【インタビュー<前編>】ギルガメッシュ、結成10周年記念アルバムにライヴを再現「遠回りはしたかもしれないけど、これで正解」
ギルガメッシュが3月26日、『LIVE BEST』と冠したベストアルバムをリリースする。このアルバムは結成10周年を記念して発表されるものであり、ライヴバンドとして疑いのない活動を展開してきたギルガメッシュが、そのステージに欠かせぬ楽曲群をReMixなる手法にて現在進行形へ昇華させた作品だ。そういう意味では、いわゆるシングル曲を集めてみました的なベストアルバムとは主旨がまったく異なり、彼らの意志と道程に貫かれた最新サウンドだと言い換えることもできる。結果、収録された楽曲群は年代を問わない全19曲。「“これぞ、ライヴでのギルガメッシュ”っていう曲が詰まってるし、凄く伝わりやすいんじゃないのかな」というボーカリスト左迅の言葉通り、入門編としても集大成としても現在形としても味わうことのできる仕上がりだ。
◆ギルガメッシュ 拡大画像
ベストアルバム『LIVE BEST』をもとに、ギルガメッシュの10年を振り返るインタビュー<前編>をお届けしたい。なお、BARKSでは10周年を記念して特集ページを開設した。10年の歴史のなかからスタッフがセレクトした137枚もの貴重な写真も掲載しているので、こちらも併せてご覧いただきたい。
◆ ◆ ◆
■最初のころは、300人とか500人ぐらい入るライヴハウスに
■お客さんが3人とかでやってましたけど自信には満ち溢れてました
──結成10周年を迎えるわけですけど、そのあたりの実感はいかがですか?
弐:個人的には、気づいたらここにいました、みたいなところもあって。こんなに年月が経ってたのかなと。
左迅:やってるときは長く感じますけど、振り返ってみると短いですね。10周年ってことで言えば、俯瞰で自分たちを考えることができるいい機会にはなっています。
──その10周年企画として今回、『LIVE BEST』と題したベストアルバムがリリースされます。
左迅:まず、普通のベストアルバムは嫌だったんです。ライヴで成長してきたバンドだし、シングルやミュージックビデオになってる曲を集めただけっていうのは違うんじゃないかって。だから、2013年にリリースしたオリジナルアルバム『MONSTER』を除くと5枚のフルアルバムがあるんですけど、その中からライヴでよくやる曲を選出していって、1枚に集めたのが今回の作品なんですよ。
──選曲はスムーズにいきました?
Яyo:イメージとしてはライヴのセットリストなんですけど、もうかなりスムーズでした。
弐:メンバー間でイメージが食い違うようなこともなかったし。
左迅:入れるならこの曲だろうなっていうのがスッと揃って、必然的にこの19曲になったというか。“これぞ、ライヴでのギルガメッシュ”っていう曲が詰まってるし、凄く伝わりやすいんじゃないのかなという手応えもあるぐらいなんです。
Яyo:だから、新しい名刺を作ったみたいな感じというか。10年もやってきたから、リリースしてきた作品も多いわけで、新しくギルガメッシュを知る子たちにわかりやすく提示できるモノにしたいなという考えもあったし。もちろん、ライヴでは他の曲もやったりしますよ。やれと言われれば、いつでもできるし。
──決め手はライヴでの感触だったんですね。
左迅:そうですね。2012年に渋谷WWWで13日間連続公演っていうのをやったんですよ。そのとき、ほとんどの曲をステージで演奏して、曲のキャラクターを再認識したことも大きかったですね。
──しかし、13日連続って相当キツかったんじゃないですか?
弐:かなりキツかったです(笑)。その中でも<"セットリストを決めるのはアナタ"day>っていうのがあって。
左迅:お客さんが紙に書いたリクエスト曲を箱に入れ、引いた曲をどんどんやっていくという(笑)。
Яyo:2時間ぐらいのライヴだったし、もう何がくるのかわからないわけですよ。だから、すべての曲を演奏できる状態じゃないと対応できなかったんで、心身ともに疲れましたね(笑)。ただ、そういったことも経て、“今のオレらはこうだよね”っていうのを詰め込んだのが今回の作品なんですよ。
──では、せっかくの機会なので、ちょっと昔を振り返っていただければと思います。10年前の結成当初はどんな想いを抱えながらバンドをやっていましたか?
Яyo:ホントに最初のころは、300人とか500人ぐらい入るライヴハウスにお客さんが3人とかでやってましたけど、なんだか自信には満ち溢れてましたね。「今日は3人だったけど、来年は300人になってるな」とか(笑)。必死にやりながら、ひたすら楽しんでたと思います。
──今回特別に、ギルガメッシュの10年を遡るべく過去のアーティスト写真とライヴ写真をいくつか用意していただいたんですが。まず、2004年~2006年の自主時代のものから見ていきましょうか。
左迅:あ~、具合が悪くなりそう(一同笑)。
Яyo:2004年にリリースした「【開戦宣言】~企画型円盤~」っていうシングルを出したころですね。
──女子みたいな人もいますけど……(笑)。
左迅:OLみたいなヤツがいますね(笑)。
弐:僕ですね(笑)。
左迅:この頃は写真も自分たちで撮ってたんですよ、ヴィジュアル系の写真を撮る用の撮影スタジオみたいなところがあって。自分たちでコンセプトを考えて、メイクして。で、弐はなぜか、“正座で上目遣い”(笑)。
Яyo:ギルガメッシュって、イチから始めたバンドなんですよ。それまでやってたバンドが解散して組んだとかじゃなくて。ホントに右も左もわからない状態からスタートしたんで。勢いと気持ちでどんどんやってたみたいな。
──ということはみなさん、それまでバンドはやってなかったんですか?
左迅:本腰を入れて活動したのは初めてでした。
Яyo:やってたとしたら、地元の仲間とちょっとコピーしたぐらい。
──じゃあ、いい出会いがあり、波長がビシッと合ったみたいな。
Яyo:まあ、僕と弐は兄弟ですけど(笑)。
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