【2015年グラミー特集】バーのトイレ掃除から2年後に大ブレイク！サム・スミス、グラミー賞初ノミネートなるか？

今年最も注目された歌手といえば、間違いなくサム・スミスだろう。

◆サム・スミス画像

ロンドンのバーでトイレ掃除をしていた20歳の彼が、そのわずか2年後にデビューアルバムを世界中で何百万枚も売り上げてしまうほどの超ビッグアーティストになろうとは、本人すら想像だにしていなかったのではないか。

もちろん、これまでの道のりはそう平坦なものではなかった。ロンドンの金融街シティでトレーダーとして働く母と専業主夫の父のもとで妹2人とともに育てられたサムは、幼い頃から演技や歌が大好きだった。8歳のとき車内でサムの歌声を聴いた父は、すぐに地元のジャズ歌手に連絡してサムに歌のレッスンを受けさせた。そして早くも12歳で初めてのマネージャーを持つことに。しかしここからサムの長くて辛い日々が始まった。「僕の周りには大人がいっぱいいて皆何かを感じ取ってくれたんだけど、皆その『何か』をどうしていいのかわからなかったみたいだ」とサムは振り返る。それからはマネージャーが何人も変わり、そのたびにサムの夢も壊されてしまった。

そんな彼に本当のチャンスが訪れたのは2009年。サムは通算7人めとなる現在のマネージャーに出会った。実はこのマネージャー、英国の歌姫アデルがコンサートを行った際サポートアクトを務めていた元歌手で、偶然サムはこのコンサートを観に行っていたんだとか。その3年後にサムはこのマネージャーと知り合うことになり、それから次第に道が開けて行き現在に至ったという。「男性版アデル」と称されるサムとアデルの繋がりは、ソウルフルなボイスだけでなくこんなところにもあったようだ。

私生活ではゲイであることをカミングアウトしているサム。自身の経験＝男性への片思いをテーマに歌い上げたデビューアルバム『イン・ザ・ロンリー・アワー』は、第57回グラミー賞でノミネート確実との呼び声が高い。彼の想いはグラミーの女神に届くのか？大いに注目だ。

Photo：Getty Images / FilmMagic, Inc

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