電子ドラムが折りたたんで持ち運べる！ ローランドからVドラム・ポータブル「TD-4KP-S」登場

ローランドから、電子ドラムの新製品Vドラム・ポータブル「TD-4KP-S」が登場する。この電子ドラム、なんと折りたたんでカンタンに持ち運べるという、新コンセプトの非常にユニークなモデルとなっている。

コンパクトに収納でき、かつ素早いセッティングが可能。自宅での演奏はもちろん、ライヴハウスやパーティ会場などにカンタンに持ち運べる。「こんなドラムが欲しかった！」という人も多いに違いない。これまでにない使い方ができるVドラム・ポータブル「TD-4KP-S」の魅力をチェックしてみよう。

電子ドラムはコンパクトで場所をとらない、収納可能といっても、いったん設置してしまえばしまうのにひと苦労。ケーブル類を外して収納するのは面倒だし、再度セッティングする際はまた配線し直すのに時間がかかるのが当たり前だった。しかし、Vドラム・ポータブル「TD-4KP-S」ならその心配は無用。スネア・ドラムやタムなどのパッド、シンバルを装着したまま折りたためる新開発の専用スタンドにより、収納＆セッティングが非常に楽に行える。うれしいことにドライバーなどはいっさい不要だ。さらに、このスタンドは組み立てがカンタンなだけでなく、耐久性にも優れている。自宅では、好きなときに取り出してセッティング。演奏を楽しんだ後は、机の脇や家具の隙間などわずかなスペースに収納可能。家庭向けドラムキットとしては、このうえない魅力が備わっている。

また、ギタリストやキーボードディストと同じように、愛用のドラムをいろいろな場所に持ち出して、セッションが楽しめるのもポイント。重量は12.5kg、折りたたみ時の外形寸法は30×70×50cm（幅×高さ×奥行き）で、車のトランクへの収納はもちろん、電車での持ち運びも可能なサイズだ。

バス・ドラム部は素早いセッティングができるよう、スタンド一体型のキック・パッドを採用。キック・ペダル（別売り）を取り付けるだけですぐに演奏がスタートできる。そして、シンバル・アームは、レバーをロック・解除するだけで高さ調節が自由に行えるのも注目。ネジ類も使われていないので、セッティングにかかる時間が大幅に短縮できる。まさに「コンパクトに折りたたんで持ち運べる」という新しいコンセプトが、持ち出した先でも実感できる仕様なのだ。

当然ながら持ち運びに便利な専用キャリング・ケースも用意される。「CB-TDP」（8,610円）はキック・ペダルもまとめて収納可能、底面と側面にはクッション材使用、肩掛けしやすい長めの持ち手といった特徴を備えている。Vドラムの楽しさを連れ出せるこのアイテムもあわせて購入したい。

なお、コンパクトなのは収納時だけではない。プレイ時に必要なスペースは幅100×奥行き60cm程度。イスを含めても奥行き120cm程度で収まる。家庭での使用だけでなく、持ち出して狭いカフェなどで演奏する際にもこのコンパクトさのありがたみが実感できるに違いない。

■上位モデルゆずりの高品位サウンド

Vドラム・ポータブル「TD-4KP-S」は、持ち運べるだけがウリの電子ドラムではない。サウンドは上位モデルゆずりの高品位なものを多数搭載。125種類のドラム/パーカッション音色、さまざまな音楽ジャンルに対応する25種類のドラム・セット音色を内蔵。音色切り替えはワンタッチで行える。

ドラムキットを構成するパーツにも抜かりはない。スネアやタムは静粛性にすぐれた7.5インチ・サイズのラバー製パッドを採用。手首への負担が少なく、ドラムの練習に最適な仕様となっている。シンバルは、ボウ（シンバルの外周部分）とエッジの叩き分けや、シンバルをつかんで音を止めるチョーク奏法も可能で、本格的な演奏に対応。ハイハットはクローズからオープンまでとても自然な音色変化で、アコースティックドラムと同様の演奏スキルが身につけられる。また、スネアのパッドをメッシュヘッド採用の「PDX-8/6」（別売り）にグレードアップすれば、より優れた打感と静粛性が得られるほか、リムショット奏法などの演奏も可能になる。低価格モデルながらアップグレードできるのもうれしいポイントと言えるだろう。

