the GazettE、結成10年の節目を2万人とお祝い「これからも迷わず先を目指す」

the GazettEが結成10年目を迎えた3月10日、幕張メッセ国際展示場 ホール10でライブを開いた。この日はファンへの感謝の気持ちを込め、事前公募したリクエストを元にセットリストを構成。イントロが流れるたび大きな歓声が沸き起こっていた。ボーカルのRUKIは「これからもオレたちは迷わず、先を目指す。みんなも迷わずオレたちについて来て下さい。最高の景色一緒に見ましょう。愛しています」と感謝していた。

◆the GazettE画像

午後4時の開場を前に、メンバーを真似たコスチューム姿のファンが会場周辺を埋め尽くす。オールスタンディングの会場は開演前から異様な熱気に包まれていた。「10年分の愛を込めて」のアナウンスに湧き上がるフロア。高揚をあおるように、スクリーンにメンバーそれぞれの10年前から現在までの写真が映し出されると、ドラムの戒を筆頭に5人が姿を現した。最後に両手を頭上で組んだRUKIが登場すると、ステージ背後には大きく「THE DECADE」の文字が。10年を祝う、約2万人の大パーティーが幕を開けた。

節目の1曲目は2010年12月にバンドが初めて立った東京ドームのラストに披露した「未成年」。麗のギターが始まりを告げると、巨大なクラッカーのような銀テープが会場に吹き出した。「みんな、派手にやっちゃって。楽しんで行こう」というRUKIの声に「おー！！！」という歓声が響く。曲間の暗闇。RUKIが魔法をかけるかのように手を広げると、ステージの中央に炎が上がった。どよめく会場を制するように、にじむようなギターの音がフロアを覆う。「ガンジスに紅い薔薇」は静かに熱く、続く「菫」では静寂が会場を包み込んだ。

RUKIは「今日は本当に来てくれてありがとうね。全然実感ないんですけど、事実10年間the GazettEとして走り続けてきました。10年前の3月10日、目黒鹿鳴館で初ライブをしていました。当時、自分たちは注目されていると思っていたけど、そんなことはなく20人ぐらいの動員で、次は10人に下がっていて、思わず笑ってしまったことをおぼえています。動員はどんどん下がって、最後1人になって。でも根拠のない自信があり、そのあと横浜で動員が30人になったとき悟ったんです『これは、もう売れる』って。いま考えるとすごいポジティブな奴ら。the GazettEは決して恵まれた環境じゃなく、進む以外できなかった。バンド存続にかかわるほど、つらいこともあったし、腐るほどの自信がなくなりそうなときもあった。でも信じてついてきてくれたみんながいたから、ここまでこれた。みんなひとりひとりがthe GazettEにとっての宝です」と思いをつづった。RUKIの真っすぐな言葉に、涙を流すファンの姿もあった。

2度目のアンコールではRUKIが「みんなに届けたい曲がある。the GazettEとして初めて作った曲で、何かのきっかけでこの曲をやらなくなって、そのときは10年もの間、活動するなんて誰も想像できなかった。メンバー同士、次にこの曲をやるときはきっと解散のときだろうねと話していて。次にやるのは大切な曲。この曲でまた先を見ていきたいなって思っています。この曲が自分たちの中で10年間大切だったように、みんなの中でもこの歌が大切なものになることを願っています。聴いて下さい」と「別れ道」を熱唱。この先もずっと…という思いを1万人と交換するように＜さよなら　きっと　また会えるよね？　約束だよ！　指きりげんまん＞という声がこだましていた。

宴を締めくくったのは「春雪の頃」。白とピンク色の紙吹雪が舞う終盤、ギターの葵、ベースのREITA、RUKI、麗が寄り添うように中央のお立ち台に上がると、ドラムの戒の背後には「the GazettE」の文字が。熱い思いをみなぎらせるかのように黄金に光り輝いていた。

