワドい冗談を連発するキャラクターとして有名な彼が、スモーク&ウィスキーのダンディーなシナトラ・ワールドをどのように歌い上げるのか期待してほしい。

また、シナトラ・ナンバー以外の曲も登場。ロンドンからはU2のボノとジ・エッジが出演し、シナトラのために彼らが書き下ろした「Two Shots Of Happy, One Shot Of Sad」を披露している。シナトラ自身のことを書いた詞だったが、本人に却下されてしまったという逸話を持つ曲だ。その後、ボノはこの曲をオーケストラでレコーディングして、シナトラの80歳の誕生日に贈っている。というわけで、シナトラの曲としてリリースされることはなかったが、ボノが誕生日プレゼントに贈った貴重な曲。生誕100周年ならではのスペシャル・プレゼントだ。

そして、ライブのトリを飾るのがレディー・ガガだ。彼女は、シナトラのトレードマークである、黒のスーツ&蝶ネクタイ姿で登場し、大ヒット曲「Theme from New York, New York」を熱唱。髪はシナトラのようにオールバックでダンディーに。いつもと違うガガが楽しめるのもうれしいサプライズ。ラスベガスのショー・ガールと共にショー仕立てで、ラスベガスの夜に君臨したシナトラの世界を華やかに演出し、ライブを締めくくる。

シナトラの歌には、ロマンティックな物語が宿っている。恋の歌、愛の歌、人生の歌…そこには美学があり、夢があり、ロマンがある。カントリー、ポップス、R&Bなど、ジャンルも世代も違うアーティストたちが歌うことで、いかにシナトラの音楽が時代を越えたものなのか伝わってくる。

豪華アーティストたちによる「グラミー・トリビュートライブ ~フランク・シナトラ生誕100周年~」は1月31日(日)よる8:00~WOWOWプライムにて放送。

写真:Getty Images GRAMMY(R), GRAMMYs(R), GRAMMY Awards(R), and the gramophone logo are registered trademarks of The Recording Academy(R)and are used under license(c)2015 The Recording Academy

<WOWOWオンエア情報>

「生中継!第58回グラミー賞授賞式」 ※生中継 ※二ヵ国語(同時通訳)
2016年2月16日(火)午前 9:00 WOWOWプライム
同日夜は、字幕版でリピート放送
★「第58回グラミー賞授賞式」※字幕
2016年2月16日(火)よる 10:00 WOWOWライブ

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