【インタビュー<前編>】ギルガメッシュ、結成10周年記念アルバムにライヴを再現「遠回りはしたかもしれないけど、これで正解」
■またモチベーションを高めた状態で、戻ってこられた
■いろんな景色を見てこないと、今の曲は作れない
左迅:ベルリン(<J Shock 2007>Palladium / Cologne, Germany)へ行ったときに撮ったヤツです。
──この年から海外でのライヴをやってるんですよね。
愁:ベルリンの前にまずアメリカ(<J-Rock Revolution Festival>THE WILTERN / Los Angeles, USA)でライヴをやってて。
弐:YOSHIKIさんが企画したフェスに出演させてもらったんです。
Яyo:で、ヨーロッパからも声をかけてもらって、ベルリンで開催されたコンベンションに出たんですよ。
──ベルリンでのライヴはどうでしたか?
左迅:予想以上に人気があってビックリしましたね。
Яyo:日本だと、まだ渋谷クラブクアトロもやれてないレベルだったんですけど、1000人キャパぐらいのライヴハウスに人が詰めかけてて。「先にこっちで人気が出たのか!?」と(笑)。
左迅:アメリカでのライヴもそうだったんですけど、音楽だけで認められることを確認できたわけで、凄く自信になりました。
弐:そのころの話で凄く憶えてるのが、ベルリンでライヴをやったことが現地新聞の記事になったんですけど、バンドの説明に“悪魔を崇拝したバンド”って書いてあって(一同笑)。
弐:みんなで「してないよ!」と(笑)。
──ははは。また、3rdフルアルバム『MUSIC』(2008年)では大きな音楽的変化がありましたよね。
Яyo:新しい挑戦として、デジタルなサウンドを導入しました。加えて、衣装もスーツからパーカーっていう、真っ黒だけどラフなスタイルにもなって。
左迅:音楽的に新しい要素も取り入れたし、スーツを脱ぎ捨て、さらに攻めていこうという時期でした。47都道府県ツアーもやったりして、いろんなことが変わっていきましたね。
──それまでの流れって、凄く順調だったじゃないですか。ここで挑戦をするのは凄くリスキーだったんじゃないかなと。
Яyo:表現したいことが増えたんですよね。デジタルサウンドは凄く好きだったし、バンドにぶち込んだら面白いことができると思ったから。
左迅:やりたいからやるっていう、そこは昔から変わらずあるんですよ。
──当時の反響はどうでした?
Яyo:賛否はありましたよ。ただ、新しいお客さんが凄く増えて、バンドとしても勢いが加速したし。SHIBUYA-AXライヴもソールドさせて、モチベーションもかなり高かったですね。
──その後の流れがギルガメッシュらしいというか、またさらなる変貌を遂げていくじゃないですか。4thフルアルバム『NOW』(2009年)ではメロウな雰囲気を前へ押し出してますし。
Яyo:やっぱり、いろんな挑戦をしていきたいっていう気持ちがあるんですよ。シャウトはいっぱいやってきたから、メロウな曲もやってみたいと考えたし。
──当時の写真を見ると、確かに写真のテイストもメロウではあるんですが、『NOW』のアーティスト写真でパーカースタイルからスーツに戻ってますね。
Яyo:雰囲気としては、スタイリッシュなお兄さんというか、ちょっと茶の間受けしようとしましたね(笑)。
左迅:オレらって、アルバムによって磨いてるところが違うんですよ。こうやって振り返ると、いろんなことに挑戦したからこそ今があるんだなと思いますね。
──そして、5thフルアルバム『GO』(2011年)になると、それまでのスーツ路線から、またここでグッとカジュアルというか。
弐:まあ、カジュアルですね。
左迅:この時期はホールでもライヴをやるようになって。曲もそうだし、演出面でもそういった会場だからこそ表現できるエンターテイメントみたいなのが強かったと思います。
──その次はもう記憶に新しい6thフルアルバム『MONSTER』(2013年)になりますが、意外と写真の時系列をグチャグチャにしても違和感がないのかなと思ったりもしますよ。
Яyo:そうかもしれないですね。
──その都度、バンドのムードに合わせたスタイルをしてるから、例えば「斬鉄拳」(2012年)のころのアーティスト写真が昔だと言われても、それはそれですんなりと受け入れられますし。
左迅:音楽を見た目でも表現しようとしたのがヴィジュアル系の始まりだと思うし、そこは長所ですよね。誇るべきところかなと思います。
──ザッとこれまでを簡単に振り返っていただきましたが、前だけを向いて活動してきた10年と言えますか?
左迅:攻めの姿勢は変えずにきてるなと思いますけど、やっぱりいろいろありましたよ。
Яyo:大きな出来事で言えば、2013年は活動休止もありましたから。どこへ進むべきかもわからなくなったし。
──それは音楽的な部分で? それとも、バンドとして?
