テデスキ・トラックス・バンド、新作完成

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テデスキ・トラックス・バンドの新作『メイド・アップ・マインド』が8月21日に発売となる。スタジオ録音としては2作目、ライヴ・アルバムを入れれば3作目となるアルバムだ。

◆テデスキ・トラックス・バンド画像

デビュー・アルバム『レヴェレーター』は第54回グラミー賞でベスト・ブルース・アルバム部門を受賞し、「世界一ギターが上手い夫婦」としてデレク・トラックスとスーザン・テデスキの名は世界に一気に広がることとなった。ソニー・ミュージック(US)によれば、1作目とライヴ・アルバムが「自分たちの音楽の可能性を模索した作品」だとすれば、本作は「遂に到達した完成形」なのだとか。
「本作は以前より『はっきり』とした作品になっているわ、良いと思うものを自由に表現することが怖くなかったから。」──スーザン・テデスキ

「制作中に、以前より自信をつけたということを強く実感した。ファーストの『レヴェレイター』のときは、メンバーがお互いのことを感じようとしているフェーズにいたんだ。その後世界中に1年以上ツアーに出て、ライヴ・アルバムも録音したことで、メンバー全員がお互いを理解した上でより自由に演奏できるようになった。どんな音を目指すか、といったコンセプトは一切作らなかった。この作品自体が、どちらに向かって独り歩きし、我々を導いてくれるかを自然に確かめたかったんだ。いざ『メイド・アップ・マインド』のためにスタジオに入ってみれば、皆自然体そのものだった。」──デレク・トラックス

今作『メイド・アップ・マインド』は前作同様夫妻が自宅に設けたスワンプ・ラガ・スタジオで、デレクとジム・スコット(ローリング・ストーンズ、スティング、レッド・ホット・チリ・ペッパーズ等)の共同プロデュースによって制作されている。デレクがミュージシャンとしてだけでなくプロデューサーとしても非常に優れたアーティストであることを実証するクオリティーだという。

アルバムからのシングル「パート・オブ・ミー」は、1960~1970年代のメンフィスやアラバマ州を思わせるR&Bテイストあふれるナンバーで、スーザンとトロンボーンのS.サーモンスによるデュエットを聞かせている。また、アルバム・タイトル曲「メイド・アップ・マインド」は初期ボニー・レイットやデラニ―&ボニーを思わせる激しいソウル・ロックで、スーザンはこの曲を「元気の出る曲よ。あれをしなさい、これをしなさい、あなたはこうなんです、と言われるばかりの少女が、女性として自分の足で歩きだす決心をする成長や変化を歌っているわ。一種の生まれ変わりを歌った曲とも言えるわね。」と語っている。デレクは「この曲は、バンドの現在地を定義し、我々が自分たちのしたいことをして、やっと在るべき形を見つけたことを示している。もし気に入ってくれれば嬉しいし、そうでなければそれが僕たちなのだからしょうがないね」という。

もちろんアルバムでは、スーザンの爆発的歌唱力と、デレクの超人的ギター・プレイも健在。ファンキーな曲からアコースティックなバラード、スライド・ギターで動きまくる曲からブルージーな曲まで、本作に収められた音楽性は多岐にわたる。日本盤はボーナス・トラック1曲が追加収録される。

なお、本作よりテデスキ・トラックス・バンドは11人から10人になった。ベーシストのオテイル・バーブリッジが2012年10月に脱退したが、その後正式メンバーは増やさずに、本作ではジョン・メイヤー・トリオにも所属していたピノ・パラディノを始め、4人のスタジオ・ミュージシャンが交代でベースを演奏している。

テデスキ・トラックス・バンド『メイド・アップ・マインド』
8月21日発売予定 ※ボーナストラック1曲収録
1.Made Up Mind(メイド・アップ・マインド)
2.Do I Look Worried(ドゥー・アイ・ルック・ウォーリード)
3.Idle Wind(アイドル・ウィンド)
4.Misunderstood(ミスアンダーストゥッド)
5.Part of Me(パート・オブ・ミー)
6.Whiskey Legs(ウィスキー・レッグス)
7.It’s So Heavy(イッツ・ソー・ヘヴィ―)
8.All That I Need(オール・ザット・アイ・ニード)
9.Sweet And Low(スウィート・アンド・ロー)
10.The Storm(ザ・ストーム)
11.Calling Out To You(コーリング・アウト・トゥ・ユー)

◆テデスキ・トラックス・バンド・オフィシャルサイト(海外)
◆テデスキ・トラックス・バンド・オフィシャルサイト
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