そして、ビギナーに心強いのが、5種類用意された練習メニューの存在だ。メトロノームに合わせて正確なリズムで叩く練習をする「タイム・チェック」、一定の正しいテンポを持続できる力を養う「テンポ・チェック」、体感でテンポを覚える力を養う「クワイエット・カウント」、テンポが自動的に変化して持久力を高められる「オート・アップ・ダウン」、複数の練習メニューが一定時間ごとに変わる「ウォーム・アップ」が揃う。練習成果はディスプレイに表示されるので、飽きることなく楽しく個人練習が続けられる。加えて録音機能も搭載。自分の演奏を客観的に確認しながら練習できるので、スキルアップにはもってこいの内容となっている。

■ムービーや原寸大CGでセットアップをチェック

仕様や文章だけではその魅力が実感しにくいという方は、ぜひ店頭でチェックしてもらいたいのだが、12月7日の発売まではまだ少々時間がある。それまではローランドのサイトに掲載されているムービーをチェックしてほしい。収納およびセットアップ方法が詳しく解説されるほか、ドラムキットのサウンドの試聴も可能だ。

また、AR技術を使ってVドラム・ポータブル「TD-4KP-S」のサイズが実感できる新しい試みも行われている。iOS、Android用の無料アプリ「Junaio（ジュナイオ）」を使ったもので、アプリ本体は、iPhone/iPadならApp Store、AndroidならGoogle Playから無料でダウンロードできる。ARマーカーと呼ばれるQRコードのような模様にスマートフォンやタブレットをかざすと、画面上に実寸大のCGモデルが現れる。設置したい場所に印刷したマーカーを置いて端末をかざせば、購入前に実際のサイズ感が確認できるというわけだ。自分の家に設置したらどんなふうになるか知りたい人は、こちらもチェックしてほしい。

＜おもな仕様＞
●キット全体
キット構成：キック・パッド、スネア、ハイハット、ハイハット・ペダル、タム×3、クラッシュ、ライド ※キック・ペダル、ドラム・スローンは製品に含まれない
組み立て時外形寸法：1,000（幅）×1,200（奥行）×1,250（高さ）mm（寸法の調整が可能） ※キック・ペダル、シンバル、ドラム・スローンを含む
折りたたみ時外形寸法：300（幅）×500（奥行）×700（高さ）mm
質量（ACアダプターを除く）：12.5kg
付属品：セットアップ・ガイド×2、取扱説明書、ACアダプター、ドラム・キー、専用接続ケーブル、蝶ネジ（M5×10）×2
●音源部
音色数：ドラム・インスト＝125
ドラム・キット数：25
インスト・パラメーター：【キック、スネア、タム、パーカッション】それぞれにチューニング、マフリング
ミキサー・パラメーター：パッド・ボリューム、パン、キット・ボリューム、クロス・スティック・ボリューム
アンビエンス・タイプ：9
リズム・コーチ機能：ウォーム・アップ、タイム・チェック、テンポ・チェック、クワイエット・カウント、オート・アップ・ダウン
クイック・レック：分解能＝96クロック／4分音符、レコーディング方法＝リアルタイム、最大記憶音数＝約9,000音
ディスプレイ：カスタム（バックライト付きLCD）
接続端子：TRIGGER INPUT端子（25ピンD-subタイプ＝キック、スネア、タム1、タム2、タム3、ハイハット、クラッシュ1、ライド、ハイハット・コントロール）、OUTPUT端子（L/MONO, R［標準タイプ］）、PHONES端子（ステレオ標準タイプ）、MIX IN端子（ステレオ・ミニ・タイプ）、MIDI OUT端子
出力インピーダンス：1kΩ
電源：ACアダプター（DC9V）
消費電流：500mA
外形寸法：224.0（幅）×151.1（奥行）×65.1（高さ）mm
質量（ACアダプターを除く）：477g

◆Vドラム・ポータブル TD-4KP-S
価格：オープン（販売予想価格 7万円前後）
発売日：2012年12月7日

◆Vドラム・ポータブル TD-4KP-S 製品詳細ページ
◆Vドラム・ホームページ
◆ローランド
◆ローランド チャンネル
◆BARKS 楽器チャンネル