【インタビュー】IKUO「俺についてこいっていうのは自分にはないんで誰かに必要とされることが僕は一番幸せなんです」
■ベーシストになったのはそもそもが誤解から始まってるんです
■チョッパーを見てなんて派手な楽器なんだと衝撃を受けて
──では、ここからはIKUOさんのルーツを探っていこうと思うんですが。なんでベーシストになろうと?
IKUO:僕ですか? そもそもが誤解から始まってるんですよ。僕は最初、吹奏楽のトランペットを10年ほどやってたんです。でも、中学のときにTVでブラザーズ・ジョンソンを見まして。ブラジョンのベースのルイス・ジョンソンという人が、ギターより長い楽器を叩いてたんですよ! 平手でバギュギュギュて(笑)。それはチョッパーをやってたんですけど、そんなことはわからず、この叩いて鳴らす楽器はなんだって調べたらベースで。なんて派手な楽器なんだと衝撃を受けて。そういう勘違いからベースを始めたんです(微笑)。
──つまり、チョッパー奏法のパフォーマンスにやられたと。
IKUO:そうです、そうです。でも、やり出して教則本見たらボンボンボンって。弾き方も音も地味で。“ベースってこうなんだ”と思いながら、その頃からチョッパーをやってました。
──トランペットは続けてたんですか?
IKUO:全然面白くなくなっちゃって、どうでもよくなりました。当時吹奏楽部にいたんでトランペットからウッドベースに移動して。なぜかというと、ウッドベースは定期演奏会でエレキベースが弾けるから! そこから、ジャズとかフュージョンのベースが好きになっていったんですけど、周りにはそんなの聴いてる人はいなくて。周りはヘヴィメタル全盛でしたから。僕もどんどんメタルに染まっていきました。
──じゃあその頃、IKUOさんのロックベースのルーツを作ったヒーローというと?
IKUO:ビリー・シーンですね! タラス、Mr.BIG、デヴィッド・リー・ロスバンド……。それまでジャズやフュージョン系のベースばっか弾いてたのに、ビリー・シーンを見てからは“ロックでもベース、目立てるじゃん!”と思って音を歪ませてスリー・フィンガー(・ピッキング)で速弾きばっか練習しだしました。いまだに好きですね。それまで見てきたフュージョンの人は音とかテクニックがスゴいだけ。でも、ビリー・シーンは見た目もパフォーマンスもかっこよかった。だから、彼を知ってからは僕も髪を伸ばして。ウエスタンブーツにスキニーはいて。高いポジションでベースブイブイ弾いちゃうところも真似してました。それで、ビリー・シーンをコピーしてたら先輩が“ラッシュ知ってる?”って教えてくれて。ラッシュを知ったら、さらにそこで衝撃を受け、ケディー・リーにどハマりして変拍子やりだすんです。そう考えたら僕はずっと“派手”なもの。派手なパフォーマンス、ルックス、プレイが好きですね。
──でもIKUOさんは派手な技巧派超絶プレイヤー指向がありながらも、本作のように歌もの、ポップなものが心底好きじゃないですか? そのルーツにはなにがあるんですか?
IKUO:これは産業ロックの影響ですね。僕、ほんっと詳しいですよ。TOTOがいてジャーニーがいて。いわゆる“メロディアスハードロック”といわれる分野なんですが。その系譜にある産業ロック。ストライパー、TNT……とにかくわかりやすくて、突き抜ける爽快感があって、メロディアスでコーラスワークのあるものが大好きで。自分の琴線に触れるのはそういうものなんですよね。
──なるほど。それでは最後に。今後IKUOさんとしてはどんな活動をしていきたいですか?
IKUO:今回ソロを出したからといって、これ一つに活動を絞ってとは考えてないです。ソロは今回ツアーもやるので、そこは継続してやりたいし。もちろん、ブルゼッケン88は僕の根底にあるものだし。それをやりながら今年はRayflowerのツアーもあり。サポートの仕事でもなんでも、自分がベースを弾いて携われるものならジャンル隔てなく、求められるならすべてやっていきたいです。自分が先頭に立って“俺についてこい”っていうのは自分にはないんで、誰かに必要とされること。それが僕は一番幸せなんですよ。このスタンスはベーシストっぽいのかもしれないですね。
取材・文●東條祥恵
『R.E.D. ZONE』
2014/02/26発売
KICS-3022 ¥3,000 + 税
【DISC1 アルバム】
1.N.S.R
2.RED ZONE
3.What's up?
4.PIT INN GROOVE
5.OVERLAP
6.THUNDERBIRD
7.Break Out the World
8.その光へ
9.UNI-ZONE
10.LONG WAY
11.V系っぽくない曲
12.prestissimo
<IKUO Solo Live Tour "R.E.D. ZONE">
2014年3月 8日(土) 恵比寿 LIVE GATE
2014年3月13日(木) 名古屋 HeartLand STUDIO
2014年3月14日(金) 心斎橋 CLUB DROP
2014年3月26日(水) 初台 The DOORS ※追加公演
◆IKUO オフィシャルサイト
◆IKUO レーベルサイト
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■チョッパーを見てなんて派手な楽器なんだと衝撃を受けて
──では、ここからはIKUOさんのルーツを探っていこうと思うんですが。なんでベーシストになろうと?
