【ライブレポート】Psycho le Cemu、15周年記念復活ライブ完結、そして未来へ

ポスト

Psycho le Cemuが2015年2月14日および15日の二日間、Zepp DiverCity Tokyoにて<Psycho le Cému 15th Anniversary Live TOKYO PARALLEL WORLD>を開催した。

◆Psycho le Cemu(サイコ・ル・シェイム)画像

デビュー記念日である2014年の10月2日、2015年2月11日に豊洲PIT、2月14日および15日にZepp DiverCity TOKYOで<Psycho le Cemu 15th Anniversary Live TOKYO PARALLEL WORLD>と題した結成15周年アニバーサリーライブを行なうことを発表。そのチケットは即日完売するなど、5人による復活ステージ開催のニュースは当時大きな話題を呼んだ。

そして、その初日となった2月11日の豊洲PIT公演では、サブタイトルどおりの【はじまりの奇跡】を感じさせる全く色褪せることのない素晴しい景色を魅せてくれた。

迎えた最終日。メンバーカラーのペンライトでフロアが埋め尽くされるのはPsycho le Cemuのライブの特色だが、最終日となる2月15日は、前の2日間よりもその光の数が増していたように思った。きっと初めてPsycho le Cemuのライブを観たオーディエンスが、彼らのライブの楽しみ方を改めて知り、そこに花を添えることとなったのだろう。まさに光の連鎖。その鮮やかな光の絨毯は、どんな演出よりも彼らを輝かせるPsycho le Cemuのライブには欠かすことのできないものなのである。

また、この3日間を通して思ったことだが、彼らをインディーズ時代から支えるファンたちはもちろん、確実に彼らには今、新たなファンが付いているということ。当初の活動期間中に生で彼らのライブを体験したことのない世代が噂を伝え聞き、この復活の時に集まったのではないだろうか。この3日間は、ただ昔を懐かしむだけの15周年アニバーサリーライブではなく、まさに【はじまりの奇跡】を感じさせるものだと確信した。

この3日間彼らは、すべてセットリストの内容を変えてライブに挑んだ。2日目となる2月14日は、【~思い出のあの時へ~】というサブタイトルが物語るように、インディーズ時代の懐かしめな楽曲を中心に届けられた。

そして最終日の2月15日。上手ギターのAYAとドラムのYURAサマがボーカルDAISHIの両脇を固め、パフォーマーとなってライブを盛り上げる「MEGATRON」「激愛メリーゴーランド」がオープニングだ。彼らならではの魅せ方を持つ同曲を序盤に置き、間髪入れずに煽り曲にしてディープな音色で激しく畳み掛ける「聖~excalibur~剣」「インドラの矢」「LOVE IS DEAD」でロックバンドとしての真髄を見せつけてくれた。

世の中的に硬派で飾り気のないバンドが称賛を受け、彼らのようなエンタテイメント性を重視したバンドはどうしてか軽視される傾向にあるが、観る者をこんなにも楽しませながらも、しっかりとロックバンドとしての真髄を貫き通せるバンドこそ、もっと高い評価を得て良いはずだ。彼らは活動期に『Newsweek』の“世界が尊敬する日本人100人”特集で掲載された過去を持つほど、他に類のない誇るべきバンドなのである。

ライブ中盤に吹き替えのお芝居を挟むのも彼らのステージの特徴だが、この日も、今回の復活を意味するストーリーに沿った“Psycho le Cemu結成の経緯”がお芝居で演じられ、アンコールではDAISHIが、最終日のサブタイトル【~あの場所を夢見て~】という言葉の中にある“あの場所”を目指す宣言とも思える挨拶を残した。

復活公演は、必ずライブのラストに歌われてきた「Remembrance」を最後にアンコールが締めくくられたのだが、退場を促す場内放送がかかっているにも関わらずオーディエンスは大きな声で「Remembrance」を歌い、彼らをステージへと呼び戻す。そして彼らはその声に「聖~excalibur~剣」を返したのだった。

最高の景色の中、復活の3日間は幕を閉じた。この日の最後、会場に流されたのはラストシングル「LOVE IS DEAD」のカップリング曲である「しばしの別れ」だ。そこにはこんな歌詞がある。<いつか時代を背負うから いまは しばしの別れ>。この歌詞は、次に会うまでの彼らの心情と、この先の未来を物語っているかのようだった。あの場所を夢見て、今、未来は始まった。Psycho le Cemuの未来が明るいものであってくれることを切に願う。

なお、本日2月16日からPsycho le Cemuのオフィシャルモバイルファンクラブがスタート。4月には、2月11日の豊洲PIT公演の模様がWOWOWにて放送される。

■<Psycho le Cému 15th Anniversary Live TOKYO PARALLEL WORLD>
2015/2/15(日) @Zepp DiverCity Tokyo ~あの場所を夢見て~ SET LIST
01. MEGATORON
02. 激愛メリーゴーランド
03. 聖~excalibur~剣
04. インドラの矢
05. LOVE IS DEAD
06. 春夏秋冬
07. 一億のパルチザン
08. With
~芝居~
09. Prism
10. クロノス
11. ONE DAY
12. 道の空
13. LAST EMOTION
14. 銀狼
15. 愛の唄
ENCORE
01. 夢風車
02. 浪漫飛行
03. Muder Death Kill
04. Remembrance
W ENCORE
01. 聖~excalibur~剣


■<Psycho le Cemu 15th Anniversary Live 「TOKYO PARALLEL WORLD」>

2015年2月11日(水・祝) 豊洲PIT ~はじまりの奇跡~
2015年2月14日(土) Zepp DiverCity Tokyo ~想い出の時へ~
2015年2月15日(日) Zepp DiverCity Tokyo ~あの場所を夢見て~
※全公演、即日完売

■2月11日豊洲PIT公演がWOWOWで4月オンエア決定
http://wowow.co.jp/plc/

◆Psycho le Cemu オフィシャルサイト
◆Psycho le Cemu オフィシャルモバイルファンクラブサイト
この記事をポスト

この記事の関連情報