Яyo:両方でしたね。みんなが見てるポイントのズレがあって、そのズレがズレを呼ぶみたいな。バンドが大きくなれば関わる人も増えるわけで、そこで心の弱さがみんな浮き彫りになったんです。結局、7ヶ月ぐらい休止して、自分たち自身をしっかり見つめ直して、またモチベーションを高めた状態で戻ってこれましたけど。
──そういった大きなアクシデントを乗り越えて、この10周年で今のバンドを物語るベストアルバムを制作したとき、年代を問わず曲が選ばれたのは凄くよかったですよね。
左迅:いろんな景色を見てこないと、今の曲は作れないだろうし。遠回りはしたかもしれないけど、これで正解っていうか、よかったと思いますね。
取材・文◎ヤコウリュウジ
■BEST ALBUM「LIVE BEST」
2014年3月26日(水)
【初回生産限定盤(CD+DVD)】XNDC-10062/B / ¥4,500(本体)+税
【通常盤(CD)】XNDC-10063 / ¥3,000(本体)+税
01. patchwork
02. お前に捧げる醜い声
03. DIRTY STORY
04. Vision
05. FREAKS
06. ULTIMATE 4
07. bit crash
08. CRAZY-FLAG
09. MISSION CODE
10. 斬鉄拳
11. 睡蓮
12. volcano
13. Break Down
14. 遮断
15. BORDER
16. smash!!
17. Never ending story
18. evolution
19. Future ※通常盤のみ収録
[DVD] Music Video
01. 終わりと未来
02. Vermillion
03. 壊れていく世界
04. Break Down
05. ALIVE
06. BORDER
07. crying rain
08. DIRTY STORY
09. arrow
10. COLOR
11. イノチノキ
12. destiny
13. evolution
■<girugamesh 2014 tour "MONSTER">
4月1日(火) 渋谷CLUB QUATTRO
OPEN 18:00 / START 19:00 O.A./MAKE MY DAY
[問]DISK GARAGE 050-5533-0888
4月5日(土) 広島NAMIKI JUNCTION
OPEN 16:30 / START 17:00 O.A./キバオブアキバ
[問]夢番地広島 082-249-3571
4月6日(日) 福岡DRUM Be-1
OPEN 16:30 / START 17:00 O.A./彼女 in the display
[問]キョードー西日本 092-714-0159
4月12日(土) 長野CLUB JUNK BOX
OPEN 16:30 / START 17:00 O.A./NOCTURNAL BLOODLUST
[問]FOB新潟 025-229-5000
4月13日(日) 新潟GOLDEN PIGS RED
OPEN 16:30 / START 17:00 O.A./KEEP YOUR HANDs OFF MY GIRL
[問]FOB新潟 025-229-5000
4月19日(土) 札幌cube garden
OPEN 16:30 / START 17:00 O.A./NOISEMAKER
[問]WESS 011-614-9999
4月20日(日) 仙台MACANA
OPEN 16:30 / START 17:00 O.A./NOCTURNAL BLOODLUST
[問]ニュース・プロモーション 022-266-7555
4月26日(土) 松山SALONKITTY
OPEN 16:30 / START 17:00 O.A./MAKE MY DAY
[問]DUKE松山 089-947-3535
4月27日(日) 梅田CLUB QUATTRO
OPEN 16:00 / START 17:00 O.A./MAKE MY DAY
[問]キョードーインフォメーション 06-7732-8888
4月29日(火・祝) 名古屋CLUB QUATTRO
OPEN 16:00 / START 17:00 O.A./DEZERT
[問]ジェイルハウス 052-936-6041
前売¥3,800 当日¥4,300(税込・全立見・ドリンク代別)※未就学児童入場不可
チケット一般発売:2014年3月1日(土)
ちけっとぴあ http://p.tl/MMVb
ローソンチケット http://p.tl/4O5C
イープラス http://p.tl/gYk7
CNプレイガイド http://p.tl/aaeK
■<girugamesh 2014 Europe tour "MONSTER">
5月23日(金)Bingo Club (Kiev, Ukraine)
5月24日(土)Moscow Hall (Moscow, Russia)
5月25日(日)Zal Ozhidaniya (St Petersburg, Russia)
5月27日(火)Szene (Vienna, Austria)
5月28日(水)Club 202 (Budapest, Hungary)
5月30日(金)Backstage (Munich, Germany)
5月31日(土)Colos-Saal (Aschaffenburg, Germany)
6月01日(日)Divan du Monde (Paris, France)
6月03日(火)Ninkasi Kao (Lyon, France)
6月05日(木)Proxima (Warsaw, Poland)
6月06日(金)Zeche Carl (Essen, Germany)
6月07日(土)LIDO (Berlin, Germany)
6月09日(月)O2 Academy Inslington (London, UK)
6月11日(水)Nosturi (Helsinki, Finland)
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