IKUO:僕ですか? そもそもが誤解から始まってるんですよ。僕は最初、吹奏楽のトランペットを10年ほどやってたんです。でも、中学のときにTVでブラザーズ・ジョンソンを見まして。ブラジョンのベースのルイス・ジョンソンという人が、ギターより長い楽器を叩いてたんですよ! 平手でバギュギュギュて(笑)。それはチョッパーをやってたんですけど、そんなことはわからず、この叩いて鳴らす楽器はなんだって調べたらベースで。なんて派手な楽器なんだと衝撃を受けて。そういう勘違いからベースを始めたんです(微笑)。
──つまり、チョッパー奏法のパフォーマンスにやられたと。
IKUO:そうです、そうです。でも、やり出して教則本見たらボンボンボンって。弾き方も音も地味で。“ベースってこうなんだ”と思いながら、その頃からチョッパーをやってました。
──トランペットは続けてたんですか?
IKUO:全然面白くなくなっちゃって、どうでもよくなりました。当時吹奏楽部にいたんでトランペットからウッドベースに移動して。なぜかというと、ウッドベースは定期演奏会でエレキベースが弾けるから! そこから、ジャズとかフュージョンのベースが好きになっていったんですけど、周りにはそんなの聴いてる人はいなくて。周りはヘヴィメタル全盛でしたから。僕もどんどんメタルに染まっていきました。
──じゃあその頃、IKUOさんのロックベースのルーツを作ったヒーローというと?
IKUO:ビリー・シーンですね! タラス、Mr.BIG、デヴィッド・リー・ロスバンド……。それまでジャズやフュージョン系のベースばっか弾いてたのに、ビリー・シーンを見てからは“ロックでもベース、目立てるじゃん!”と思って音を歪ませてスリー・フィンガー(・ピッキング)で速弾きばっか練習しだしました。いまだに好きですね。それまで見てきたフュージョンの人は音とかテクニックがスゴいだけ。でも、ビリー・シーンは見た目もパフォーマンスもかっこよかった。だから、彼を知ってからは僕も髪を伸ばして。ウエスタンブーツにスキニーはいて。高いポジションでベースブイブイ弾いちゃうところも真似してました。それで、ビリー・シーンをコピーしてたら先輩が“ラッシュ知ってる?”って教えてくれて。ラッシュを知ったら、さらにそこで衝撃を受け、ケディー・リーにどハマりして変拍子やりだすんです。そう考えたら僕はずっと“派手”なもの。派手なパフォーマンス、ルックス、プレイが好きですね。
──でもIKUOさんは派手な技巧派超絶プレイヤー指向がありながらも、本作のように歌もの、ポップなものが心底好きじゃないですか? そのルーツにはなにがあるんですか?
IKUO:これは産業ロックの影響ですね。僕、ほんっと詳しいですよ。TOTOがいてジャーニーがいて。いわゆる“メロディアスハードロック”といわれる分野なんですが。その系譜にある産業ロック。ストライパー、TNT……とにかくわかりやすくて、突き抜ける爽快感があって、メロディアスでコーラスワークのあるものが大好きで。自分の琴線に触れるのはそういうものなんですよね。
──なるほど。それでは最後に。今後IKUOさんとしてはどんな活動をしていきたいですか?
IKUO:今回ソロを出したからといって、これ一つに活動を絞ってとは考えてないです。ソロは今回ツアーもやるので、そこは継続してやりたいし。もちろん、ブルゼッケン88は僕の根底にあるものだし。それをやりながら今年はRayflowerのツアーもあり。サポートの仕事でもなんでも、自分がベースを弾いて携われるものならジャンル隔てなく、求められるならすべてやっていきたいです。自分が先頭に立って“俺についてこい”っていうのは自分にはないんで、誰かに必要とされること。それが僕は一番幸せなんですよ。このスタンスはベーシストっぽいのかもしれないですね。
取材・文●東條祥恵
『R.E.D. ZONE』
2014/02/26発売
KICS-3022 ¥3,000 + 税
【DISC1 アルバム】
1.N.S.R
2.RED ZONE
3.What's up?
4.PIT INN GROOVE
5.OVERLAP
6.THUNDERBIRD
7.Break Out the World
8.その光へ
9.UNI-ZONE
10.LONG WAY
11.V系っぽくない曲
12.prestissimo
<IKUO Solo Live Tour "R.E.D. ZONE">
2014年3月 8日(土) 恵比寿 LIVE GATE
2014年3月13日(木) 名古屋 HeartLand STUDIO
2014年3月14日(金) 心斎橋 CLUB DROP
2014年3月26日(水) 初台 The DOORS ※追加公演
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