【インタビュー】Purple Stone、完全復活作に「3人でステージに立てる嬉しさや貴重さ」
■やるからには一番を取らないと意味がない
■目指しているのはドーム・ツアーやスタジアム・ライブができる存在──keiya
▲GAK(G & Prog) |
風麻:原曲は2年くらい前に僕が作りました。せつない雰囲気を作りたくて、ひたすらマイナーな感じを目指した曲です。当時の僕らは曲作りのために2ヶ月くらい缶詰めになっていたんですけど、精神的にかなり追い詰められて、この曲の歌詞の通りの状態だったんです。どこかに行ってしまいたいという気持ちが反映されている(笑)。
──な、なるほど(笑)。「どこか遠くへ」は、昭和の匂いを持ったメロディーが活かされていることも特徴になっています。
風麻:昭和の曲が好きなんです。昭和感のあるレトロなメロディにコンテンポラリーな感覚を活かしたGAKのアレンジが混ざることで、面白いものになったなと思います。
GAK:メロディーが古き良きものなので物悲しさを倍増させないように、アレンジやサウンド的には力強くてラウドなものを目指しましたね。結果的に、Purple Stone独自のものに落とし込めたんじゃないかなと思います。
風麻:ベースプレイも歌謡曲っぽいアプローチをすると、ただの昭和歌謡になってしまうので、当時ロック感や音の太さをイメージして音作りをしました。フレーズ的にはAメロからメロディアスだったりするので、極力歌の邪魔をしないことを意識したプレイになっています。
GAK:この曲もバッキングはkeiya君で、僕はリードを弾きました。レコーディングスタジオで一緒に音作りとかしたんですけど、古臭い感じにならないようにギターの音を太く設定しましたね。楽曲を俯瞰で見て、本当に必要なフレーズだけをリードに入れました。
keiya:歌詞は風麻くんと一緒に書きました。昭和メロディーというコンセプトがあったし、僕もそういうものは好きなので、ちょっと昭和の同棲フォーク的なものを思わせる歌詞にしました。ただ悲し過ぎるのは違うなと思っていたので、切ない感情を描きつつ最後に前向きな部分も織り込んでいます。
──すごく寂しい状況をさらっと描いていますね。
keiya:聴いてくれる人がいろんなことを想像しやすいように、具体的な描写はあまりしていないんです。だからジメッとはしていないですね。歌も切なさを大事にしつつ、ウェットになり過ぎないことを意識しました。
──通常盤に収録される「Hysteric Lady」は、スタイリッシュなサビを配したシャッフルチューンです。
keiya:この曲はGAKが原曲を持ってきたんですけど、サビを僕が作り直して完成させたのでGAKと僕の共作です。
GAK:まずドロッとしたシャッフルチューンを作りたいということが明確にあったんですよ。インダストリアルな味わいにしたくて、マリリン・マンソンをイメージしましたね。そこに薄くデジタルテイストを入れたりディテールにこだわって、Purple Stoneっぽく仕上げました。
風麻:歌詞のテーマは僕が。これはストーカーがテーマなんですよね。しかも被害者側じゃなくて加害者側の気持ち。ニュースを見るとストーカーは精神異常者みたいに言われることが多いじゃないですか。もちろんストーカー行為は良くないことだけど、その人はその人の環境で育ってきたわけで、その人自体は悪くないのかもしれないと思ったことがあったんですよ。実際のところはどうだろうと、フラットにストーカーの気持ちになって書いてみたんです。その結果、歪んでいるけど愛は真っすぐなのかもしれないと思って。そこからkeiyaと2人で書き上げました。
keiya:ドラムにもかなりこだわりました。グリッドにピッタリ合わせた打ち込みは気持ち悪いので、微妙にズラしていい揺れが出るように調整しているんです。フレーズも、ゆったり聴こえるようなものを入れ込んでいきながら形にしたので、ドラムにも耳を傾けてもらえると嬉しいです。
▲「甘酸っぱいマンゴー」通常盤 |
風麻:改めて気持ちを引き締めて、これからの活動に取り組んでいこうと思っています。僕らはできるだけ早く一番になりたいという想いがあって。今回のシングルも“良い曲です!”と胸を張って言えるものが揃っているので、より多くの人に聴いて欲しいですね。ロックが好きな人はもちろん、普段ポップスを聴いている人にも気に入ってもらえると思います。
GAK:「甘酸っぱいマンゴー」は自信作なので、ぜひ聴いてほしいです。Purple Stoneは楽曲の良さが一番の武器だと思うので、今後もそれを活かつつ、ポピュラー・ミュージックのフィールドに入っていって、20年30年と語り継がれるような名曲を残したいと思っています。
keiya:僕は自分が思っていることや夢を全部口に出すタイプなんですね。なので言ってしまいますけど、やるからには一番を取らないと意味がないと思っています。僕が目指しているのは、ドーム・ツアーができたり、スタジアム・ライブができたりする存在になること。そこを目指さないなら今すぐ音楽をやめると思います。そういういう考え方だから、ガツガツ活動していきたいし、音楽性に関しても自分が好きなものだけをやりたいとは思わない。今のリスナーがどういうものを求めていて、どういうものが社会的に求められているのかを見極めて曲をいっぱい作っていきたいですね。売れるなら何でも良いということではなくて、Purple Stoneは多くの人を惹きつけるポピュラリティーを持った音楽を作ることにやり甲斐を感じるメンバーが揃っているんです。
取材・文◎村上孝之
■1stシングル「甘酸っぱいマンゴー」
Released on 2014.11.26
【初回限定盤(CD+DVD)】¥1,389 +tax / CCR-007 (DVD:CCR-007B)
1. 甘酸っぱいマンゴー
2. どこか遠くへ
<[DVD収録曲>
1. 甘酸っぱいマンゴー Music Video
【通常盤(CD)】¥926 + tax / CCR-008
1. 甘酸っぱいマンゴー
2. Hysteric Lady
■<K4『R』presents「THE WORLD~v★rock~vol.5」>
2014.11.28(FRI) 東京・新宿RUIDO K4
■<Crimson Shiva 東名阪主催Tour「Pray the MOON」-名古屋>
2014.12.01(MON) 愛知・HOLIDAY NAGOYA NEX
■<Crimson Shiva 東名阪主催Tour「Pray the MOON」-大阪>
2014.12.04(THU) 大阪・OSAKA MUSE
■<KERBEROS presents "ヴィジュアル戦国時代『- 唯我独尊 - Vol.5』">
2014.12.12(FRI) 大阪・Ash OSAKA
■<bell+presents「Break Rush~vol.3~」>
2014.12.19(FRI) 東京・新宿RUIDO K4
■<VISUAL GRAFFITI vol.2>
2015.01.17(SAT) 大阪・OSAKA MUSE
■<BASH! 3rd single「不埒華」発売記念主催『不埒な私をどうか』>
2015.01.23(FRI) 大阪・OSAKA RUIDO
◆Purple Stone オフィシャルサイト
◆Purple Stone オフィシャルYouTubeチャンネル
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