小松亮太、映画『グスコーブドリの伝記』の音楽を担当
世界的なバンドネオン奏者・小松亮太が、映画『グスコーブドリの伝記』の音楽を担当、オリジナルサウンドトラックをリリースした。
◆小松亮太 拡大画像
宮沢賢治原作、映画『グスコーブドリの伝記』が7月7日より全国公開される。この作品は、『銀河鉄道の夜』や『タッチ』等で知られる名匠・杉井ギサブロー監督が5年の歳月をかけて制作した最新長編アニメであり、愛と勇気を描いたファンタジー大作。小栗 旬、忽那汐里、柄本 明などの俳優陣が声の出演をしている。
音楽を担当したのは、世界的なバンドネオン奏者の小松亮太。バンドネオンは世界遺産に認定されたアルゼンチンタンゴに欠かせぬ楽器であり、小松亮太はアルゼンチンでも熱狂的な支持を受けている。また、テレビ番組「The世界遺産」「モノノ怪」「都のかほり」等のテーマ曲を担当しているので、その華麗な音色を耳にしたこともあるはずだ。
全作曲、演奏を担当した小松亮太は杉井ギサブロー監督の要望のもと、スタジオ内でスコアを書き、演奏家たちに的確な指示を出すといった指揮も行ったとのこと。完成した作品には、タンゴ演奏家の域を大きく超える才能が漂っている。オリジナルサウンドトラックには全15曲(+ボーナストラック1曲)を収録している。
なお、7月4日には、小松亮太がデビュー以来手掛けてきたタイアップ楽曲を網羅したベストアルバムも発売される。タイトルは『ジャバラライフ』。バンドネオンの形状を思わせるネーミングが施されたこのアルバムには、前述したお馴染みの番組テーマ曲をはじめ、全17曲(+ボーナストラック2曲)を収録している。
最後に、『グスコーブドリの伝記』オリジナルサウンドトラックに寄せた、小松亮太からのコメントをお届けしよう。
◆ ◆ ◆
【小松亮太によるコメント】
最初にメインテーマが欲しいと言われて書いた曲を杉井監督は「いい曲だけれども、メインテーマというよりは“ブドリ”の個人的な気持ちという感じがする。これは“ブドリ”の曲として柱にしましょう」と言いました。僕は“ブドリ”に対して哀しいほど誠実な人というイメージがありますが、今となっては監督が言ったことがよくわかりますね。
“工場長”に関してはクセが強い人のイメージでと監督に言われて、曲を書きました。“赤ひげ”はフーテンのイメージなんです。僕は曲を作るとき深刻に考えてしまうほうですが、この曲はわざと時間をかけないで、手を抜いて作ったんです。そのほうがフーテンのいい加減な感じが出ると。メロディはトロンボーンに吹いてもらったんですが、酔っ払った感じで演奏してくださいとお願いしました。
“コトリ”には飄々とした不気味さがある。最初、“コトリ”のテーマはバンドネオンがメロディをとるつもりで書いたんですが、バンドネオンは意外と真面目な音がするので、リコーダーに楽器を変えました。小学生がリコーダーで『ドナドナ』を演奏したような、ちょっとした不気味さが欲しかったんです。
火山のように自然に関係のある場面の曲は特定のローカリティーが出てはいけないと感じて、シンフォニックな曲にしました。タンゴは個人のメンタリティーを映し出すのには向いていますけれど、自然の大きさを表現する場合は違うと思ったので。
またバンドネオンに関しても、いってみれば特殊楽器ですのでいつも鳴っているわけにはいかないと思うんです。全体の3分の1はまったくバンドネオンを使いませんでした。今回1本すべての映画音楽をやってみて、作曲家としても今後やっていきたいという覚悟ができました。
◆ ◆ ◆
映画「グスコーブドリの伝記」 オリジナル・サウンドトラック
2012年6月6日(水)リリース
SICC-1550 \2,940(tax in)
1.「グスコーブドリの伝記」メインテーマ(オープニング)
2.暮らし
3.冷害
4.コトリ
5.工場長
6.夢I
7.赤ひげI
8.赤ひげII
9.赤ひげIII
10.夢II
11.クーボー博士
12.サンムトリ火山
13.カルボナード火山
14.決意
15.「グスコーブドリの伝記」メインテーマ(エンディング)
<ボーナストラック>
16.生まれ来る子供たちのために(インストルメンタル)
<映画『グスコーブドリの伝記』>
7月7日(土)、丸の内ピカデリーほか全国ロードショー
声の出演:小栗 旬、忽那汐里、柄本 明ほか
原作:宮沢賢治(「銀河鉄道の夜」「風の又三郎」)
監修:天沢退二郎
監督・脚本:杉井ギサブロー(「銀河鉄道の夜」「あらしの夜に」)
キャラクター原案:ますむら・ひろし
作画監督:江口摩吏介
主題歌:小田和正「生まれ来る子供たちのために」(アリオラジャパン)
音楽:小松亮太
制作:手塚プロダクション
配給:ワーナー・ブラザース映画
(C)2012「グスコーブドリの伝記」製作委員会/ますむら・ひろし
映画『グスコーブドリの伝記』オフィシャルサイト:http://www.budori-movie.com/
◆小松亮太 オフィシャルサイト
◆小松亮太 拡大画像