麗は「10年目。気持ちいいライブができてうれしい。11、12年も変わらずいいライブをやっていきたい。また来年もよろしく」。戒は「感謝の気持ちでいっぱい。みんなの顔を覚えて帰りたいくらい。10年なんて通過点とかっこよく言っていた時期もありましたが、良いものですねこうやってみんなで10年を祝えるのは。こういう大事な日、大切にしていきたい」。葵は「4人がいて僕がいてthe GazettE。みんながいて大きなthe GazettEがいる。みんなに感謝してもしきれないぐらい感動している」、REITAは「10、20、30年とやるつもりだったけど、まさか10年迎えるとは。ここにみんなが集まっているのは奇跡。お前らがその気にさせてしまったんでね、これからも責任もって応援して下さい。ありがとうございます」とそれぞれ思いを込めていた。

the GazettEは8月29日に10カ月ぶりのアルバム「DIVISION」を発売。今夏にはファンクラブ会員を対象としたライブハウスのみのツアー、秋にはホールツアーを行う。ほか同ステージなどに密着したドキュメント番組「the GazettE は今、どこにいるのか?」が4月29日に「フジテレビNEXT」で午後8時から放送される予定。

取材・文：西村綾乃

NEW LIVE DVD『TOUR11-12 VENOMOUS CELL FINALE OMEGA』
5月9日（水）発売

NEW ALBUM『DIVISION』
8月29日（水）

＜STANDING LIVE TOUR12-HERESY PRESENTS-HETERODOXY＞
7月4日（水）仙台Rensa
7月5日（木）仙台Rensa
7月7日（土）Zepp Sapporo
7月11日（水）新木場STUDIO COAST
7月12日（木）新木場STUDIO COAST
7月17日（火）横浜BLITZ
7月18日（水）横浜BLITZ
7月24日（火）Zepp Namba（OSAKA）
7月25日（水）Zepp Namba（OSAKA）
7月27日（金）Zepp Fukuoka
7月30日（月）Zepp Nagoya
7月31日（火）Zepp Nagoya
8月8日（水）Zepp DiverCity（TOKYO）
8月9日（木）Zepp DiverCity（TOKYO）
前売\6,000（tax in）※ドリンク代別
※HERESY会員優先公演。
※3/31（土）までに入会・継続をした方が対象。（郵便振替・Loppiからの入会・継続は、3/25（日）までに手続きをされた方が対象）
[問]HERESY 03-5305-3813（weekday12：00～18：00）

＜LIVE TOUR12-DIVISION-GROAN OF DIPLOSOMIA 01＞
10月8日（月・祝）よこすか芸術劇場
10月10日（水）オリックス劇場（旧大阪厚生年金会館）
10月11日（木）オリックス劇場（旧大阪厚生年金会館）
10月13日（土）なら100年会館大ホール
10月14日（日）滋賀県立劇場 びわ湖ホール大ホール
10月16日（火）神戸文化ホール大ホール
10月18日（木）松山市総合コミュニティセンター キャメリアホール
10月22日（月）倉敷市芸文館
10月23日（火）広島アステールプラザ大ホール
11月1日（木）金沢市文化ホール
11月2日（金）長野県・ホクト文化ホール中ホール
11月6日（火）大宮ソニックシティ大ホール
11月7日（水）大宮ソニックシティ大ホール
11月9日（金）栃木県総合文化センター
11月12日（月）府中の森芸術劇場（どりーむホール）
11月14日（水）三重県文化会館大ホール
11月17日（土）福岡市民会館大ホール
11月19日（月）熊本県立劇場演劇ホール
11月21日（水）三郷市文化会館大ホール
11月22日（木）市川市文化会館大ホール
11月24日（土）新潟県民会館
11月26日（月）青森市民ホール
11月28日（水）NHKホール（東京）
11月29日（木）NHKホール（東京）
前売\6,000（tax in）
9月8日（土）チケット一般発売

the GazettE初となる本格的ドキュメント番組
フジテレビNEXT「the GazettEは今、どこにいるのか?」
4月29日（日）20：00～21：30
http://www.fujitv.co.jp/otn/gazette_0310live/