【インタビュー】IKUO「俺についてこいっていうのは自分にはないんで誰かに必要とされることが僕は一番幸せなんです」
BARKSではBULL ZEICHEN88のメンバーとしておなじみ。T.M.Revolution、Rayflowerにザ・チョッパーズ・レボリューション(=チョパレボ)などで活動中のベーシスト、IKUOが初のソロ・アルバム『R.E.D. ZONE』をリリース。2014年ソロ・デビュー10周年。その間に関わりをもった様々な人物&動物(!)をゲストに迎え、アニソンからロック、フュージョン……テクニカルでポップでカラフルなIKUOワールドを詰め込んだ本作について、さらにはそんなIKUOワールドの根底にあるルーツミュージックについてのインタビューをどうぞ。
■歌ものをたくさん入れて幅広い層に聴いてもらおうと思った
■テクニカルなインストを10何曲も作る自信もなかったんで
──ブルゼッケン88じゃなくて、なんと今回はIKUOさんソロですよ!
IKUO:そうなんです。キングレコードに“PSYCHO DAZE BASS”というロックベースに特化したレーベルがありまして。20周年を迎えたMASAKIさんのソロに続く第2弾として、ソロデビュー10周年の僕にお話がきまして。最初お話をいただいたときは、チョパレボのようなオールインストのテクニカルなものイメージされてたみたいなんですが、僕、元々ソロのスタートはアニソン歌手という非常に珍しいパターンで(笑)。
──それが、この作品でもセルフカバーしてたアニメ『テニスの王子様』の主題歌(「LONG WAY」)。ベーシストとしてではなく、歌と楽曲でブイブイいわせてたと。
IKUO:なぜかね(笑)。だから“歌もの入れてもOKですよ“と。そこで僕、考えました。ベーシストのレーベルではあるんですが、歌ものをたくさん入れて幅広い層に聴いてもらおうと思ったんです。テクニカルなインストゥルメンタルを10何曲も作る自信もなかったんで(笑)。ブルゼッケンもそうですけど、コンポーザーとしては“歌もの“ばかりを作ってきて。僕は歌もののアレンジのほうが得意なので、そういうものが入ったアルバムにしようと。
──ブルゼッケン88もそういうところから始まったバンドですもんね。
IKUO:そうなんですよ。ブルゼッケン88が僕のやりたい音楽性=歌ものでありながらラウドでテクニカルというのを表わしていて。その歌ものの後ろでどれだけテクニカルなことをやるかが面白い。そこに“歌”が存在していないと、僕の趣味からは離れてしまう。ドリームシアターやラッシュにヴォーカルがいなかったら僕は聴いてないんですよ。だから、ブルゼッケン88もああいうスタイルなんです。でも、今回はソロだし、ブルゼッケン88とは違うものも出したいなと思って。そこで、フュージョンよりのインストであったりブルゼッケン88よりもポップな歌ものを入れた作品にしたんです。
──ベーシストのソロなのに歌ものであること。さらに、本作はすごい数のゲストミュージシャンが参加しているのも大きな特長ですね。
IKUO:デビューして10周年だから、ある意味自分の音のカタログみたいなものにしたいなと思って。僕はバンドが解散して独りになって以降、ベーシストとしてサポートの仕事を繰り返すなかでいろんな人と一緒に仕事をしてきた。そういう人たちをみんな呼んで、一つの作品を創ろうと。しかも、そのミュージシャンはロックの人もいればジャズの人もフュージョンの人もいるので、いままで僕が作ってきた人脈をフル稼働して、僕の10年を刻むアルバムにしようというコンセプトの元に声をかけさせていただいたんです。
──結果的には30人を越える豪華ゲストミュージシャンたちが集まったと。
IKUO:いまはデータでやり取りするという便利な方法があるので、本当によかったです。みなさんプロなので、自分はフルアレンジしてますが好きにやってくださいというと、そこに個性を入れて僕の想像以上のものを返してくれて。だから、データが返ってくる瞬間は毎回ワクワクでした。“スゴいな、俺の言ってることわかってる”って。そういう人たちと俺はこれまで仕事してきたんだなって改めて思いましたね。
──素敵な人たちと出会ってきたんだなと。
IKUO:そう。こうして人の力を借りて作品のクオリティーをどんどん上げていって。それを僕は自分名義の作品として出す(笑)。でも、実際は参加してくれたみなさんが編曲家のようなものです。そういう意味では、僕だけではできないマジックがあってこその作品なんです。
──素晴らしい!
