【ライブレポート】地獄の軍団KISS降臨、「Samurai Son」も地獄の初披露
去る2月20日に通算11回目となる日本上陸を果たしたKISS。21日に行なわれた都内某所での記者会見の模様をTVで見たという読者も多いはずだが、バンドはその翌日には今回の最初の公演地にあたる名古屋に入り、ついに2月23日、名古屋・日本ガイシホールにてジャパン・ツアーが幕を開けた。
◆KISS画像
場内が暗転し、それまでステージを覆い隠していた巨大なスクリーンが左右にスライドしていくと、そこにはこれまで目にしたことのなかったステージ・セットが。炎が噴出するすさまじい風景を背に披露されたのは、「デトロイト・ロック・シティ」。アリーナ席のオーディエンスは開演前からほぼ総立ちになっていたが、この時点で場内は完全に“地獄の軍団”に制圧されていた。
以降、彼らは新旧を織り交ぜながらアンコールを含めて全18曲を演奏。KISSのショウに欠かせない定番曲群も、2013年の来日時には演奏されなかった楽曲たちも網羅された演奏メニューには、いわゆるシングル曲のオン・パレードとは違った意味での豪華絢爛さ、痒いところに手が届くような心地好さがあった。
そして特筆すべきは、ももいろクローバーZとのコラボでも話題の最新楽曲、「Samurai Son」がついにライヴで初公開されたこと。観衆をひとつに束ねるフックをたくさん持ったこの曲は、ライヴでこそいっそう効力を発揮するものなのだと筆者自身も改めて感じさせられた次第だ。
詳しい演奏内容については、この場では触れずにおくが、ジーン・シモンズの火吹きや、血を吐き宙を舞うパフォーマンス、ポール・スタンレーの空中移動といった演出面での“お約束”のみならず、いわゆる定番曲をたくさん持つこのバンドのライヴには、わかっていても興奮せざるを得ない強烈さと、観る者すべてを笑顔にしてしまう力が、やはりある。
このツアー自体は今後、大阪、広島、仙台の各地をまわり(仙台公演はKISS史上初!)、3月3日、東京ドームで絶頂を迎えることになる。デビュー40周年の節目を越えたKISSの長い歴史においてもきわめて重要なライヴになるはずの、この公演。きっとあの巨大なドームすらも狭く感じられることになるに違いない。3月3日、東京ドームで会おう!
増田勇一
<KISS / JAPAN TOUR 2015>
2/25(水)大阪・大阪城ホール
2/26(木)広島・広島サンプラザホール
2/28(土)仙台・セキスイハイムスーパーアリーナ<グランディ・21>
3/3(火)東京ドーム
特別参戦: ももいろクローバーZ(*東京公演のみ)
招聘・制作: ウドー音楽事務所 udo.jp/
◆KISSオフィシャルサイト