舞花×LGYankees対談・前編 「DJ No.2に『書けません』ってバサッと切られた」
── いざ作るにあたって、考えたことは?
DJ No.2:
僕はご一緒させていただく方の音源はすごく聞き込むんですよ。舞花ちゃんの場合は、余計な成分がないというか、研ぎ澄まされている声なので、僕の中だと、そういう方は声にカリスマ性があったり、その人が歌うだけで説得力が出てくるような声だと思ったんですね。なので、そういうキャラの濃い、強めの女の子の違う一面というのをピンポイントで刺してあげたら、みんなが聴いてくれるんじゃないかなと思って「Close To You feat.舞花」を書いてみました。
舞花:
最初に曲を聴いたときに、ツンデレっぽい女子の像が思い浮かんだんですよ。「私って、こういう感じなのか!」って(笑)。実際に私は1stアルバム『Possible』では、弱さを見せるというよりも、「あきらめないぞ!」とか、「私は泣かない」とか唄ってるんですね。結局、泣くキャラだから「泣かない」って唄っているんですけど、それって強がりだったりもして。強がっているつもりもなかったんですけど、「強い」って言われる曲が多い。だから、ナンツーさんが私をイメージしたときに、普段は強がっているけど、内面では女性らしく弱さをさらけ出しているような曲になったのは全然外れてないんです。自分ではそういう曲を書いたことも唄ったこともなかったし、この歌詞で気付かされたこともありました。
── 具体的には?
舞花:たとえば自分がこうだと思っていてもそれを言えないところがあって、それはすごくこの曲の歌詞と共通していて。たくさん話をしたわけでも、私のことについて詳しく知ってらっしゃるわけでもないのに、私のこれまでの作品を聞いてくださった中で、そういうところまで想像して感じ取って書いてくださっているわけですから、凄いなぁと思って。そこから自分自身の曲作りに対しての考え方も変わってきて、強がるだけではなく、自分の弱さみたいなものに向かい合って、歌詞に出して行ってもいいなと思いました。歌詞ノートにも弱さを吐き出すことが出来るようになったし、また一歩自分の内面に近づけたような気がします。自分の曲がさらに書きやすくなった入り口でもあるし、「Close To You feat.舞花」はいろんな感情と体験を与えてくれた曲だったなと思います。
HIRO:
そういう風に思ってくれたなんてね。会う前は、めっちゃ怖い子なんだろうなと思っていたから、舞花ちゃんが何を考えているのか、常に勘ぐりながら話さなければいけないと思っていたら、「こんにちわ~」って感じですごく可愛らしくて、そのギャップにやられたところがあるんですよ。ナンツーは、曲を書いて、本人に会ってみてマッチングしたなと思うようなことはなかったの?
DJ No.2:
あぁ、良い感じに合ってるなというのは思いましたね。
HIRO:
舞花ちゃんが仙台にレコーディングに来てくれたときのエピソードなんですけどね。ナンツーの家からスタジオまでは往復2時間かかるんですけど、楽曲のデータを忘れたんですよ。普段から忘れ物が多いから「気をつけてくださいね」と言ったら「バッチリです」と言ったにもかかわらず。あの時、舞花ちゃん、合計3時間くらい待ったもんね?
舞花:
あぁ……。そうでしたね(笑)。スタジオにナンツーさんの可愛い犬がいたので、そのワンちゃんと遊んでいたから3時間も経ってたなんて気付かなかったです。
HIRO:
良かったね、ナンツー(笑)。
DJ No.2:
はい。あの一件以来、僕も成長して、遠隔操作でデータを引っ張れるようにしました(笑)。
一同:
はははは(笑)。
インタビュー&構成:大橋美貴子
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◆舞花×LGYankees対談・後編
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