【インタビュー】FUTURE BOYZ、世界水準のEDMサウンドを発信するハイスペックなシンガーデュオ
FUTURE BOYZは、沖縄出身のiamSHUM(シュン)、thisisWAYNE(ウェイン)の2人によるEDMシンガーデュオ。2人とも180cm超えのモデル並みのルックスを持つバイリンガルというハイスペックな素養を武器に、世界水準のEDMサウンドを日本から発信していく。9月24日にリリースのデビューミニアルバム『TOKYO STYLE』には、Andrew UnderbergやDave Audeなど、世界の名だたるクリエイターが参加。ビジュアルはLADY GAGAが来日の際は必ず立ち寄るセレクトショップとして知られるFAKE TOKYOのチーフディレクター・柳翔吾が担当。音楽だけではなく、クラブファッション、カルチャーを牽引するユニットとしても注目の彼らの素顔を2人へのインタビューをお届けしよう。さらに、近日中には、ヴィジュアルプロデューサーの柳翔吾氏との対談によってクラブファッション、カルチャーへの取り組みを浮き彫りにする。
◆FUTURE BOYZ~拡大画像~
■PREHISTORY OF BIRTH
──まずはFUTURE BOYZ結成のいきさつから聞かせてもらえますか?
iamSHUM:僕は沖縄生まれの沖縄育ちで、thisisWAYNEはアメリカ生まれの沖縄育ち。出会ったのも沖縄です。
thisisWAYNE:僕は、父が海兵隊だったので、基地を点々としながら9歳~10歳くらいまでアメリカにいたんです。母は宮古島出身で、沖縄に異動になったときに出会ったという。
iamSHUM:thisisWAYNEとは共通の知り合いのパーティーで出会って。その時にthisisWAYNEがTrey Songzの曲を歌ってるのを聴いて、「スゲェ、いい声してんなぁ」って思ったんですよ。甘い声でR&Bを歌ってたたので、その場にいる人がみんな、その歌声に酔ってて(笑)。僕もすごく気に入って、翌日、thisisWAYNEを僕のスタジオに呼んで、僕の作った曲を歌ってもらってレコーディングしたらすごいマッチしたんです。thisisWAYNEというアーティストが歌うことで、すごい良い化学反応が起こるなぁと思って、「一緒にやろう!」って誘ったのが結成のきっかけです。
──FUTURE BOYZというユニット名はどうやって決めたの?
iamSHUM:thisisWAYNEのアイデアですね。それを僕が気に入って。
thisisWAYNE:候補はたくさんあったんですが、響きがいいなぁと思ったんですよね。iamSHUMも一番ピンと来たみたいで。
iamSHUM:どうしてもこれがいいって思ったんです。
thisisWAYNE:新しい感じもするし、新しいものを作っていくならそういう名前がいいじゃないですか。
──新しいものを作っていきたいという気持ちが結成当初からかなり強かったんですね。
iamSHUM:はい。thisisWAYNEと組むなら、誰もやったことがないような新しいものをやりたいっていう意識は相当強かったです。thisisWAYNEにもそれを伝えたら同じ気持ちで。音楽もそうだし、ファッション、カルチャー、すべてが新しい男たちっていう意味も込めてFUTURE BOYZにしようと。
──やると決めてからここまでかなりハイスピードでしたよね。
thisisWAYNE:早かったですね。
iamSHUM:でもかなり濃い2年間でした。2年前に結成して、曲をバンバン作って、ライヴを重ねていくうちに、avexのスタッフと出会ったんですが、お互いにやりたいことや目標が一致して、今に至るという感じです。
■ROOTS OF MUSIC
──2人とも音楽的なルーツが幅広いですが、それぞれどんなきっかけで音楽を始めたんですか?