宮沢賢治原作、映画『グスコーブドリの伝記』が7月7日より全国公開される。この作品は、『銀河鉄道の夜』や『タッチ』等で知られる名匠・杉井ギサブロー監督が5年の歳月をかけて制作した最新長編アニメであり、愛と勇気を描いたファンタジー大作。小栗 旬、忽那汐里、柄本 明などの俳優陣が声の出演をしている。
音楽を担当したのは、世界的なバンドネオン奏者の小松亮太。バンドネオンは世界遺産に認定されたアルゼンチンタンゴに欠かせぬ楽器であり、小松亮太はアルゼンチンでも熱狂的な支持を受けている。また、テレビ番組「The世界遺産」「モノノ怪」「都のかほり」等のテーマ曲を担当しているので、その華麗な音色を耳にしたこともあるはずだ。
全作曲、演奏を担当した小松亮太は杉井ギサブロー監督の要望のもと、スタジオ内でスコアを書き、演奏家たちに的確な指示を出すといった指揮も行ったとのこと。完成した作品には、タンゴ演奏家の域を大きく超える才能が漂っている。オリジナルサウンドトラックには全15曲(+ボーナストラック1曲)を収録している。
なお、7月4日には、小松亮太がデビュー以来手掛けてきたタイアップ楽曲を網羅したベストアルバムも発売される。タイトルは『ジャバラライフ』。バンドネオンの形状を思わせるネーミングが施されたこのアルバムには、前述したお馴染みの番組テーマ曲をはじめ、全17曲(+ボーナストラック2曲)を収録している。
最後に、『グスコーブドリの伝記』オリジナルサウンドトラックに寄せた、小松亮太からのコメントをお届けしよう。
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【小松亮太によるコメント】
最初にメインテーマが欲しいと言われて書いた曲を杉井監督は「いい曲だけれども、メインテーマというよりは“ブドリ”の個人的な気持ちという感じがする。これは“ブドリ”の曲として柱にしましょう」と言いました。僕は“ブドリ”に対して哀しいほど誠実な人というイメージがありますが、今となっては監督が言ったことがよくわかりますね。
“工場長”に関してはクセが強い人のイメージでと監督に言われて、曲を書きました。“赤ひげ”はフーテンのイメージなんです。僕は曲を作るとき深刻に考えてしまうほうですが、この曲はわざと時間をかけないで、手を抜いて作ったんです。そのほうがフーテンのいい加減な感じが出ると。メロディはトロンボーンに吹いてもらったんですが、酔っ払った感じで演奏してくださいとお願いしました。
“コトリ”には飄々とした不気味さがある。最初、“コトリ”のテーマはバンドネオンがメロディをとるつもりで書いたんですが、バンドネオンは意外と真面目な音がするので、リコーダーに楽器を変えました。小学生がリコーダーで『ドナドナ』を演奏したような、ちょっとした不気味さが欲しかったんです。
火山のように自然に関係のある場面の曲は特定のローカリティーが出てはいけないと感じて、シンフォニックな曲にしました。タンゴは個人のメンタリティーを映し出すのには向いていますけれど、自然の大きさを表現する場合は違うと思ったので。
またバンドネオンに関しても、いってみれば特殊楽器ですのでいつも鳴っているわけにはいかないと思うんです。全体の3分の1はまったくバンドネオンを使いませんでした。今回1本すべての映画音楽をやってみて、作曲家としても今後やっていきたいという覚悟ができました。
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映画「グスコーブドリの伝記」 オリジナル・サウンドトラック
2012年6月6日(水)リリース
SICC-1550 \2,940(tax in)
1.「グスコーブドリの伝記」メインテーマ(オープニング)
2.暮らし
3.冷害
4.コトリ
5.工場長
6.夢I
7.赤ひげI
8.赤ひげII
9.赤ひげIII
10.夢II
11.クーボー博士
12.サンムトリ火山
13.カルボナード火山
14.決意
15.「グスコーブドリの伝記」メインテーマ(エンディング)
<ボーナストラック>
16.生まれ来る子供たちのために(インストルメンタル)
<映画『グスコーブドリの伝記』>
7月7日(土)、丸の内ピカデリーほか全国ロードショー
声の出演:小栗 旬、忽那汐里、柄本 明ほか
原作:宮沢賢治(「銀河鉄道の夜」「風の又三郎」)
監修:天沢退二郎
監督・脚本:杉井ギサブロー(「銀河鉄道の夜」「あらしの夜に」)
キャラクター原案:ますむら・ひろし
作画監督:江口摩吏介
主題歌:小田和正「生まれ来る子供たちのために」(アリオラジャパン)
音楽:小松亮太
制作:手塚プロダクション
配給:ワーナー・ブラザース映画
(C)2012「グスコーブドリの伝記」製作委員会/ますむら・ひろし
映画『グスコーブドリの伝記』オフィシャルサイト:http://www.budori-movie.com/
◆小松亮太 オフィシャルサイト
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