IKUO:ねっ。本当にそこが面白かったです。
──そのマジックを最大限に引き出すためにも、誰にどの曲をやってもらうのか。ミュージシャンの振り分けは。
IKUO:とっても重要でした。でも、そこのコーディネイトは(得意げな顔で)完璧でしたね! それは、全員仕事で一緒に音を出してるからこそわかるんです。僕、こういうミュージシャンコーディネイトの才能あると思います。
──“ミュージシャンのイエローページ”に続いて“ミュージシャンコーディネーター”という肩書きも加えておきますか。
IKUO:はははっ(笑)。
◆インタビュー(2)へ
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■歌ものをたくさん入れて幅広い層に聴いてもらおうと思った
■テクニカルなインストを10何曲も作る自信もなかったんで
──ブルゼッケン88じゃなくて、なんと今回はIKUOさんソロですよ!
IKUO:そうなんです。キングレコードに“PSYCHO DAZE BASS”というロックベースに特化したレーベルがありまして。20周年を迎えたMASAKIさんのソロに続く第2弾として、ソロデビュー10周年の僕にお話がきまして。最初お話をいただいたときは、チョパレボのようなオールインストのテクニカルなものイメージされてたみたいなんですが、僕、元々ソロのスタートはアニソン歌手という非常に珍しいパターンで(笑)。
──それが、この作品でもセルフカバーしてたアニメ『テニスの王子様』の主題歌(「LONG WAY」)。ベーシストとしてではなく、歌と楽曲でブイブイいわせてたと。
IKUO:なぜかね(笑)。だから“歌もの入れてもOKですよ“と。そこで僕、考えました。ベーシストのレーベルではあるんですが、歌ものをたくさん入れて幅広い層に聴いてもらおうと思ったんです。テクニカルなインストゥルメンタルを10何曲も作る自信もなかったんで(笑)。ブルゼッケンもそうですけど、コンポーザーとしては“歌もの“ばかりを作ってきて。僕は歌もののアレンジのほうが得意なので、そういうものが入ったアルバムにしようと。
──ブルゼッケン88もそういうところから始まったバンドですもんね。
IKUO:そうなんですよ。ブルゼッケン88が僕のやりたい音楽性=歌ものでありながらラウドでテクニカルというのを表わしていて。その歌ものの後ろでどれだけテクニカルなことをやるかが面白い。そこに“歌”が存在していないと、僕の趣味からは離れてしまう。ドリームシアターやラッシュにヴォーカルがいなかったら僕は聴いてないんですよ。だから、ブルゼッケン88もああいうスタイルなんです。でも、今回はソロだし、ブルゼッケン88とは違うものも出したいなと思って。そこで、フュージョンよりのインストであったりブルゼッケン88よりもポップな歌ものを入れた作品にしたんです。
──ベーシストのソロなのに歌ものであること。さらに、本作はすごい数のゲストミュージシャンが参加しているのも大きな特長ですね。
IKUO:デビューして10周年だから、ある意味自分の音のカタログみたいなものにしたいなと思って。僕はバンドが解散して独りになって以降、ベーシストとしてサポートの仕事を繰り返すなかでいろんな人と一緒に仕事をしてきた。そういう人たちをみんな呼んで、一つの作品を創ろうと。しかも、そのミュージシャンはロックの人もいればジャズの人もフュージョンの人もいるので、いままで僕が作ってきた人脈をフル稼働して、僕の10年を刻むアルバムにしようというコンセプトの元に声をかけさせていただいたんです。
──結果的には30人を越える豪華ゲストミュージシャンたちが集まったと。
IKUO:いまはデータでやり取りするという便利な方法があるので、本当によかったです。みなさんプロなので、自分はフルアレンジしてますが好きにやってくださいというと、そこに個性を入れて僕の想像以上のものを返してくれて。だから、データが返ってくる瞬間は毎回ワクワクでした。“スゴいな、俺の言ってることわかってる”って。そういう人たちと俺はこれまで仕事してきたんだなって改めて思いましたね。
──素敵な人たちと出会ってきたんだなと。
IKUO:そう。こうして人の力を借りて作品のクオリティーをどんどん上げていって。それを僕は自分名義の作品として出す(笑)。でも、実際は参加してくれたみなさんが編曲家のようなものです。そういう意味では、僕だけではできないマジックがあってこその作品なんです。
──素晴らしい!
IKUO:ねっ。本当にそこが面白かったです。
──そのマジックを最大限に引き出すためにも、誰にどの曲をやってもらうのか。ミュージシャンの振り分けは。
IKUO:とっても重要でした。でも、そこのコーディネイトは(得意げな顔で)完璧でしたね! それは、全員仕事で一緒に音を出してるからこそわかるんです。僕、こういうミュージシャンコーディネイトの才能あると思います。
──“ミュージシャンのイエローページ”に続いて“ミュージシャンコーディネーター”という肩書きも加えておきますか。
IKUO:はははっ(笑)。
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