【ライブレポート】ロック混沌の時代の幕開け、女帝ホワイト・エンプレス vs 地獄の使者ベルフェゴール
不穏なアンビエントの調べが幕間を貫き、場内が真っ赤なライトで血塗られたとき、ベルフェゴールがステージに上がった。
<ラウド・パーク14>で初来日を果たした彼らは、暴虐のブラックンド・デス・メタルと白塗り&鮮血ヴィジュアルで強烈なインパクトをもたらしたが、今回はクラブ規模でのライヴで、観衆に逃げ場を与えようとしない。「フィースト・アポン・ザ・デッド」から「イン・ブラッド~ディヴァワー・ディス・サンクティティ」へと突入、ステージは瞬時にして狂気のカリスマ、ヘルムートの瘴気に侵される。
彼のマイクにはガスマスクが括り付けられ、その両側には悪魔の隷(しもべ)である山羊の頭部を模したオブジェが置かれている。最新アルバム『コンジュアリング・ザ・デッド~屍者召喚』のオープニングを飾った「ガスマスク・テラー」をきっかけに、フロアにサークル・ピットが自然発生する。来日前にヘルムートは「日本を地獄の穴に叩き落とす」と宣言していたが、サークル・ピットの真ん中には底知れぬ穴が口を開けているように見えた。
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