【ライヴレポート】Angelo、ツアー<THE SEVENTH INCREASE>で新曲「FAITH」初披露「アルバムの中から一番大事な曲を送ります」
より強靭で確信に満ちたライヴは、いやがおうにも11月27日にリリースされるアルバム『FAITH』への期待を募らせた──。10月4日(金)、TOKYO DOME CITY HALLで行なわれたAngeloのライヴは東名阪ツアー<THE SEVENTH INCREASE>の初日であり、“天使の日”ということで、Angeloのアニバーサリーデイとなった。
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いきなり演奏されたのはザクザク刻まれるビートと視界がいきなり開けるサビのメロディのコントラストが刺激的な最新シングル「OUTBREAK」だ。続いて、KOHTAの骨太なベースがフィーチャリングされる「Angry sheep」。大歓声で応えるオーディエンスにキリトがマイクを向ける。イントロでKaryu、ギルのギター陣が前に出てきて煽った「シナプス」は、怖れることなく、自由に思うがままに描けばいいとメッセージする疾走感あふれるナンバーだ。拳をあげて共鳴する光景が広がる。
「東京! 狂ってますか?会いたかったぜ!一番、上の人(3階席)、大丈夫ですか?」と心配しているのかと思いきや、「飛びおりちゃえよ!」と煽るのもキリト流。
コール&レスポンスで盛り上がる「Script error」では、異様な熱気が場内に渦巻き、脳内を空っぽにさせる重低音が快感を加速させていく。「RIP」でのマイクスタンドを振り回し、何度も叩きつけ、ねじ曲がったスタンドを肩にかけて歌うキリトのパフォーマンスはもはやテッパンだが、何度見ても興奮させられる。
アルバム『RETINA』からのナンバーが次々に演奏され、よりヘヴィに研ぎすまされた“今”のAngeloが浮き彫りになる。TAKEOの一糸乱れぬパワフルなドラミング、ストイックに熱を放出するKOHTAのベース、迫力のカッティングと繊細な感性で自由にAngeloサウンドを彩るKaryuと、中毒性のあるフレーズを繰り出すギルとのツインギターの絡み。絶望と隣り合わせの時代を背景に放たれるキリトのメッセージには“祈り”にも似た願いが込められ、人間が根源的に持っている“強さ”や“治癒力”を引き出していく。
ほぼギターのみをバックに歌われ、やがてバンドサウンドに移行していくスローナンバー「DECESE」では、あんなに熱くなっていたオーディエンスが静まりかえったようにその歌と演奏に耳を傾けていた。攻撃的でありながら、同時に神聖さすら感じさせるAngeloのライヴ空間。そこは、まるで密室の楽園のようだ。そして、キリトが語り始めた。
「これから演る曲は初めて聴く曲だけど、最高にキミたちは暴れまわってくれるはずです。大切な想いがいっぱい詰まっているから、例え、歌詞が聴きとりづらくても、僕が言えていなくても、先を読め(笑)! アルバムの中から一番大事な曲を送ります」
間違いなく、このライヴのハイライト。思いがけず、中盤でアルバムのタイトル曲「FAITH」が披露された。詳しくは控えておくが、本能を直撃するロックのダイナミズムに満ちた最高にカッコいい曲だったということだけは記しておこう。
みんなのテンションがアガりまくったところで、続いて演奏されたのがアルバム『BABEL』の中でも衝動的で興奮度の高い「My Strife」だったことからも、Angeloのライヴのリピーターなら空気感が想像がつくだろう。この曲で初めてKOHTAが定位置から離れて、ステージの先端で煽ったのも“絶妙!”と叫びたくなるタイミング。ここから先は、みんな我を失っていたのではないだろうか。本編ラストは解放のベクトルで連れ去っていくような「PROGRAM」。圧巻のTAKEOのドラミングでスカッとさせるエンディングだった。
絶叫のアンコールが会場を揺らせ、披露されたのはステンドグラスの光が見える錯覚に襲われた「EVE」。キリトのロマンティシズムとスケール感が空間を包むこんでいく。そして恒例のメンバー紹介の後、11月からスタートする全国ツアー〈THE FAITH TO FOLLOW〉のことにキリトが触れた。来年のことは考えていないと言いながら追加公演が2014年1月4日に赤坂BLITZで行なわれることも告知し、話題はAngeloヒストリーに。
「最初は3人以外、認めないという意見もありましたが、あれから2年たって、この2人(Karyuとギル)なしのAngeloは考えられますか? キリトの言うことはいつも正しいでしょ? だから、これからも突拍子もないことやると思います」
もちろん、場内は爆笑の渦。が、最後は「どんなに不安になっても、ここにいる俺たちが守るから!何があってもそれだけは忘れないよう。これからもついて来い!」と男気MCで締めた。それから届けられた3曲はもちろん炸裂モードだ。
すべての演奏が終わったあとはメンバー5人並んで礼。ひとり残ったキリトは、みんなに拍手を送り、生声で「どうもありがとう!」。深く頭を下げ、笑顔でステージを去った。
取材・文◎山本弘子
■<Angelo Tour 「THE FAITH TO FOLLOW」>
2013.11.28(木) 川崎CLUB CITTA’ 18:15/19:00
[問]ディスクガレージ 050-5533-0888
2013.12.01(日) 横浜BAY HALL 17:15/18:00
[問]ディスクガレージ 050-5533-0888
2013.12.03(火) SHIBUYA AX 18:15/19:00
[問]ディスクガレージ 050-5533-0888
2013.12.06(金) 郡山Hip Shot Japan 18:15/19:00
[問]キョードー東北 022-217-7788
2013.12.07(土) 仙台 Rensa 16:45/17:30
[問]キョードー東北 022-217-7788
2013.12.11(水) HEAVEN’S ROCK さいたま新都心 18:30/19:00
[問]ディスクガレージ 050-5533-0888
2013.12.14(土) 札幌PENNY LANE 24 17:30/18:00
[問]WESS 011-614-9999
2013.12.18(水) 大阪 BIG CAT 18:15/19:00
[問]キョードーインフォメーション 06-7732-8888
2013.12.20(金) 名古屋 CLUB Diamond Hall 18:15/19:00
[問]サンデーフォークプロモーション 052-320-9100
2013.12.21(土) 岡山CRAZYMAMA KINGDOM 17:15/18:00
[問]夢番地岡山 086-231-3531
2013.12.23(月) 福岡DRUM LOGOS 16:15/17:00
[問]キョードー西日本 092-714-0159
2013.12.28(土) 新木場STUDIO COAST 16:45/17:30
[問]ディスクガレージ 050-5533-0888
スタンディング 5,800(税込) ※ドリンク代別
一般発売日:2013.10.12(土)
■<Angelo Tour 「THE FAITH TO FOLLOW」>追加公演
2014.01.04(土) 赤坂BLITZ 16:45/17:30
[問]ディスクガレージ 050-5533-0888
スタンディング 5,800(税込) ※ドリンク代別
一般発売日:2013.12.07(土)
◆チケット詳細&購入ページ
◆Angelo オフィシャルサイト
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