iamSHUM:僕はもともとバンドから音楽をスタートしてるんです。中学の時にバンドをはじめたんですが、その時はギター&ヴォーカルで、SUM41とかGREEN DAY、Blink182、LINKIN PARKのコピーをしていました。聴いていた音楽はジャンルを問わず。ラップ、ポップス、ジャズ、歌モノ……ロックに限らずずっと聴いていました。それで、2004年くらいに知り合いからDaft Punkを教えてもらったんですよ。「わっ、これなんだろう?カッコいい!」って衝撃を受けて、そこからエレクトロに興味を持つようになったんです。
──ギターから音楽を初めている人がDaft Punkに惹かれるのってわかりますよ。Daft Punkの曲って早弾きのギターフレーズが入ってたりして、ギターキッズ魂を感じますからね。
iamSHUM:そうそう(笑)。あの人たちは、音楽が本当に好きなんだろうなって思うし、バンドをやっていた人が作るような曲の構成だったり作り方だったりするんです。曲のいじり具合やサンプリングの仕方が面白い。今の時代にあえてこのビートを持ってくる!?っていう、「あえて」感がすごくて(笑)。一歩先、いや……三歩先行っているなぁと思いました。で、その後、、2006年にくらいにDavid Guettaのサウンドに出会って、エレクトロを追求して作り始めたんです。
──iamSHUMさんはプロデューサー志望だったんですね。
iamSHUM:はい。僕の中で、プロデューサー四天王っていうのがいるんです。David Guetta、will.i.am、Dr. Dre、Timbaland。彼らをキャッチアップできるようなアーティストになるのが目標になったんです。この人たちを目指す……ではなく、この人たちを超えてやるって意識して今は音楽活動をしています。
──なるほど。この幅広さも、今のような変遷を経てなんですね。
iamSHUM:親がビートルズ好きだったので、小さい頃から家でかかっていたんです。ギターを始めたときも、母にビートルズの曲のコードを教えてもらって。
──エリック・クラプトンがフェイヴァリット・アーティストに入っているのもそうせいですか?
iamSHUM:あぁ……ギターを習うために聴いた曲もあるし、曲から入った人もいるんですよ。ビートルズはコードが簡単なので、練習曲から入って好きになりました。
──thisisWAYNEさんはR&Bから音楽に入ったんですか?
thisisWAYNE:バスケットをずっとやってたんですけど、僕以外はみんな黒人のメンバーだったので、自然とヒップホップやR&Bがかかってて。ファッションも彼らに影響を受けましたし。ブラックミュージックから聴き始めて、パンク、ロック、ポップスってどんどん広がって行きました。
──しかも、J-POPも好きなんですね。
thisisWAYNE:はい。J-POPは沖縄に移住してから聴くようになったんです。良いものは良いっていうのが僕の考え方なので、引っかかったものはジャンルの関係なく聴いていたんです。それがFUTURE BOYZの音楽に通ずるところでもあるのかなって。聴いてて気持ち良いから、聴いてて格好良いから、だからこれをやろうっていう、そういうシンプルなところだと思うんです。
──ルーツを分析すると、thisisWAYNEさんはどちらかと言うと歌寄りで、iamSHUMさんは楽器から入った人ならでは……という感じでしょうか。
iamSHUM:そうかもしれない。それは、歌い方にも出るんです。thisisWAYNEはR&Bチックな歌い方。僕はロックな歌い方。そういう2人が一緒に歌うと新しいものが生まれるし、そういう2人がコーラスをしたら面白いし。パフォーマンスにもそれが出るから、2人の違いが出てくることが面白いし、味になってるのかなって。
──2人とも方向性が微妙に違う幅の広さで音楽を聴いてきているというのも味になっていると思います。
thisisWAYNE:そうかもしれない。かぶってるところもあるんですけどね。
──LINKIN PARKは2人とも好きですよね。
iamSHUM:モンスターバンドですからね。
thisisWAYNE:しかも、あれだけ人気のあるバンドなのに新しいことにチャレンジするんですよね。アルバムによって曲調が変わったり、そういう部分でもカッコいいと思っていました。常に新しいものを聴かせてくれる。Jay-Zとコラボをしたりとか。そういうのもすごく良いなぁと。
──LINKIN PARKの柔軟性はFUTURE BOYZの精神にも通じていますね。
iamSHUM:そうですね。でも、いろんなジャンルのものを聴くのって本当に勉強になるんです。例えばボサノバを聴いたら、「あっ、こんなコンガが入ってるんだ」って気付いたり。バンジョーとかギターのフレーズとか、こんなの今度、自分の曲に入れてみようかなとか。ジャズのギターのリフが格好良くてサンプリングしたくなったり。自分たちのジャンル以外のものを聴くと色んな発見があるんです。新しい発想も生まれるし、いろんなジャンルの曲を聴くようにしています。
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