ミューズ「フォロー・ミー」で、鉄拳パラパラアニメ新作描き下ろし

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iTunes Store「トップミュージック・ビデオ」ランキング1位を獲得したミューズ公認ビデオクリップである鉄拳「振り子」に続き、ミューズの最新シングル「フォロー・ミー」のビデオクリップを鉄拳が新たに描き下ろしていた。

◆「フォロー・ミー」PV映像

「振り子」はもともとテレビ番組のために作った作品に、鉄拳の選曲でミューズの曲を使用したものだったが、作品の評判がミューズ本人たちの耳に届き、正式なビデオクリップに採用されたというものだ。イギリスの大物ロック・バンドのミューズが、日本のお笑い芸人の鉄拳の作品を正式ビデオクリップに採用というニュースは大きな話題となり、iTunesでは、たちまち「トップミュージックビデオチャート」で1位を獲得するという快挙を成し遂げた。

ミューズはこのビデオ配信に関する収益を東日本大震災の復興支援に寄付することを発表し、鉄拳が描いた3分あまりの映像作品が、まわりまわって日本を元気つける力になり、鉄拳とミューズによるこのプロジェクトは、ひとつの終息を迎えていた。

実は、話はこれで終わりではなかった。ワーナーミュージックが「振り子」をミューズの「エクソジェネシス(脱出創世記):交響曲第3部(あがない)」のビデオクリップにするオファーと同時に、最新アルバム『ザ・セカンド・ロウ~熱力学第二法則』のためのビデオクリップ制作も、鉄拳に依頼していたのだ。

曲はこのアルバムからのセカンド・シングルである「フォロー・ミー」が選ばれた。この曲はマシュー・ベラミーが、初めて出来た自分の子供への愛を歌った作品である。イントロにサンプリングで使用されている心音は、妻ケイト・ハドソンの子宮内にいた自分の子供の心拍音を実際に録音したものだ。

鉄拳に科せられたのは、そんなごくパーソナルなテーマの曲に映像を加えるというもの。ただ歌詞を具象化するのではなく、曲からインスピレーションを受け鉄拳独自の解釈を表現するという作業だ。制作期間には約1ヶ月を要し、何度も書き直しながら、道を探したという。その原画の枚数は1440枚を数え、鉄拳の作品のなかでもかつてない分量となっている。

そうして完成した作品は、難産であったが重厚なテーマが内在する、素晴らしいアートとして完成を見せたようだ。


「こんにちは鉄拳です。僕の作ったパラパラマンガの振り子がMUSEの公式PVに採用されて話題になり、とても嬉しかったですが、またまた調子に乗ってパラパラマンガを作ってしまいました。今回は新作『ザ・セカンド・ロウ~熱力学第二法則』に入っている「FOLLOW ME」という曲でパラパラマンガを作りました!曲の中に赤ちゃんの鼓動が使われているので、男女の出会いや運命を導く赤ちゃんをテーマに考えました。登場人物や背景の電車やポストや町並みなんかはMUSEの出身地イギリスの風景などを勉強して描きました。以上鉄拳でした。」──鉄拳

ある男女が、あらゆる悲しみを乗り越えて家族となる。彼らが道を誤りそうになったとき、そこには実は、やがて生まれてくる次の世代からの導きがあったのだという、輪廻転生・カルマといったワードを想起させる宗教的な展開を見せる。悲しみと絶望から抜け殻のようになった主人公は、闇の塊のようになってしまうが、愛を取り戻した時には再び美しく輝く。男女の出会いはこの二人が真っ暗闇だったとき。誰にも見えていないはずの彼らが、お互いを認識し、惹かれ合っていく。二人は互いの内面からあふれだす、誰かを愛したいという思いに、気づくことが出来たのである。そしてその愛は、まだ産まれてもいない彼らの子供によって、導かれ成就していくのだ。

『ザ・セカンド・ロウ~熱力学第二法則』
2012年10月3日発売
通常盤:WPCR-14637(CD) \2,580(tax in)
スペシャル・エディション:WPZR-30444/45(CD+DVD) \2,980(tax in)
豪華完全限定版ボックス・セット:D2564-65687 \7,600(tax in)
1.スプレマシー ~覇権の終結
2.マッドネス ~狂おしい愛
3.パニック・ステーション
4.プレリュード
5.サヴァイヴァル
6.フォロー・ミー
7.アニマルズ
8.エクスプローラーズ ~探究者たち
9.ビッグ・フリーズ ~厳寒期の訪れ
10.セイヴ・ミー
11.リキッド・ステイト
12.ザ・セカンド・ロウ ~熱力学第二法則:維持不可
13.ザ・セカンド・ロウ ~熱力学第二法則:単離機関

<ミューズ来日公演>
2013年1月11日(金)@さいたまスーパーアリーナ
2013年1月12日(土)@さいたまスーパーアリーナ
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