KREVA、<908 FESTIVAL>で「もっとでかく…いや、もっと高いところに!」

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毎年9月08日をクレバ(908)の日とし、作品リリースやライヴなどを行ってきたKREVAが、2012年は<908 FESTIVAL>として自身主催のお祭りを開催した。パフォーマンスはもちろんのこと、会場では衣装や思い出の品々を展示した『KREVAミュージアム』、メッセージを自由に書き込めるボードの設置、CD購入者対象のプレゼント抽選会など楽しいアトラクションが多数用意され、会場となったさいたまスーパーアリーナは大盛況の一日となった。

◆<908 FESTIVAL>画像

開場時間となり場内に観客が入場する間、ステージ上でDJプレイを行っていたのは、なんとdj 908+熊井吾郎である。Perfume「ポイント」の“勝手にリミックス”や、KREVAの作品である『OASYS』収録曲のリミックスなども披露され、終始聴きどころが満載。ライヴではKREVA作のSEが雄々しく鳴り響き、ステージを覆う紗幕に『908 FESTIVAL』の文字が浮かび上がり、大歓声が上がる。開演を告げるカウントダウンを経て、降りた幕の向こう側に現れた光景は壮観だった。KEN THE 390、LB(LBとOtowa)、HI-SO、KLOOZ、サイプレス上野、KREVA…若手を含む6人のラッパーがズラリと並び、1曲目 「PROPS」がスタート。キレの良いラップが次々交わされる様を目の当たりにし、観客は瞬く間に心を奪われていた。

「マカー GB-mix feat.AKLO, L-VOCAL(BETTER HALVES)」、「ハヒヘホ feat.SHINGO☆西成」、「挑め feat.MCU & LITTLE」、「I REP feat.DABO, ANARCHY, KREVA」(この3人が揃うのは特にレア)…強力なパフォーマンスが立て続けに披露され、どれもこれもが滅多に聴けない曲ばかりだった上、ラッパー各々の個性溢れるラップが炸裂していたのも刺激的。自身のスキルとセンスを結集してビートに挑み、ワクワク出来るサウンドを生み出す「ラップ」という表現の面白さ、「ヒップホップ」というカルチャーの奥深さを強烈に実感するひと時となった。

ライヴは「MAIN STAGE」と、アリーナ後方の「SECOND STAGE」が使われノンストップで進行した。雅-MIYAVI-(「DAY 1」の曲中でKREVAが合流。「STRONG」での2人の共演は、果たし合いのような壮絶さであった)、SONOMI、AKLO、サイプレス上野、KEN THE 390のライヴが2つのステージで展開。また、~全員座ってみましょう~というコーナーでは、2011年にKREVAが音楽監督を務め、特別出演した音楽劇『最高はひとつじゃない』のダイジェスト映像が上映された。この舞台の1シーンで披露された「中盤戦 feat.Mummy-D」は映像ではなく、KREVAとMummy-Dの生共演が披露された。高速ラップを交えた2人のパフォーマンスが、実にスリリングであった。

KREVAのライヴはまだまだ続く。終盤に向けて2つのスタイルが披露されたまず、ステージに登場したのは、9月6日のビルボード大阪で初お披露目された生バンド、KREVA Band。「そろそろみんなの時間が来てもいんじゃないの?みんなと一緒に曲を作りましょうよ」とKREVAが呼びかけ、観客の手拍子も加わりつつ演奏された「ビコーズ」は、会場に集まった1万3千人との壮大で素敵なセッションとなった。そして、お馴染みの編成であるKREVAと熊井吾郎によるライヴが、<908 FESTIVAL>の大トリを飾る。「あの歌を何の練習もなしに爆発させたいんだ!」という言葉と共にスタートした1曲目「OH YEAH」で一気に高まった会場の熱気。ライヴの中盤ではKREVAがボコーダーを操り、KEN THE 390 & AKLOと共演した「No More Mr.NiceGuy」が観客を沸かせた。

また「くればいいのに」では、三浦大知が登場。別のイベントへの出演のために当日は神戸にいた彼であったが、会場に駆けつけるサプライズ演出で「蜃気楼 feat.三浦大知」と「Your Love feat.KREVA」を披露すると、観客は大興奮。「今日が新たなスタートになればいいなと思う。そのためにも、俺が強くならなきゃいけない。今年はいろんなフェスに出たけど、この曲はどこでも強かった。ここから始まって、もっとでかく…いや、もっと高いところに行けるように、みんなで歌ってくれよ」という言葉を添えた「Na Na Na」は、1万3千人の歌声が会場全体を揺らした。そして、「KILA KILA」「基準」で本編は大喝采のうちに締め括られた。

アンコールは、SECOND STAGEにKREVAが登場。「1人1人がキャプテンのつもりで、思いっきり沸かせてくれよ。みんなが会場のキャプテン。出来るよな?」という言葉を受け、観客は「C'mon, Let's go」を全力で盛り上げた。曲の終盤に差し掛かると、KREVAはMAIN STAGEへ。大人数のダンサーによるダイナミックなパフォーマンスが繰り広げられる中で力強く歌い上げ、<908 FESTIVAL>はフィナーレを迎えた。

終演後、ステージ上のスクリーンに躍った「アジアツアーに続き、2013年春、全国ツアー決定!」という文字を見て、会場からは歓声が上がった。KREVAはライブの途中で、「いつか外でやって、バカでかいフェスにしたいと思います。10万人くらい集まっちゃうような。その時は、今日呼べなかったやつを呼びたいよな」と語っていた。

<908 FESTIVAL>
0.dj908+熊井吾郎 DJ
1.PROPS feat.KEN THE 390, LB(LBとOtowa), HI-SO, KLOOZ, サイプレス上野
2.マカー GB-mix feat.AKLO, L-VOKAL (BETTER HALVES)
3.ハヒヘホ feat.SHINGO☆西成
4.挑め feat.MCU, LITTLE
5.I REP feat.DABO, ANARCHY, KREVA

SONOMI
1.SUMMER
2.何とかなる

雅-MIYAVI-
1.WHAT'S MY NAME?
2.DAY 1 with KREVA
3.STRONG

AKLO
1.RED PILL
2.YOUR LANE feat.鋼田テフロン

全員座ってみましょうコーナー
1.中盤戦 feat.Mummy-D

サイプレス上野
1.よっしゃっしゃす〆~サ上とロ吉~バウンス祭り~ちゅうぶらりん
2.HIP HOP体操~MUSIC EXPRESS

KREVA Band
1.パーティはIZUKO?
2.瞬間speechless
3.音色
4.ひとりじゃないのよ feat.SONOMI
5.NO NO NO feat.SONOMI

KEN THE 390
1.DREAM BOY
2.Lego!! Feat.KLOOZ

KREVA
1.OH YEAH
2.Have a nice day!
3.成功
4.No More Mr.NiceGuy feat.KEN THE 390, AKLO
5.くればいいのに
6.蜃気楼 feat.三浦大知
7.Your Love feat.KREVA / 三浦大知
8.Na Na Na
9.KILA KILA
10.基準
アンコール
11.C'mon, Let's go

◆KREVAオフィシャルサイト
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