【BARKS編集部レビュー】カスタムIEM選びのA to Z、歌を聞くならWestone ES30
▲全てWestone製カスタムIEM。左から、AC2、ES30、ES5、ES60。
私がもともとES30に興味をもったのは、未だにピーター・フランプトンがES30を愛用し続けているという事実を知ったからだ。彼がES30を愛用し続けてずいぶん長い歴史があるが、その後ES50が登場し、さらにES60が発表されてもなお、彼はES30を愛用し続けている。「僕はこれで十分だ」というのがピーターの言い分だが、つまりは一切の不満なく今もなおES30がお気に入りという。上位モデルの存在を意にも介せず愛用し続ける事実の裏には、ES30というモデルが用途にハマれば他には替えられない完成度を誇る個性派であることを示唆している。
ステージでの歌の聞こえやすさは、騒音にまみれた状況で遮音しながら音楽を聞く、我々庶民の電車通勤/通学でのリスニング環境でも、それはそのまま当てはまる。ES30が描くサウンドの世界は、箱庭のような小さな音楽ワールドだけれど、そこで展開される音楽の世界は低域も高域も過不足ないバランスの中で、ボーカルラインをきっちりと拾い上げ耳元でしっかりと歌ってくれるような、独特な心地よさを体験させてくれるものだ。この居心地の良さこそ、ステージモニタとしても使いやすく十分に満足させる最大の美点なのではないかと思われる。
この記事の関連情報
Westoneから、8ドライバーES80とアンビエントEASシリーズ発売
BABYMETAL、イヤモニにWestone ES60を愛用
TERUとTAKURO、イヤモニにWestone ES60を使用
【BARKS編集部レビュー】もしかして、一番いいのは1ドラ・カスタムIEMなのかも
Westoneから、日本限定イヤホンWestone30誕生
【BARKS編集部レビュー】スイスが生んだ、カスタムIEM界の新旗手ハーシュ・アコースティック
【BARKS編集部レビュー】これがおいしいサウンドレシピ…とか、どうですか?
カスタムIEMのエントリーモデル「Westone Sシリーズ」登場
【BARKS編集部レビュー】カスタムイヤーチップUM56の底力