世界コスプレサミットで外国人によるカラオケ大会『LIVE DAM presents NIPPON World Karaoke Grand Prix Cosplay』を開催
▲インドネシア/konnchi(コンニチ)さん
▲シンガポール/Mandaraz Lim Shi Hui(マンダラズ・リム・シ・フイ)さん
▲オーストラリア/William Wong(ウィリアム・ウォング)さん
▲タイ/レン・ミックさん
▲フランス/Salome Synaeghel(サロメ・シゲーナル)さん
▲デンマーク/Liuwina Haekiund(リウビィーナ・ヘックリン)さん
▲オランダ/Michelle van Der Wedder(ミシェル・ヴァン・デン・ヴァンダー)さん
▲韓国/Kim Tae Yeon(キム・テ・ヨン)さん
▲アメリカ/Mario Bueno(マリオ・ヴエーノ)さん
歌唱曲は日本のアニメソング・特撮・ボーカロイド・ゲームソング限定となっており、各国の代表者が歌唱力(LIVE DAM 精密採点DX使用)、なりきり力、パフォーマンス力などの総合点で争うという、まさに世界一の“COOL JAPAN・コスプレ・シンガー”を決定する大会となった。当日は最寄りの栄駅構内からすでにコスプレイヤーが溢れかえり、30℃を超す猛暑日もあいまって会場周辺は異様な熱気が感じられた。
17時30分になり会場のメイン・ステージに注目が集まる中、司会の名古屋市在住の人気ラジオDJクリス・グレンとテレビ愛知の名越涼子アナウンサーが「日本発祥のカラオケとコスプレが合体するイベントです!」と趣旨を紹介。このイベントの模様がニコニコ動画で生配信されることも発表されると、ステージに設置されたスクリーン上の映像にはネット視聴者から沢山のコメントが映し出される。
コスプレ・ダンスユニットSuper Dollsを含む審査員と、審査基準が紹介され、大会がスタート。
トップ・バッターとしてインドネシア代表の男性、konnchi(コンニチ)さんが勢いよくステージに登場。曲は人気アニメ『うたの☆プリンセスさまっ♪』第一期のメインテーマ「マジLove1000%」。かなりのイケメンだ。男らしい太い声でアクションを交え歌うkonnchiさん。その流暢な日本語の発音は、遠目に見ている分には完全に日本人にしか見えない。歌い終えるとスクリーンに得点が発表される。85点という得点に本人はあまり納得できないようだった。
続いてシンガポールからの女性、Mandaraz Lim Shi Hui(マンダラズ・リム・シ・フイ)さんが坂本真綾の「奇跡の海」を熱唱。伸びやかな歌声を聴かせ、間奏で「ありがとう!」と日本語で観客に声をかけると客席からは大きな拍手。得点は79点。「自分なりのアレンジをしたから点数に影響したのかも?」との感想。その後アカペラでGacktの曲を少し披露。その確かな日本語の表現力に、見守る観客から感嘆の声が起きた。
3番手はオーストラリア代表のWilliam Wong(ウィリアム・ウォング)さんでKalafinaの「ひかりふる」。高いキーでファルセットぎみに歌った前半と、後半の声の使い分けが印象的だった。得点は89点、本人も「大満足!」と興奮気味だ。そしてアカペラでアニメ「進撃の巨人」のオープニング・テーマ曲「紅蓮の弓矢」のサビを力強く歌う。あたりを見渡すと、多くのコスプレイヤーが会場の周囲を取り囲んでステージに注目している。タイからの女性レン・ミックさんが「よろしくお願いしま~す!」と明るくステージに登場して披露したのは初音ミクで話題のボカロソング「千本桜」。観客も手拍子で盛り上がる。得点は79点。「審査員のみなさん、お願いしまーす!みんな楽しんでますか~?」と実にステージ慣れしてる様子だった。
フランス代表の女性、Salome Synaeghel(サロメ・シゲーナル)さんは「進撃の巨人」の調査兵団のコスプレで「美しき残酷な世界」を披露。曲がサビに差し掛かると、その圧倒的な歌唱力に観客から自然に大きな拍手が沸き起こる。緊張ぎみの本人もその様子に「ホッ」としたような笑顔を見せた。歌い終わると、司会の2人に促されてアカペラでも見事な歌を聞かせ、さらに客席からは大きな拍手が起きた。綺麗な日本語の発音と確かな歌唱力でしっかり歌が届いたようだ。審査員からも、「みんな日本語が上手い!」と出場者に絶賛の声。
