【インタビュー】Psycho le Cemu、「今がいちばんのピークだっていうところを見せたい」

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■まさにそういうタイミングだった



──そんなPsycho le Cémuが9月16日に3794日ぶりのシングル「あきらめないDAYS」を再びメジャーから発売することになったわけで。メロディがとにかくキャッチーで青空が見えるような爽快感のあるサウンドがPsycho le Cémuらしいなぁって。

seek:タイトル、ダサいですもんね(笑)。

──やっぱり、シャレですか?

seek:仮タイトルはもうちょっとカッコよかったんですよ。そこはPsycho le Cémuらしく。

DAISHI:カッコよすぎて「タイトルやり直し」って言われましたからね(笑)。

Lida:曲を作っている段階ではヴィジュアルのイメージもコンセプトも固まっていなかったんですけど、だんだんレコーディングが進んでいって、いよいよ本タイトルを決めることになったときに、「ないよな」という気持ちもありつつ、「“あきらめないDAYS”でええんちゃう」って言ったら、反応鈍かったんですよ。「ダジャレやんけ」みたいな(笑)。でも、プロデューサーの岡野ハジメさんに話したら「“あきらめないDAYS”、いいじゃないか」と(笑)。その後もいろいろ案は出したんですけど、「あきらめないDAYS」を抜けるタイトルはなかったんです(笑)。

DAISHI:俺らの感覚の中でね。だから、最初は“あきらめないで”って歌ってたのを“あきらめないDAYS”に歌い直したんですよ(笑)。

seek:ちなみに“DAYS”という言葉にはLidaさんからDAISHI、AYA、YURAサマ、seekに向けたメッセージという意味も含まれているんじゃないかと。

──あ、メンバーの名前の頭文字?

DAISHI:深読みね(笑)。

YURAサマ:謎ですけどね。

Lida:ミステリーです。そこは謎なんですから(笑)。

seek:ライヴのコンセプトもミステリーだけど、タイトルにまでミステリー入れこんできたからな。

──後で全員のコスチュームについても語ってもらいますがその前に、歌詞はライヴとリンクしているんですね。

Lida:そうそう。ある程度、コンセプトに沿って歌詞を書いてみました。みんなで音源作るのも久しぶりだったので、「あれ?どうやってPsycho le Cémuの曲って作ってたっけ?」って思い出しながら作りましたね。今の自分たちの等身大の気持ちも踏まえて、こういう明るくて前向きな曲が求められてるのかなと思って、応援歌みたいな感じで作った曲ですね。

──Psycho le Cémuの日々のことを歌っているようにも思える歌詞ですもんね。

Lida:そうですね。特に出だしの“止まってた時計の 秒針がまた動きだす 奇跡みたいだ”っていうところはまさにそういうタイミングだったので。

──Lidaさんらしい曲が来たなと思いました?

DAISHI:思いましたね。

seek:まさにLidaさん節やなぁって。今のバンドの気持ちを表していると同時に10月のライヴ(<Psycho le Cému TOKYO MYSTERY WORLD〜名探偵Dと4人の怪盗たち〜>)の内容ともリンクしててうまくバランスとれてるなぁって。3794日ぶりのシングルにピッタリの曲だなと思いましたね。

DAISHI:僕自身、日常でイヤなことがあったり、しんどいなぁと思ったとき、ふっと“まだまだ あきらめないDAYS”っていうフレーズを歌ってたりするんですよ。働いてがんばってる人、受験、勉強で大変な人にもバッチリな曲だと思うし、やっぱり応援歌だなと思いますね。


──久しぶりの制作はどうでした?

seek:面白かったですね。みんなで曲を持ち寄って、結局2回、選曲会をやって。

──厳選された2曲なんですね。

seek:そうですね。スケジュールはタイトだったんですけど、みんなスキルアップしてるし、レコーディングも10年前とは違う方法で。

Lida:データでやりとりする時代ですからね。

seek:昔はスタジオに集まってやってたんですけどね。それにLidaさんがまさかメールを打てるようになるなんて(笑)。

Lida:メールぐらい打てるわ(笑)。

seek:ただ、みんな進化してるのかと思ったら、未だにDAISHIが使えてないみたいな。

DAISHI:ちょっとタイムラグが(笑)。

seek:「届いた曲どうやって聴くの?」って(笑)。

DAISHI:だから、僕の携帯には最新のアプリが入ってきています。なんとかかんとか、しがみついていってる(笑)。

──ははは。「VIOLETTA〜ヴァイオレッタ〜」のほうは切ないメロディと疾走感のあるサウンドが融合した曲で、これもやっぱり歌メロが立ってますよね。



seek:僕らが活動していたのは1990年代後半から2000年代初頭ですけど、その時代のヴィジュアル系ならではのシンコペーションをあえて取り入れたんですよ。勢いのあるサウンドと歌謡テイストのメロディを組み合わせたんですが、うまいことPsycho le Cémuの新曲として表現できたと思います。「あきらめないDAYS」はLidaさんが歌詞もガッツリ固めてきたんですが、「VIOLETTA~ヴァイオレッタ〜」は後半ギリギリにできた曲で、リズム録りの日に歌詞が出来上がってなかったんです。で、僕が考えた仮歌詞をもとに「ああでもない、こうでもない」ってみんなで作っていきました。

DAISHI:AYAくんもけっこうアイディア出したよね。1個も採用されてないけど(笑)。

Lida:ちゃんと採用されてますよ。

AYA:以前は、僕、作詞には参加しなかったんですよ(笑)。今回のタームからですね。

seek:偉くなったな(笑)。これは書き直し書き直しで最終的に第5稿ぐらいまであった気がしますね。それだけみんなのアイデアが詰まっているので、言葉の使い方から何からちゃんと5人の想いが込められている。

DAISHI:この曲、シングルっぽいですよね。

──そう。両A面っていう感じ。「あきらめないDAYS」がPsycho le Cémuの王道だとしたら「VIOLETTA〜ヴァイオレッタ〜」のほうも別の側面の王道ですね。

Lida:これからの可能性が詰まった曲ですね。ちょっと大人の雰囲気があって。

DAISHI:そうですね。僕、こういう曲調、歌いやすいんです。

──DAISHIさんの声質に合ってますもんね。

DAISHI:プロデューサーの西寺郷太さんにもいろいろアドバイスしてもらったんですけど、歌録りしてると「カッコいい」って言ってくれるんですよ。1回、その言葉が出たら、それ以上、歌わせてくれないんですけどね(笑)。「心配しなくていい。ちゃんといい歌が録れてるから」って。

──ちなみに、この曲もライヴのストーリーと絡んでくるんですか?

seek:いや、そこまで本筋とは絡んでこないと思います。今までにないタイプの曲なのでライヴ本編で新しい軸になってくれるかなと思います。

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