【ライブレポート】nano.RIPE、様々な喜怒哀楽「それがボクら人間なのだから」

2015年はnano.RIPEにとってメジャーデビュー5周年のアニバーサリーイヤー。5周年企画第一弾として、2015年1月3日にZepp DiverCity Tokyoにてワンマンライブが開催となる。チケット一般発売は10月11日からスタートだ。

◆nano.RIPE画像

「4回転じゃ足りなくて5回転目に入る夜。デビューしてあっという間に5年目に突入しました。一発目は最大級のライブハウスで歌います。この人たちは何年経っても足りないって言うんだろうな。なんて野暮なことは言わず、2015年の幕開けをぼくらと歌い踊りましょう。1年かけた大きなお祭りの始まりです」──きみコ

2014年夏にリリースした、TVアニメ『グラスリップ』ED主題歌シングル「透明な世界」を引っさげ、nano.RIPE（ナノライプ）は今まさに全国ツアーの真最中だ。9月27日に行われた渋谷WWWでの東京公演の様子から、札幌、岡山、福岡、大阪、金沢、仙台、名古屋、と全国8ヶ所をすべて2デイズで回るツアー＜有色透明＞のnano.RIPEの今をお届けしよう。

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nano.RIPEの全国ツアー＜有色透明＞は、超満員の観客で埋め尽くされたShibuya WWWで幕を開けた。場内が暗転、きみコのストーリーテリングが始まると、いよいよだという感じで色めきだつ観客。そこへメンバーが現れると、会場は歓喜の叫び声に包まれた。

この日のオープニングは「絶対値」。少し重ためのメロディーに、小刻みに身体を揺らしていた観客は、爽快なサビにさしかかると一斉にジャンプした。続けてファンの間でも人気の高い「面影ワープ」。いつもなら後半の盛り上がりどころで演奏されるが、この日はなんと2曲目に。サビでは早くも大合唱が始まり、アッパーのリズムに乗せたギターの間奏にも「オイ！オイ！」と声があがる。さらに3曲目には、これもまたいつもなら後半の盛り上がり曲「リアルワールド」が。怒濤の攻勢にうれしい悲鳴の観客は、タオルを回しながら曲頭の「パッパッパラッ」を一緒に歌い、サビ前の「アーアー！」というコーラスを熱唱する。きみコも「いくぞシブヤ！」と、声をあげて観客をあおった。

MCでは、今回のツアーに向けての気持ちを語ったきみコ。「2ヶ月どうだった？」と問いかけると客席からは「寂しかった！」「つまらなかった！」などの声があがる。それに対してきみコも、「激しく同意！」と首を縦に大きく振った。常々“ステージこそ自分の居場所”と話す彼女にとって、7月に最新シングル「透明な世界」をリリースしてからの2ヶ月間、この日をどんなに心待ちにしていたことか。いつもなら後半に演奏していた盛り上がり曲を立ち上がりから連発したことも、きっと彼女のあふれんばかりの想いの表れだろう。加えて今回のツアーは、各会場すべてを2デイズで、セットリストもまったく変えて開催されている。つまり2デイズ続けて観ても、何度観に行ってもまったく違うnano.RIPEが楽しめるわけだ。

思えばツアータイトルの＜有色透明＞には、“心は透明で目に見えないが、感情に合わせていろいろな色に変化する。きっとそれがボクら人間なのだから”との意味を込めたと、きみコは話していた。1日の間に何度も感情が動き、まったく同じ感情の日は1日たりとないわけで、全日程まったく同じセットリストが存在しないこのツアーは、そういう意味では『ボクら人間なのだからツアー』と呼んでもいいだろう。実際この日も、ただ騒いでタオルを回すばかりではなく、中盤「よすが」「祈りうた」のくだりでは、目を閉じてじっくり歌詞を聴く観客の姿も。

MCではギターのササキジュンがさんざんイジられ、そこで生まれた「キミたち～！」というかけ声がその場でなぜか大流行。物販のTシャツのデザイン自慢をしたかと思えば、きみコが会場で販売している詩集の売れゆきを嘆いたりと、実に様々な喜怒哀楽を見せてくれた。「みんなにとって、ボクらとの出会いが、気付いたらいつの間にか恋に墜ちていたみたいなものだったらうれしいです」ときみコ。ドキドキしたりワクワクしたりキュンキュンしたり、泣いて笑って騒いで……。nano.RIPEのステージには、人間の持つすべての感情が詰まっている。

Text：榑林史章
Photo：KENN THUNDERSTORM（Thunderstormstudio）


＜nano.RIPE 5th anniversary program Vol.1「4回転じゃ足りなくて5回転目に入る夜」＞
2015年1月3日（土）
＠Zepp DiverCity（TOKYO）
チケット一般発売10月11日（土）～
\4,200（税込）※ドリンク別 ※オールスタンディング ※3歳以上チケット必要
[問]ディスクガレージ 050-5533-0888（平日 12：00～19：00）

＜nano.RIPE LIVE TOUR 2014 「有色透明」＞
10月25日（土）・26（日）札幌 COLONY
[問]マウントアライブ 011-211-5600（平日 11：00～14：00/15：00～18：00）
11月1日（土）・2（日）岡山 CRAZY MAMA 2nd Room
[問]夢番地岡山 086-231-3531（平日 11：00～19：00）
11月8日（土）・9（日）福岡 DRUM SON
[問]キョードー西日本 092-714-0159（平日 10：00～19：00/土曜 10：00～17：00）
11月29日（土）30（日）OSAKA MUSE
[問]キョードーインフォメーション 06-7732-8888（10：00～19：00）
12月6日（土）・7（日）金沢 AZ
[問]キョードー北陸チケットセンター 025-245-5100（平日 11：00～18：00/土曜 10：00～17：00）
12月13日（土）・14（日）仙台 MACANA
[問]ニュース・プロモーション 022-266-7555（平日 11：00～18：00）
12月20日（土）・21（日）名古屋 Electric Lady Land
[問]サンデーフォークプロモーション 052-320-9100（毎日 10：00～18：00）
チケット\4,200（税込）/ 両日通し券 \8,000（税込）
※ドリンク別 ※オールスタンディング ※3歳以上チケット必要

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