デンマークからやってきた女性Liuwina Haekiund(リウビィーナ・ヘックリン)さんは黒いドレスで登場。曲は日笠陽子の「Heart Goes Boom!!」。本人の明るいキャラクターが会場を盛り上げる。パワフルな歌声に付けられた得点は90点。ここまでの最高得点をたたき出し、本人は日本語で「スゲー!」と思わず叫んだ(笑)。続いて登場したのはオランダ代表の女性、Michelle van Der Wedder(ミシェル・ヴァン・デン・ヴァンダー)さん。LiSAの「crossing field」を歌い、間奏で手を左右に振り観客を煽る。得点は84点。アカペラで披露したのは絢香の「みんな空の下」。暮れ出した空に伸びやかな声が舞い上がっていった。
韓国から女性のKim Tae Yeon(キム・テ・ヨン)さんが「めざせポケモンマスター!」と叫びながらポケモン主人公のコスプレで登場すると笑いと歓声があがり、観客は笑顔で手拍子。得点は82点。歌唱力と言う点では他の出場者との差は明らかだったが、観客を和ませてくれた印象に残るステージだった。いよいよ最後の出場者。アメリカ代表のMario Bueno(マリオ・ヴエーノ)さん。ステージに出るなり、「Hello!JAPAN!」と勢いよく観客にアピール。T.M.Revolutionの「HEART OF SWORD~夜明け前~」で爽やかな歌声を聴かせた。今ここで歌えることの喜びを全開にした表情とハッピーな歌声で85点を獲得。「日本語は話せないけど、日本語で歌うことは出来ます」と言いつつアカペラでは英語曲を(笑)。司会者が止めるタイミングを逃す程歌の世界に入り切り、そのユニークなキャラクターに客席からも笑いが起きていた。
これで全ての出場者の歌が終了。ここで司会者からLIVE DAMの精密採点システムや、アーティスト本人の振り付けを色々な角度から見て覚えながら曲を歌えるコンテンツ「フリカラ」が、くまもんが歌い踊る映像と共に紹介された。
▲Super Dolls
Super Dollsのステージが終わると、いよいよコスプレカラオケ優勝者の発表。まずは「審査員特別賞」がアメリカ代表マリオ・ヴエーノさんに、準グランプリはデンマーク代表、リウビィーナ・ヘックリンさんに贈られ、ヘックリンさんは飛び跳ねるように「すごい嬉しいです、ありがとー!」と客席に向かい手を振って喜びを表した。
▲グランプリを受賞したサロメさん
実はサロメさん、7月7日(日)フランスのパリで開催された「ジャパンエキスポ2013」にて「DAM PRESENTS フランスカラオケ王座決定戦」と称したフランス人を対象とするアニメソング中心のカラオケ大会のグランプリ獲得者。DAM認定のフランスカラオケ大使に任命されている。将来は日本へ留学し、通訳・翻訳者を目指しているという。
最後に「日本語が美しく発音されていて素晴らしかった。これからもカラオケを通して日本文化を紹介して下さい!」と大会審査委員長を務めた(株)第一興商の取締役兼執行役員の渡邊泰人氏から総評が述べられ、大会は終了。出場者全員が実に流暢な日本語で見事な歌声を披露し、見守る観客も出場者それぞれの個性に拍手を送る、心あるイベントだった。
日本文化への愛情をたっぷりと伝えてくれた世界中のコスプレ・カラオケ・シンガーたちに、これからも世界中に日本発祥のカラオケ文化を広めていってほしいものだ。
取材・文●岡本貴之
『LIVE DAM presents NIPPON World Karaoke Grand Prix Cosplay』
2013年8月3日(土) 17:30~19:00
愛知県名古屋市 オアシス21 銀河の広場(世界コスプレサミットメインステージ)
◆LIVE DAM presents NIPPON World Karaoke Grand Prix Cosplay
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